自転車について5 時速50km対応(E-BIKE READY 50)高速貨物電動アシスト自転車

10.700C vs 650B


もう一度700Cと650Bの比較をおさらいしておく。

700Cはタイヤの直径ETRTO(エトルト)が622mmで650 Bは584mmである。ちょっとしか差がないのではと思ったら大間違いで、特に荷物を乗っけた時の安定感が全く違う。

実際に700Cと650A(26WOと同一でETRTO:590mm)の重心を比べてみると全然違うという自転車店の店員さんの投稿がある。650Bは650Aよりちょっと小さいのでもっと重心が低くなる。

26インチHE(ETRTO:559mm)はさらに圧倒的に重心が低くなり、前後左右上下6か所荷物満載しても全くへこたれない構造だ!私が現在所有するMARINのmuirwoods26インチがまさにそうである!(ただチェーンステーがもうちょっと長ければもっと大量に荷物を載せられるのにな!→今検討中のサイクルトレーラーや究極的には電動アシスト化して自転車用キャンピングトレーラーの牽引で対応する予定!)

これで、世界一周用自転車のデファクトスタンダードであるショートテールバイクであるサーリーのディスクトラッカーが26インチであるのもうなずけられるだろう。(電動アシストがないため、ミッドテール以上にすると走りがもっさりする[KONAのMINIUTEのインプレから参照]ため、ミッドテールバイク以上は電動アシスト化しないとやれないのだろう。ディスクトラッカーはスルーアクスル化され、そのときのジオメトリはチェーンステーを従来のクイックリリースの470mmから450mmと2cmも短くし、より高速化に対応した。それでもMARINのmuirwoodsの425mmより2.5cmも長いので荷物の積載量と直進安定性と乗り心地は圧倒的に良い!逆に高加減速はmuirwoodsやtrollの方が良いため自転車用キャンピングトレーラーの牽引に向く!)

よって、700Cより650Bの方が太いタイヤが必然的に多くなり、より安定した高速走行ができる。

前回も述べたが、電動アシスト自転車であっても、700C はレーシング規格であり、 650Bはツーリング規格であることに変わりはない。

元々、700Cは細いタイヤをベースに構築したロードレーサー規格である。

650Bは中くらいの太さのママチャリ並みのタイヤをベースに構築したツーリング規格であったものを、今では 太いタイヤをベースにしたマウンテンバイク規格に転用している。

従って、いくら700Cを中間から太いタイヤをベースに構築したツーリング規格に転用したとしても、所詮は後部2箇所(後部真ん中も乗っけられるがホイールサイズがでかいので小容量になるので、もしやるなら率直に650Bにした方が良い。重心の安定感が全く違う!)に多少荷物を乗っけられる程度の準ツーリング規格なのである 。または最低でも身長183cm以上はないと700Cのツーリング車に乗れない!(私は最も高かったのが高校生の時の181cmで今は177cmまで縮んでしまった。これでは700Cツーリング車は乗れない。実際に自転車店を経営している方が私より1cm低い身長176cmでその方が試乗してみると、700 Cより26インチの方が良かったと言っていたので、ツーリング車は26インチか650Bにしといて正解だったのだろう。)

実際に日本国内メーカーが、以前29erのe-bikeを販売していたが、身長が足りない(29erツーリング車は身長185cm以上必要)とか乗り味の感触との理由で、欧米諸国と違い、今はほとんど売っていない。大抵これらのバイクは650Bに転用されている。

従って、日本人向けの純正ツーリング規格であるのは650Bと後述の26インチHEであることには変わりない!

