勝手に鉄道検定:190問目
難易度 : ★★★★★★★★★★(Lv. 10)
【問190】東京メトロ副都心線に関する説明として、間違っているものはどれか?
1. 計画時の路線名は13号線
2. かつての新線池袋駅を利用
3. 東新宿駅で急行の通過待ち
4. 短絡線経由で東西線と接続
明日12/27(日)の11:45頃までは、Twitterにて実際にご解答いただけます。
現在解答できる鉄道検定のツイートは、固定ツイートに設定しています。
https://twitter.com/cosine_travel
ご覧いただきまして、ありがとうございます!
「勝手に鉄道検定」の記事は、2部構成となっています。
・問題の「出題」
・前の問題の「解答・解説」(簡易版)
この記事では、下記の内容をお伝えします。
加えて、問181~問190の「解答・解説」もさせていただきます。
・問190の「出題」
問190 : 東京メトロ副都心線の説明
・問189の「解答・解説」(簡易版)
問189 : 銀座線を運営したことがない会社
※「出題」は、記事の冒頭にてさせていただきました。
問181~問190のテーマは、「東京メトロ」です。
東京メトロの路線や歴史に関する問題を出題します。
問181から問190にかけて、難易度がどんどん上がっていきます。
詳しい「解答・解説」は、この記事の後半部分をご覧ください。
「勝手に鉄道検定」の問題一覧は、下記の記事にまとめています。
問189の「解答・解説」(簡易版)
正解は、「1. 東京都高速電気軌道株式会社」です。
東京都高速電気軌道株式会社は、OsakaMetroを元にした架空の社名です。
まず、東京メトロの正式な社名は東京地下鉄株式会社です。
これに似た名前の東京地下鉄道株式会社は、銀座線の浅草駅~新橋駅の区間を開通させて運営をしていました。
現在の東京メトロ銀座線は、浅草駅~渋谷駅を結ぶ路線です。
となると、新橋駅~渋谷駅を開通させたのはどの会社でしょうか?
それが、東京高速鉄道株式会社です。
東京高速鉄道株式会社は、銀座線の新橋駅~渋谷駅の区間を開通させて運営をしていました。
この時点で新橋駅は2つありますが、東京地下鉄道が開通させた新橋駅へと統合する形で浅草駅~渋谷駅が繋がった今の銀座線の形となります。
やがて、銀座線は別の団体によって運営されることとなります。
その団体が、帝都高速度交通営団です。
1941年~2004年まで、現在の東京メトロにあたる路線を運営していました。
「営団地下鉄」という名前に聞き覚えがある方は多いかもしれません。
帝都高速度交通営団が民営化され、現在の東京メトロとなりました。
選択肢にあった東京都高速電気軌道株式会社という会社は存在しません。
この問題用に作成した架空の社名ですが、モデルにした会社はあります。
それが、大阪市高速電気軌道株式会社です。
旧大阪市営地下鉄を運営していた大阪市交通局が民営化された会社であり、OsakaMetroの各路線を運営しています。
問181の「解答・解説」
ここから、問181~問190の解説をしていきます。
この10問を通して、東京メトロに関する理解が深まり少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。
それでは、まず東京メトロは何をする会社でしょうか?
【問181】東京メトロは、どのような路線を運営する会社か?
1. 地下鉄
2. 新交通システム
3. モノレール
4. LRT
正解は、「1. 地下鉄」です。
東京メトロは、東京を走る地下鉄を運営する会社の1つです。
東京を走る地下鉄は2種類あり、それぞれ「東京メトロ」「東京都交通局」が運営しています。
東京メトロは、地下鉄以外の路線は運営していません。
間違いの選択肢にあった新交通システムは「ゆりかもめ」、モノレールは「東京モノレール羽田空港線」が東京駅周辺では代表的です。
次世代型路面電車とも呼ばれるLRTは東京駅周辺では走っていません。
栃木県では、新たに「芳賀・宇都宮LRT」が開業に向けて工事中です。
ここで、ゆりかもめは台場駅などを通り新橋駅~豊洲駅を結ぶ路線です。
新橋駅には東京メトロ銀座線、豊洲駅には東京メトロ有楽町が通ります。
ゆりかもめを利用するときは合わせて東京メトロを利用することが多いかもしれませんね。
問182の「解答・解説」
先ほど銀座線、有楽町線の名前が出ましたが、東京メトロの路線にはどんな路線があるのでしょうか?
