つらつら

連休がきた。転職して初めて仕事を持ち帰らなかった。あとで後悔するかもしれない。それでも今は休みたい。寝たい。好きなことだけしたい。何も考えたくない。機嫌よくいたい。贅沢だろうか。

年度が変わって1ヶ月。新年度、職場で一緒に仕事をするメンバーが半減。同性がいない。キツいことを言う人もメンタルにくる言い方をする人もいなくなった。雰囲気がカラッとしている。話がさくさくと進む。少数精鋭、それぞれが居る必要のあるチーム。自分がそこにいてもいい。そんな感覚からか最近メンタルの上下が少ない。まさに凪。

満開の桜の下で撮った集合写真。ほほえんでいる自分の顔色が桜並みに白かった。病の残像。消えてしまわないようにしたい。

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3月31日。年度が変わる直前、最後の日曜日。

初めてこの目でカベポスターを見た。漫才を、トークを、MCとして進行する浜田さんを、何気ない一言で笑いを取る永見さんを。いろんな2人を見た。画面越しでは何回も何回も見てきて、ラジオでその声をずっと聴いてきた人たちが実在していることをやっと体感できた。

率直に言うと2人はシュッとしていた。漫才衣装の2人はカッコいい。月並みだけど永見さんは背が高いことがよく分かった。なんなら浜田さんも結構背が高いのではないかと思った。

この日は「滝音×カベポスター 東京マーケディング」を見に行った。

冒頭のトークは前回の東京マーケティングを受けてタクシーの話に始まる。和やかな良い空気感。ラジオでなんとなく感じていたとおり、秋定さんがおしゃべりでさすけさんがそれをにこやかに聴いていて、カベポの2人は落ち着いたトーン。以前ラジオで聴いて好きだった幸運のタクシーの話を生で聴けて嬉しかった。

漫才。カベポは動物園のネタ。初めて見た。すごく面白かった。発想勝負で大喜利っぽいテイストも、ストーリーを進めつつたくさん動く永見さんと落ち着いている浜田さんのコントラストも良かった。ゲストのニッポンの社長のコントにも、なんとカベポが登場。辻さんに連れられ、しっかりと表情を作り込んでいた2人。ケツさんの「カベポスターや!」が大ファンの言い方すぎて良かった。

コーナー。東京に進出するにあたって滝音のコンビの足並みを揃えようという企画。レギュラーで出たい番組、会いたい芸能人、NGの仕事、希望する月収など結構リアルな心境を聞けて面白かった。秋定さんが出たい番組にNHKの「100分de名著」を挙げていたのが意外だった。浜田さんが出たい番組はことごとく終わっていき、今はメジャーリーグの番組に出たいと話していたっけ。好きが仕事になるって理想。会いたい芸能人については浜田さんと秋定さんが同意見で明確。永見さんはもうさまぁ〜ずに会っている。そうやって口にすることが実現に繋がっていくのだろうと思った。

コーナーの終わりに永見さんが滝音に「東ですか?京ですか?」と謎の質問。察しの良いさすけさんがすぐに答えようとしていて、コンビで見事に「東」と「京」にわかれ「東京」が完成して大団円。

エンディング。滝音が東京進出にともない東京マーケティング卒業を発表。今後はツートライブ・カベポスター・ぎょうぶの東京マーケティングになるそう。また見に行けるといい。

ちなみにこの日、直前になって発売された「見切れ席」で見ていた。前から3列目のはじっこ。確かに見切れていたかもしれないけれど、運良く漫才以外はほぼ正面から2人を見ることができた。トークやコーナーでカベポスターは終始こちらを向いて(=自分から見て対角線上に)立っていた。ちゃんと見られて嬉しかった。

記念にチケットと、2枚自引きして1枚を手帳に挟んで持ち歩いているよしもとコレカのアニバーサリーカードと一緒にイベントのポスターの写真を撮って帰った。長らくお笑いを見てきたけれど、こういう最近はじまった文化的な行動はあまりしたことがなかったので新鮮。

現状、2人が自分の都合の良い日に東京の舞台に出ることはかなり少ない。というか仕事柄、自分の都合が良い日がかなり少ない。

いつかまたこの目でカベポスターを見られるその日まで一生懸命生きたいと思う。消えてしまわないように。

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その他いろいろ

・ヤンタンヤンネクヤンジュダムンのイベント。劇場版 浜田を癒して、ホームラン打った気分になれる滝音からの癒し、浜田さんが1番喜んでいてとても良かった。特典ラジオが9GBもあり高画質でびっくり。永見さんが考えた出演者確かにトゥデイのネタが凄すぎた。人柄込みで想像できる狂った光景。すぐ浜田さんが再現していたのを含めて凄く面白かった。あれは忘れられない。