一応 26インチHEのことも述べておくと、26インチHEの電動アシスト自転車は安価な車種や、小柄な方向けかファットバイク向けと考えてもいいだろう。つまり、高速貨物自転車を使うなら、必然的に650Bまたは26インチHEになるが、高性能タイヤ(イギリスのソーンサイクルの記事によると転がり抵抗がノーマルの3倍違うらしい)は700Cと650Bしか販売してないので、高速ツーリングに向くのは必然的に650Bになる。

私の使用用途としては、荷物あり前提のため、普段使いは26インチHEが最適(将来的にはディスクブレーキ台座を溶接して26インチと650Bコンパチにして究極的には電動アシスト化しても良い!)で、本気で遠出する場合は電動アシスト(e-bike)タイプの650Bのミッドテール(後述)が最適と考えている。

11.ママチャリ 26WO vs 27WO


ママチャリもサイクリング規格とレーシング規格が存在する!

ママチャリでよく使われるホイールサイズで26インチWOと27インチWOがある。26インチはETRTOが590mmで650Bの584mmに近い。一方、27インチはETRTOが630mmで700Cの622mmに近い。これ以外にも24インチ WOがあり、ETRTOが540mmで26インチHEの559mmに近い!

最近、YouTubeで自転車の修理屋さんの動画を見て一目瞭然だと感じた。内容は 26インチWOと27インチWOのママチャリの違いの件だ!

どうも、26インチの方が650Bと同様、前後に荷物をたくさん乗っけられるようにつくってるようだ。

一方、27インチは700Cと同様レーシング規格のようだ。 その証拠として、前だけしか荷物が乗っけられるような構造になっている。

このことによって私の考えてることと一致することが分かり非常にほっとしている。

以上のことより、700Cはスポーツ自転車用のレーシング規格であり、650Bと26インチHEはスポーツ自転車用のツーリング規格であり、26インチWOはママチャリ用のサイクリング(ツーリングはロスが多く体力がないと使えない)規格であり、27インチWOはママチャリのレーシング規格であると言える!なお、24インチWOは小柄な方のママチャリ用のサイクリング規格である!


12.チェーンステーの長い車種


荷物をたくさん乗っけられる自転車を入手するにはどこを見ればいいか?ずばりチェーンステーが長いかどうかだ!以下にチェーンステーの長い車種をあげておく!

[1]ミドル(ミッド)テールeバイク(チェーンステー500mm以上)

(1)あさひ Log Adventure e 

・チェーンステー515mm
・ミッドテール最安!
・ノーマルのタイヤ幅54mm
・ツーリング用転がり抵抗最小のタイヤであるシュワルベのマラソンエフィシェンシー55mmも入る!最近発売されたノーマルのマラソンも入る!→注1

(2)FUJI Farpoint

・チェーンステー545mm
・ミッドテール最長!
・ノーマルのタイヤ幅47mm
・55mmのタイヤが入るかどうか要確認!(MTB規格でつくって入れば最大2.35インチまで入るのでおそらく入ると思うが。前述のLog Adventure eも同様!→注1)
・フロントフォークがカーボンのため荷物積載はリアのみ(フロントフォークをクロモリに変えればキャリア取り付けで荷物積載可能)
・ハンドルがツーリングに最適なマルチポジションハンドル(ジョーンズバー)

注1:直接、あさひの方に電話で伺ったところ、ログアドベンチャー E の最大タイヤサイズが2.2インチくらいまで OK であることがわかった。これだと、2.15インチ55mmのタイヤはOKだが、2.35インチ 60mm のタイヤは入らない可能性がある。FUJIのFarpointは 47mm が標準なので、さらに厳しいものと思われる。パナソニックのXEART S5のような2インチ50mm のタイヤだったら入ると思うが、55mmのタイヤは入らないかもしれない。したがって確認する必要がある。(2024年10月18日更新)

(3)surly skid loader(国内未入荷) 

・チェーンステー530mm
・ノーマルのタイヤ幅2.5インチ
・55mmのタイヤはは超余裕で履けれる(笑)!最大2.8インチまで履けれるようだ!
・バッテリーを2つ搭載し交互に充電しながら走行可能。
・クロモリのため一番欲しいが国内未入荷である。
・問題は価格だ。少なくとも50万を下ることはないだろう。原付やトゥクトゥクを入手した方がいいかもしれないくらい高い!後述のビッグダミーより圧倒的に高い!