問182は、東京メトロの路線はどれかを問う問題でした。
【問182】東京メトロの路線として、正しいものはどれか?
1. 御堂筋線
2. 烏丸線
3. 東山線
4. 丸ノ内線
正解は、「4. 丸ノ内線」です。
東京メトロ丸ノ内線は、荻窪駅・方南町駅~池袋駅を結ぶ路線です。
東京駅と聞くと多くの路線が乗り入れているイメージあるかもしれませんが、地下鉄は1路線しか通っていません。
その唯一の路線が東京メトロ丸ノ内線です。
(東京メトロ東西線の大手町駅は、限りなく東京駅に近いですが…)
ちなみに、丸ノ内線は東京メトロで2番目に古い路線です。
一番古い路線は銀座線です。
他の選択肢にある路線は、OsakaMetro御堂筋線、京都市営地下鉄烏丸線、名古屋市営地下鉄東山線です。
ちなみに、御堂筋は「みどうすじ」、烏丸は「からすま」と読みます。
問182で、新たに丸ノ内線の名前も出てきました。
ここで、東京メトロの路線を整理します。
画像引用元 : 東京メトロ
上記の画像は、東京メトロのホームページの一部です。
画像の下部に路線名の一覧が書いてあります。
東京メトロの路線は、下記の9路線です。
銀座線(G、オレンジ)
丸ノ内線(M、レッド)
日比谷線(H、シルバー)
東西線(T、スカイ)
千代田線(C、グリーン)
有楽町線(Y、ゴールド)
半蔵門線(Z、パープル)
南北線(N、エメラルド)
副都心線(F、ブラウン)
アルファベットやラインカラーもありますので、正確な路線名を覚えてなくても助けになります。
問183の「解答・解説」
路線名や駅名は覚えてなくても利用できますが、電車の行先になる終端駅は覚えておくと利用しやすいです。
問183は、東京メトロ銀座線の駅に関する問題でした。
【問183】東京メトロ銀座線が通る駅として、間違っているものはどれか?
1. 渋谷駅
2. 銀座駅
3. 東梅田駅
4. 浅草駅
正解は、「3. 東梅田駅」です。
東梅田駅は、OsakaMetro谷町線が通る駅です。
東京メトロ銀座線は、浅草駅~渋谷駅を結ぶ路線です。
途中、上野駅や日本橋駅、路線名の通り銀座駅なども通ります。
銀座線の歴史上、新橋駅も重要な駅です。
このお話は問189の解説で再び出てきます。
赤坂見附駅では東京メトロ丸ノ内線と、表参道駅では東京メトロ半蔵門線と同じホームで乗り換えができます。
便利な対面乗り換え、是非ともご活用ください。
東梅田駅は、大阪を走るOsakaMetro谷町線が通る駅です。
東梅田という名前ですが、位置は梅田とほぼ同じです。
大阪駅、梅田駅、大阪梅田駅、東梅田駅、西梅田駅、北新地駅はどれもほぼ同じ位置にありますので、覚えておくと大阪観光に役立つかもしれません。
話を東京に戻します。
銀座線の電車は、基本的に浅草行と渋谷行しかありません。
たまに上野行の電車もありますが、浅草行と渋谷行はそれぞれ逆方向に進むことを覚えていると少しは銀座線の利用が楽になるかもしれません。
写真は、渋谷駅の銀座線ホームで撮影したものです。
浅草行の電車が出発するところです。
銀座線の渋谷駅ホームは地上にあるので、銀座線を利用したい方は地下へは行かないようにご注意ください。
ちなみに、地下から半蔵門線を利用した場合でも次の表参道駅で銀座線へと同じホームでお乗り換えができます。
また、写真に写っている車両ですが「特別仕様車」です。
銀座線では多くの車両が走りますが、2編成しか居ない特別仕様です。
外観が少し違ったり、内装がレトロな木目調だったりします。
銀座線をご利用の際に特別仕様車に出会ったら、色々見てみてください!
