つらつら

夏。1年で最も休暇を取りやすい季節。
今日も平日だけど土曜出勤の振替で休暇を取っている。

昨日の話。ハムの日。当日券でルミネの寄席へ。ロングコートダディが出演。当日券があるという情報をTwitterで見かけて、これは…!と思い立って行くことにした。これも夏だからできること。

7階に向かうエレベーターの横

着いたときにはすでに前説が始まっていた。前説が終わり、開演までの僅かな時間にジュースごくごく倶楽部の「タンパクスィッツあげるよ」が流れていてうれしかった。

ロコディは3番目に出てきた。ロッカーのコントだった。少し前「サクラミーツ」という番組でもアイドルとのコラボコントの題材になっていた野球部のネタ。

言い合いになる中でことあるごとにロッカーに入れられる兎さん。俊敏に勢いよく思いっきり扉を閉める堂前さん。その後、ひと呼吸置いたところでそーっと扉を開けて顔を出す兎さんの表情…テンポよく繰り返されるこの一連が本当に面白い。

マンゲキのTikTokやラヴィットのジャンボリミッキーなど踊る場面がある度に、兎さんはよくファンの間で「表情管理が良い」と言われているようだけど、このコントもまたそれを感じることができる。

今回は途中、何故か兎さんがスライディングする場面があった。堂前さんが不思議そうに「なんでスライディングしたん…?」と半笑いで聞く。兎さんは「野球部やから…」と言いつつ足を気にしていた。「足痛めた…?」と笑う堂前さん。アドリブなのか、突飛な兎さんに笑う2人のやり取りが微笑ましかった。

劇場でロコディを見るのは3回目。コント→漫才→コントといい感じで違うネタを見ることができていてありがたい。あの出囃子が流れて明転して2人が出てくるときの高揚感は劇場でしか味わえない。早くも次に劇場でネタを見られる機会を探している。普段は限界社会人すぎて配信頼みなのだけれど、休暇を取りやすい夏のうちにまた1回でも多くこの目でロコディを見たい。

余談。こういう劇場や賞レースの感想、その他どうしても伝えたいことがあるとき、たまにDMでお伝えすることがある。こちらとしてはもちろん返信不要で、ただ伝えたいことをシンプルな言葉で書いている。ごく稀に、堂前さんからも兎さんからも返信を頂くことがある。売れてもなお、いまだに。過去に同じように応援してきた芸人にはないパターンで驚く。

もちろん簡素なお返事だけど、メッセージにきちんと目を通してくださっていることが伝わる。たくさんお客さんがいて、きっとたくさんのメッセージが届いているだろうに、自分のような末端ファンも無視しないでそっと繋ぎ止めていてくれる。そんな心遣いにとても感謝している。

配信で「おおみや差しライブ〜ジェラードン×ロングコートダディ」を見た。ハムの日、ロコディがルミネのあとに出演したライブ。

ジェラードンの方が先輩。ロコディが後輩として立ち振る舞う企画系のライブは少なくなってきているので、どんな感じかなと思い(そしてスライディングした兎さんの足は大丈夫かなとも思い)配信を購入した。

オープニングトークは、「東京慣れた?」と聞かれる前に堂前さんが先制。絶対に聞かれるだろうからとまずはその話題を率先してスタート。なぜかアタックさんから六本木のケバブ屋さんを勧められるロコディ。あと、よくロコディ(特に堂前さん)が「ふとましい」という言葉を使うけれど、それがジェラードンの2人にとっては聞かない言葉らしく不思議がられていた。ロコディ曰く、通天閣とアタックさんはふとましい。あとは、サクレ(アイス)の話。あのレモンの食べ方の論議に始まり、サクレは自作するという兎さんの謎の嘘から最終的にレモン農家の話題に落ち着いた。話を膨らませるのは主にアタックさんと堂前さんで、全体的に探り探りの雰囲気。

ネタ。ロコディはスカイダイビングの漫才。堂前さんがそっと出したハンドサインを強めに直す兎インストラクターが面白すぎる。多分8分くらいやっていたのでは…本当のびのびと楽しそうで口角上がりっぱなし。あの縦に並んで両手を広げている場面を見て、ドラマ(コタロー)で一瞬このネタをやっているところが映っていた記憶が蘇ってきた。

コーナー。「4人の中で気持ち悪い人第2位は?」的な質問で、自ら「兎」と答えた兎さん。すかさず堂前さんが「どうしたん?こんなんで自分を2番目にキモいとするヤツじゃなかった…お前自信なくなってるんちゃうんか??!?」とオーバーに心配したかと思えば、兎さんが「ちなみに1位お前やで?」と謎マウント返しをしていて笑ってしまった。

ちなみに、話の流れで気持ち悪い1位はかみちぃさんになり、かみちぃさんが急にイジられ始める展開に。かみちぃさんがトークにあまり入ってこず、MCで回しているためコーナーでも溶け込めていないことを察知していたロコディ。アタックさん曰く「ちゃんと言ってくれるのはロングコートダディとななまがり森下さんだけ」らしいのでロコディの勘は正解だったのかもしれないし、かみちぃさんはあまりピンときていなさそうだったのでそうでもないのかもしれない。

とにもかくにも、初めての組み合わせ。兎さんは差しライブのコーナーが面白いので楽しみにしているとも話していたので、また別の組み合わせで出演があると良いなと思う。

このライブと全く同じ時間帯に「無理なくつづくvol.5」放送。第一声の「泣きたくなって」「泣いてみた」からもう胸がざわめいた。無理つづを通して感じるエモーショナルなロングコートダディ。

舞台はひたすらに夏だった。暑がる猫たちも、網戸越しの雨音も蝉の声も。早川と齋藤の別れは切なくも、彼らはこうした夏を経て大人になっていく。「てんてん(濁点)」と「まる(半濁点)」のない3年間はきっと我々が過ごしたこの3年間のパラレルワールドで、日常を取り戻した(とされている)はじめての夏に聴くのにぴったりだった。

無理つづは毎回、無理つづというフィルターを通して新しいロングコートダディを届けてくれる。今回、ハムサンドではしゃいでいるロングコートダディも、背伸びしたひと夏の男の子とそんな彼に別れを告げる女の子を完璧に演じきるロングコートダディも、互いに名前を呼び合う最後の瞬間まで好きなロングコートダディで、無理つづでまた会いたいロングコートダディだった。

意味なんかない。そんな日常を紡いでいこう。

2622文字。

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