・ワチャラチャ忍々。見切れないので追っていなかった(配信の延長が絶対的にない、買ってもなかなか期限内に見終えられない)けど、ロングコートダディがゲストの回だけはなんとか頑張って見た。ロコディは一同に友好的で遊びが好きな忍者の仲間という設定なのがとても2人らしくて良かったし世界の遊びも楽しかった。兎さんがぽろっと「深夜によく再放送やってる」と言っていたのを聞いてレコーダーを調べたら本当に関東でも複数局で放送されていてさっそく録画保存開始。

・堂前さんと永見さんのゲム念。ソウルメイトな2人だけに?絆を試すような協力ゲームをやっていた。いろいろなトラブルでラジオのようなトーク時間も長く嬉しかった。コンビのYouTubeチャンネルを持つことをためらう(過去のバカ丸の更新が止まっていることが気がかりだったり、やらなきゃとなってしまう)永見さんに「やる?一緒に」と何気なく誘う堂前さんと、遠いからと断る永見さんの感じがとても2人らしかった。今のところ今年1番の私的神コンテンツ。

・カミガタチー。思いがけず、浜田さんの社会人時代のエピソードがいっぱい。それを大喜利の解答を止めて聞き入る永見さんと吉田たち。それくらいどれも辛い思いをされてきたり理不尽な目に遭ったりしていた。なんとなく聞いていてしんどかったけど、こういう経験をしてきたからこそ浜田さんは永見さんには見えない何かが見えていたり考えられたりするものなのかなとぼんやり思った。浜田さん、芸人になって我々の前に現れてくれてありがとう。

・ラジオ。月曜日はカベポヤンタンがあるから頑張れるし、土日にタイムフリーでみみだんを聴くのがすっかり習慣になった。

ヤンタンは最近だと永見さん遅刻回が面白事件すぎた。浜田さん誕生日回も良かった。永見さんが陽気にハッピーバースデー♪と歌ってたりおめでとうー!と盛り上げていてほのぼの。浜田さんはこういうのが恥ずかしいからもう最後にして欲しいと言い、永見さんに「死ぬってこと……?」と言われていた。メンヘラの発想で笑った。野々村さんからのお祝い癒しメッセージを一旦不合格にしてみたりと何かと素直に喜べない様子も浜田さんらしい。個人的にはカベポを強く応援したいと思ったきっかけとなった番組なのでそのときの旧ステッカーに間に合って良かった。なんと運良く新しいステッカーも頂けそう。浜田癒し勢としてこれからもたまーに現れるかもしれない。

みみだんはヤンタンとはまた違うここでしか得られない情報がある。3月末に一度だけ仕事が休みの日にリアルタイムで聴けて、ちょうど自分の本業にかかわる話をされていたので現場の人間の声を送ったら結構な尺でトークして頂いてありがたかった。クリアファイルも間に合って良かった。ファンになってからサインを頂くまでのスピード感に驚いたりしたけど、額に入れて大事に飾っている。4月には自由律俳句王に初めてメールして、なんだか1万円の匂いがする等お褒めの言葉をいただいてうれしかった。福耳ガチャでお茶を頂いた。本当に福利厚生が良い。

余談。先日スマホのデータを整理していたら和牛の匿名掲示板に自分のことが書かれているスクショの数々が出てきた。ラジオでメールが読まれたら叩かれ、他の芸人から移ってきた人で古参じゃないと叩かれ、ババアと叩かれ、Twitterで自衛ブロックしたら叩かれ、Twitterを更新をしないと何かあったのかと書かれ、転職してから久しぶりに劇場に行ったら大宮に来てたねと書かれ、そろそろ和牛に飽きて他の芸人にいくと勝手に未来を決められていた。その未来に和牛解散があることをまだ誰も知らなかった2017年くらいの出来事。転職1年目で必死に生きていたあの頃の自分に差し向けられた匿名の視線の数々。読み返して当時を思い出し、急激にしんどくなった。今はロコやカベのファンから同じように嫌われているのだろうと想像すると尚更しんどい。いつだって自己肯定感は低い。

転職とコロナ禍でのがん手術を経験して、人生は有限であることを身をもって悟った。自分は学生時代、周りが就職活動をする中で進学を選び、遠回りしながら今の仕事に就いた。得たものも多い代わりに犠牲にしているものもたくさんある。誰だって何かを捨てて何かを選んで生きている。選択の結果辿り着いた今を私はただ心穏やかに過ごしたいと願っている。

熱量の差こそあれどお笑いを見続けている限りこれからも好きな芸人やラジオは増えていくし変わっていくと思う。ただお笑いとラジオが好きなだけ。ロコカベまだまだ履修中。どうぞお手柔らかに。

3805文字。

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