こちらの記事でも特別仕様車について紹介されています。
内装などについては、下記の鉄道新聞さんの記事をご覧ください。
問184の「解答・解説」
東京メトロの路線は、地下鉄線内で完結するものは少ないです。
他社線と相互直通運転を行うことも多く、問184はこれに関する問題です。
【問184】小田急線やJR常磐線各駅停車と直通運転をしている路線はどれか?
1. 東京メトロ南北線
2. 東京メトロ半蔵門線
3. 東京メトロ千代田線
4. 東京メトロ有楽町線
正解は、「3. 東京メトロ千代田線」です。
小田急線やJR常磐線各駅停車では、千代田線の車両も走ります。
東京メトロ千代田線は、北綾瀬駅~代々木上原駅を結ぶ路線です。
北綾瀬駅まで行かず、綾瀬(あやせ)駅止まりとなる電車もあります。
千代田線の行先には「北綾瀬」「代々木上原」があります。
この他にも、綾瀬方面では「松戸」「柏」「我孫子」、代々木上原方面では「成城学園前」「向ヶ丘遊園」などの行先が見られます。
「松戸」「柏」「我孫子」はJR常磐線の駅、「成城学園前」「向ヶ丘遊園」は小田急線の駅です。
常磐線の北千住駅~取手駅では、快速と各駅停車で線路が分かれています。
千代田線が直通するのは、常磐線の中でも各駅停車の方です。
こちらは、小田急線の向ヶ丘遊園駅です。
左に写る電車は「急行 伊勢原行」で、東京メトロ千代田線から小田急線へと直通してきました。
使われている車両も、東京メトロの16000系電車です。
他の選択肢にある路線も、下記の路線と直通運転を行っています。
【東京メトロ南北線(目黒~赤羽岩淵)】
東急目黒線(目黒駅以遠)
埼玉高速鉄道線(赤羽岩淵駅以遠)
【東京メトロ半蔵門線(渋谷~押上)】
東急田園都市線(渋谷駅以遠)
東武スカイツリーライン(押上駅以遠)
【東京メトロ有楽町線(和光市~新木場)】
東武東上線(和光市駅以遠)
西武有楽町線・池袋線(途中、小竹向原駅より分岐)
問185の「解答・解説」
東京メトロを利用するなら、色と路線名がしっかり覚えられている方が安心かと思います。
「覚えなきゃいけない」訳では無いですが、覚えていて損は無いです。
【問185】路線図などに描かれるラインカラーが「パープル(紫色)」の路線はどれか?