以上、ミッドテール三羽烏

現在、日本で入手できるミッドテール バイクは、あさひのログアドベンチャーeとFUJIのFarpointの2車種だけである。

(4)おまけ:KONA MINIUTE(生産終了)

→チェーンステー515mm!
→あさひのログアドベンチャーeと同一!
→前述のLog Adventure eはこれを参考にして再設計したものと思われる!


[2]ロングテールバイク(チェーンステー700mm前後)

(1)sulry ビッグダミーシリーズ(e-bikeタイプもあるが国内未入荷、チェーンステー 821mm:ロングテール最長!)

(2)KONA UTE(生産終了)チェーンステー 625mm

[3]参考:ショートテール(チェーンステー450mm〜500mm)

(1)sulry Disc trucker 26インチ(チェーンステー450mm)

(2)sulry long hall trucker 26インチ(上述Disc truckerのリムブレーキ版でかつての世界一周用自転車のデファクトスタンダード、チェーンステー470mm、QR135mm時代のDisc truckerも同じ)

(3)おまけ:日本で2番目に多く使っているそこら中にある27インチWOママチャリ チェーンステー470mm(笑)!

なお前に荷物をドドンと載せるカーゴバイクは、前が小径車(26インチHE未満の小さいタイヤ)のため、高速ツーリング用に不適格のため除外する。当然、小径車(26インチHE未満の小さいタイヤ)用の貨物自転車も同様に除外する。

日本で売ってる貨物自転車はなぜか小径車用ばかり多い。シュワルベの荷物運搬用の自転車用タイヤ(ピックアップ)も、世界中では650Bや26インチHEが販売されているにも関わらず、日本向けは小径車サイズしか販売していない。その理由は、人口密度が高く、せいぜい10kmぐらいまでしか使わないため、小径車で十分だろうということであろう。

また日本の道路は道が狭く、しょっちゅう歩道に乗り上げる必要があるため、全長190cm以内にしなくちゃいけない。あと歩道を乗り上げて走る場合、速度はあまり出してはいけない。 歩行者優先で気をつけて、せいぜい最大時速7から8km程度の速度で走ることを前提としている。 そうすると小径車で荷物をたくさん載せれる方が非常に好都合なのだろう。子乗せ自転車も同様である。(日本以外の特にヨーロッパ諸国では、お子さんをサイクルトレーラーで牽引するようにして設計しているため、こういう小径車による子乗せ自転車という概念はない!それだったら日本も ヨーロッパ諸国みたいにトレーラーで牽引すればいいじゃないかという話を聞くが、前述のように道路が狭いため、 しょっちゅう歩道に乗り上げる可能性があるため、全長 190cm以内の自転車でトレーラーなしで子乗せ自転車をつくるしかないのである!)これは活かし方ないことである。

私の場合、 高速ツーリングとして使うため、黄金比をはるかに下回る小径車はとても使えないのである。(その分安全というメリットはあるが)よって除外せざるを得ない!

高速貨物自転車のため、転がり抵抗が増大する牽引は考慮しない。
→そうするとチェーンステーを長くして荷物をたくさん載せられるようにしたい!
→ロングテールはチェーンステーが長すぎるため、加減速が大変(そのためホイールサイズは26インチHEがほとんど)なため、結構力が必要だ。その分、100kgまで荷物積載可能というメリットがあるが、そこまで載せて東京まで行くのは一切考えてない!(20〜30kgまでで十分!最大ロングテールの半分の45kgまで!)
→必然的にミドルテールeバイクが最適になる!

次回は、現在日本で入手できるミッドテール バイクの2車種であるあさひのログ アドベンチャーe VS FUJIのFarpointの対決記事を載せる!





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