1. 東京メトロ銀座線
2. 東京メトロ半蔵門線
3. 東京メトロ有楽町線
4. 東京メトロ日比谷線
正解は、「2. 東京メトロ半蔵門線」です。
東京メトロ半蔵門線のラインカラーはパープル(紫色)です。
東京メトロ半蔵門線は、渋谷駅~押上駅を結ぶ路線です。
途中、表参道駅、永田町駅、大手町駅、錦糸町駅などを通ります。
半蔵門線の電車には、紫色の帯が入っています。
路線図や掲示板で案内されるラインカラーもパープル(紫色)です。
しかし、実際に半蔵門線に乗ってみると紫色でない電車もやってきます。
それらは、東急か東武の車両です。
半蔵門線は、渋谷駅から先は東急田園都市線に、押上駅から先は東武スカイツリーラインに直通します。
ちなみに、半蔵門線区間の西端は渋谷駅ですが渋谷行の電車はありません。
半蔵門線を通る全ての電車が、渋谷駅を出ますと田園都市線に直通します。
直通先である田園都市線の行先は「中央林間」「長津田」が多く、たまに「鷺沼(さぎぬま)」が存在します。
半蔵門線で渋谷方面を目指すときも渋谷行はありませんので、中央林間行や長津田行の電車をご利用ください。
他の選択肢にあった路線のラインカラーは下記の通りです。
問182の部分で共有した画像も再掲します。
東京メトロ銀座線 : オレンジ
東京メトロ有楽町線 : ゴールド
東京メトロ日比谷線 : シルバー
問186の「解答・解説」
地下鉄と聞くと各駅停車のイメージがあるかもしれません。
実はそんなこともなく、問186は「快速」がある路線のお話です。
【問186】東京メトロでは唯一の「快速」が運行されている路線はどれか?
1. 東京メトロ銀座線
2. 東京メトロ丸ノ内線
3. 東京メトロ東西線
4. 東京メトロ副都心線
正解は、「3. 東京メトロ東西線」です。
東京メトロ東西線の快速は、主に地上区間で快速運転を行います。
東京メトロ東西線は、中野駅~西船橋駅を結ぶ路線です。
東京メトロの路線では唯一の「快速」という種別があります。
ただ、上記の文だけですと誤解を招きそうなので補足します。
「東京メトロで東西線以外は全て各駅停車」という訳ではありません。
選択肢のうち、銀座線と丸ノ内線は全ての電車が各駅停車です。
しかし、副都心線では「急行」や「通勤急行」、他社線直通の特急である「S-TRAIN」が走ります。
他に、千代田線や日比谷線でも他社線直通の特急列車が走ります。
「快速」があるのは東西線、という形でご理解いただければと思います。
決して「東西線だけに駅を通過する列車がある」という訳ではありません。
東西線は高田馬場駅、神楽坂駅、飯田橋駅、大手町駅などを経由しますが、これらの駅がある都心に近い区間では快速運転を行いません。
東西線が快速運転を行うのは、東陽町駅~西船橋駅の区間です。
この区間は東西線の中でも千葉県側の区間で、ほとんどが地上駅です。
東陽町駅~西船橋駅間は両端を含めて10駅ありますが、快速が停車するのは東陽町駅、浦安駅、西船橋駅の3駅のみです。
主に千葉県内では多くの駅を通過しますので、停車駅にはご注意ください。
快速であっても、高田馬場駅や大手町駅の周辺のみをご利用の方は気にせずご乗車いただけます。
東西線は下記の路線と直通運転を行っています。
【東京メトロ東西線(中野~西船橋)】
JR中央・総武緩行線(中野駅以遠)
JR中央・総武緩行線(西船橋駅以遠)
東葉高速鉄道東葉高速線(西船橋駅以遠)
両端で同じ路線と相互直通運転を行う、珍しいケースです。
西船橋駅からは直通先が2つに分かれます。
ちなみに、東西線の地上駅ではソーラー発電も行っています。
色々と面白い路線です。
問187の「解答・解説」
地上に出る地下鉄は、東西線以外にもあります。
問187はこれに関する問題です。
【問187】東京メトロ丸ノ内線のホームが地下にある駅はどれか?
1. 四ッ谷駅
2. 御茶ノ水駅
3. 後楽園駅
4. 茗荷谷駅
正解は、「2. 御茶ノ水駅」です。
東京メトロ丸ノ内線の地上駅は、四ツ谷駅、後楽園駅、茗荷谷駅です。
東京メトロの路線は地下鉄ですから、「ホームが地下にある」ことは当然に思えるかもしれません。
しかし、東京メトロの路線でもホームが地上にある駅が存在します。
問186で紹介した東京メトロ東西線も、中野駅と西葛西駅~西船橋駅は地上にホームがあります。
他にも他社線と相互直通運転を行う路線では、東京メトロと他社の境界駅でホームが地上にあるケースがあります。
※和光市駅(有楽町線・副都心線)、代々木上原駅(千代田線)など
今回紹介するのは、他社線と相互直通運転をしない丸ノ内線です。
このような地下鉄路線に地上駅があるのは、珍しいと思います。
前述の通り、丸ノ内線の地上駅は四ツ谷駅、後楽園駅、茗荷谷駅です。
駅としては上記の3駅のみですが、丸ノ内線が地上に出る区間がもう1か所あります。
それが、御茶ノ水駅付近です。
丸ノ内線は、御茶ノ水駅付近で少しだけ地上に顔を出します。
御茶ノ水駅でJR線ホームの東京・秋葉原寄りに立ったことがある方はご存知かもしれません。
しかし、丸ノ内線の御茶ノ水駅としては地下駅になります。
こちらは、御茶ノ水駅付近の写真です。
奥に見える黄色い電車がJR中央・総武緩行線で、左側が秋葉原駅方面です。
丸ノ内線の電車は神田川を渡るところで一瞬だけ地上に顔を出して、すぐに地下へと潜っていきます。
丸ノ内線の御茶ノ水駅は、写真を撮影したポイントから写真の右側方向へと進んだ場所の地下にあります。
御茶ノ水駅付近にて丸ノ内線が地上を走るイメージがあった方にとっては、迷いやすい問題だったかもしれません。
地上を走る丸ノ内線は、四ツ谷駅、後楽園駅、茗荷谷駅の3駅と御茶ノ水駅付近で見ることができます。
是非、東京メトロ24時間券などで東京を散策する際は見てみてください!
ずっと地下を走っていた地下鉄が少しの間だけ地上を走るのは、乗っていても面白いです。
地下鉄なのに明るい陽射しが入ってくるギャップなどをお楽しみください。
問188の「解答・解説」
ここまで東京メトロと都営地下鉄を分けてお話をしていました。
しかし、メトロと都営が同じ線路を走る区間もあります。
問188は、この共用区間に関する問題です。
【問188】東京メトロ南北線と都営地下鉄三田線が設備を共用する駅として、間違っているものはどれか?
1. 目黒駅
2. 白金台駅
3. 高輪台駅
4. 白金高輪駅
正解は、「3. 高輪台駅」です。
高輪台駅は、東京メトロではなく都営地下鉄浅草線が通る駅です。
問題文では、南北線と三田線という2路線の名前が挙げられていました。
東京メトロ南北線は、目黒駅~赤羽岩淵駅を結ぶ路線です。
都営地下鉄三田線は、目黒駅~西高島平駅を結ぶ路線です。
両路線ともに、目黒駅からは東急目黒線に直通し日吉駅まで向かいます。
南北線は赤羽岩淵駅から埼玉高速鉄道線直通で浦和美園駅まで向かいます。
問題に取り上げられていたのは、共用区間についてです。
南北線・三田線は、目黒駅~白金高輪駅で同じ線路や駅設備を共用します。
そして、目黒駅と白金高輪駅の間には白金台駅があります。
上記の説明の通り、白金台駅では同じホームに南北線の電車も三田線の電車も発着します。
ところで、東京メトロと都営地下鉄では初乗りの運賃が異なります。
きっぷ利用時ですと、東京メトロは170円、都営地下鉄は180円です。
目黒駅から白金台駅まで向かう場合、どちらが適用されるのでしょうか?
正解は、安い方の東京メトロ運賃です。
例え三田線の車両で運行される電車を利用したとしても、170円です。
ちなみに、目黒駅から三田線の三田駅まで向かう場合は全区間が都営の運賃で計算されます。
目黒駅~白金高輪駅は絶対にメトロ運賃という訳では無く、メトロ・都営のどちらか安い方の運賃が適用されます。
少し複雑ですが、利用者にとって損がない形で計算されるということです。
話は変わりまして、高輪台(たかなわだい)駅は都営地下鉄浅草線が通る駅です。
これには「白金台駅と高輪台駅で混同させる」という意図がありました。
白金高輪駅がありますから、同じような名前の白金台と高輪台だと迷うかと思って選択肢を選びました。
実際に利用するときには混同してしまうと困りますが、難しめの問題として出題していますので混同させることで正解率を下げる意図がありました。
南北線・三田線が通るのは白金台駅ですので、お間違いなく。
さて、ここまで白金高輪駅や白金台駅と書いてきました。
みなさんは「白金」を何と読んでいましたか?
白金は「しろかね」と読むのが正しいです。
それぞれ、白金高輪(しろかねたかなわ)、白金台(しろかねだい)です。
シロガネーゼという言葉も聞きますが、地名は濁らずに読むのが正解です。
メトロと都営の共用区間は目黒駅、白金台(しろかねだい)駅、白金高輪(しろかねたかなわ)駅です。
乗車するときは乗客側で難しい運賃計算を考える必要はありません。
この3駅を利用する場合は、メトロと都営のホームが別だと思って迷わないようにご注意ください。
問189の「解答・解説」
ここまでで、現在の東京メトロに関して大まかにさらってきました。
問189では、地下鉄の歴史のお話をします。
【問189】現在の東京メトロ銀座線にあたる路線を運営していた団体として、間違っているものはどれか?
1. 東京都高速電気軌道株式会社
2. 東京地下鉄道株式会社
3. 東京高速鉄道株式会社
4. 帝都高速度交通営団
正解は、「1. 東京都高速電気軌道株式会社」です。
東京都高速電気軌道株式会社は、OsakaMetroを元にした架空の社名です。
まず、東京メトロの正式な社名は東京地下鉄株式会社です。
これに似た名前の東京地下鉄道株式会社は、銀座線の浅草駅~新橋駅の区間を開通させて運営をしていました。
現在の東京メトロ銀座線は、浅草駅~渋谷駅を結ぶ路線です。
となると、新橋駅~渋谷駅を開通させたのはどの会社でしょうか?
それが、東京高速鉄道株式会社です。
東京高速鉄道株式会社は、銀座線の新橋駅~渋谷駅の区間を開通させて運営をしていました。
この時点で新橋駅は2つありますが、東京地下鉄道が開通させた新橋駅へと統合する形で浅草駅~渋谷駅が繋がった今の銀座線の形となります。
ちなみに、東京高速鉄道の新橋駅は「幻の新橋駅」と呼ばれ、今でも新橋駅の7番・8番出口付近に存在します。
イベント時に開放されることもあります。
やがて、銀座線は別の団体によって運営されることとなります。
その団体が、帝都高速度交通営団です。
1941年~2004年まで、現在の東京メトロにあたる路線を運営していました。
「営団地下鉄」という名前に聞き覚えがある方は多いかもしれません。
かつて有楽町線には営団赤塚駅、営団成増駅がありました。
帝都高速度交通営団が民営化され、現在の東京メトロとなりました。
先ほどの2駅はこれに際して地下鉄赤塚駅、地下鉄成増駅となっています。
選択肢にあった東京都高速電気軌道株式会社という会社は存在しません。
この問題用に作成した架空の社名ですが、モデルにした会社はあります。
それが、大阪市高速電気軌道株式会社です。
旧大阪市営地下鉄を運営していた大阪市交通局が民営化された会社であり、OsakaMetroの各路線を運営しています。
難問だったかと思いますが、日本で最初の地下鉄路線である銀座線の歴史に興味を持っていただけると嬉しいです。
幻の新橋駅、興味があれば近くまで行ってみてください。
問190の「解答・解説」
最後に、東京メトロで一番新しい路線の副都心線に関する問題です。
【問190】東京メトロ副都心線に関する説明として、間違っているものはどれか?
1. 計画時の路線名は13号線
2. かつての新線池袋駅を利用
3. 東新宿駅で急行の通過待ち
4. 短絡線経由で東西線と接続
正解は、「4. 短絡線経由で東西線と接続」です。
東西線と副都心線は繋がっておらず、乗り換えられる駅もありません。
東京メトロ副都心線は、東京メトロの中では最も新しい路線です。
2008年6月に開業し、2013年3月からは東急東横線との相互直通運転を行っています。
副都心線は、計画時には13号線と呼ばれていました。
少し話は逸れますが、都営地下鉄大江戸線は12号線と呼ばれていました。
副都心線という名前が無く13号線と呼ばれていた時代から、現在の副都心線は一部が開通していました。
それが、東京メトロ有楽町新線です。
有楽町新線は小竹向原駅~新線池袋駅を結ぶ路線でした。
有楽町線は両駅の間に千川駅、要町駅がありますが、有楽町新線はこれらの駅を通過して小竹向原駅~新線池袋駅をノンストップで結んでいました。
副都心線の工事で渋谷駅~池袋駅が新たに作られると共に、それらの区間と有楽町新線を統合して小竹向原駅~渋谷駅が繋がりました。
よって、東京メトロ副都心線の正確な区間は小竹向原駅~渋谷駅です。
これに際して、新線池袋駅は改名して副都心線の池袋駅となりました。
副都心線の区間は和光市駅~渋谷駅と案内されることもあり、サービス形態としてはこちらの方が分かりやすいと思います。
しかし、和光市駅~小竹向原駅は東京メトロ有楽町線の区間となります。
和光市駅~小竹向原駅の区間は、有楽町線と副都心線が共用しています。
副都心線では「急行」や「通勤急行」に加えて、他社線直通の特急である「S-TRAIN」が走ります。
近年、地下鉄線内でも通過駅が設定される例は増えてきましたが、退避設備が無いためにスピードが制限される例は多いです。
東京メトロ千代田線に直通する小田急ロマンスカーもその1つです。
しかし、副都心線には退避設備があります。
急行は前の各駅停車を途中で追い越すことができるので、スピードアップが図れます。
その退避設備があるのが、東新宿駅です。
副都心線の電車は、上下線ともに急行の退避は東新宿駅にて行います。
これで急行などもスピードを落とすことなく走行が可能です。
最後に、副都心線と東西線は西早稲田駅付近で交差をしています。
2路線は非常に近くを通るものの、短絡線などは無く乗換駅もありません。
この2路線で乗り換えをしたい場合は、西早稲田駅から高田馬場駅まで徒歩連絡をする形になります。
ちなみに、短絡線は千代田線と有楽町線の間などに存在します。
かつては小田急ロマンスカー「ベイリゾート」がこの短絡線経由で有楽町線の新木場駅まで直通運転を行っていました。
しかし、あまり利用者は居なかったようです…
一部のディズニー利用者を除くと、ほとんどは鉄道ファンだったという噂も聞きます。
短絡線を経由する営業運転の列車は非常に珍しいので、1度は乗ってみたい列車だったかもしれません。
再度ですが、東西線と副都心線の間にはそのような短絡線はありません。
最後に(次回予告)
問181~問190では東京メトロの問題を扱ってきました。
少しでも東京メトロへの理解が深まり、興味が湧いたのなら嬉しいです。
丸ノ内線に乗るときには地上区間の話、銀座線に乗るときには歴史の話などを思い出していただければと思います。
問191~問200は、「名古屋鉄道(名鉄)」に関する問題を扱います。
名鉄は名古屋周辺に幅広い路線網を持つ鉄道会社です。
そんな名鉄の路線や列車に関する問題を出題します。
ここまでご覧いただきまして、ありがとうございました!
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