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勝手に鉄道検定:176問目

ご覧いただきまして、ありがとうございます!
「勝手に鉄道検定」の記事は、2部構成となっています。

・問題の「出題」
・前問の「解答・解説」

この記事では、下記の内容をお伝えします。

・問176の「出題」
問176 : フリーエリアを跨ぐ際の注意点

・問175の「解答・解説」
問175 : 週末パスで利用できない私鉄の路線

問176の「解答・解説」は、明日更新される記事をご覧ください。
「勝手に鉄道検定」の問題一覧は、こちらの記事にまとめています。

勝手に鉄道検定:アーカイブ(一覧)


問176の「出題」

【問176】「週末パス」を利用して新幹線で東京駅からフリーエリア外の一ノ関駅へ向かうとき、気を付けるべき点として最も適切なものはどれか?

1. 乗り越し区間の乗車券購入
2. 境界駅での特急券分割
3. 自由席のみ利用可能
4. 有人改札のみ利用可

問171~問180のテーマは、週末パスです。
関東甲信越南東北をお得に旅できる週末パスのルール利用できる列車を問題にしていきます。

出題範囲は上記リンクにもあるJR東日本の公式ページ下記の記事です。
公式ページや記事は、問題を解く前に見ても後に見ても良いと思います。
みなさん自身に合った楽しみ方をしていただければ幸いです!

明日12/13(日)の11:45頃までは、Twitterにて実際にご解答いただけます。
現在解答できる鉄道検定のツイートは、固定ツイートに設定しています。
https://twitter.com/cosine_travel


問175の「解答・解説」

正解は、「2. 日本海ひすいライン」です。
えちごトキめき鉄道日本海ひすいラインでは、週末パスは利用不可です。


ここから選択肢の路線を説明していきますが、路線ごとではなく会社ごとに説明をしていきます。
大きく3つに分けて、説明していきます。

◆えちごトキめき鉄道

まずは、下記の地図をご覧いただきます。
適宜、拡大・縮小をしてご覧ください。

青いピンが2つ立っている辺りに、薄緑色で描画した線があります。
この路線が、えちごトキめき鉄道妙高はねうまラインです。
妙高高原駅~直江津駅を結ぶ路線で、途中の上越妙高駅では北陸新幹線へのお乗り換えができます。

えちごトキめき鉄道には、もう1つ別の路線があります。
それが、直江津駅~市振駅を結ぶ日本海ひすいラインです。
ほとんどの列車があいの風とやま鉄道に直通し、直江津駅~泊駅間での運行となります。

同じ「えちごトキめき鉄道」なのに、どうして日本海ひすいラインでは週末パスが使えないのでしょうか?
決まりと言えばそれまでですが、歴史を遡ると分かりやすいです。

えちごトキめき鉄道は、北陸新幹線の長野駅~金沢駅間が延伸開業するのに関連して設立された会社です。
新幹線が新たに開通すると、近くを走っていた在来線はJRから私鉄へと移管されるケースが多いです。
北陸新幹線の近くを走る在来線も例外でなく、えちごトキめき鉄道へと移管されました。

えちごトキめき鉄道の路線と対応した、かつての路線名は下記の通りです。

妙高はねうまライン : JR信越本線(妙高高原駅~直江津駅間)
日本海ひすいライン : JR北陸本線(直江津駅~市振駅間)

信越本線JR東日本に、北陸本線JR西日本によって管理されていました。
つまり、かつてJR東日本だった妙高はねうまラインだけが週末パスのフリーエリア内になったとも解釈できます。

時代背景は覚えてなくても大丈夫ですが、週末パスでは日本海ひすいラインが利用できないことは覚えていただければと思います。

◆しなの鉄道

冒頭の地図で、妙高はねうまラインの南側に濃い青の線があります。
この路線が、しなの鉄道北しなの線です。
長野駅~妙高高原駅を結ぶ路線で、長野駅では北陸新幹線へとお乗り換えができます。

妙高はねうまラインの部分ではJR信越本線の話をしましたが、北しなの線も元々はJR信越本線でした。
北陸新幹線の金沢延伸のタイミングで私鉄に転換されたJR信越本線の区間は長野駅~直江津駅間です。
この区間は、下記の通りに私鉄線へと移管されました。

長野駅~妙高高原駅(長野県側)  : 北しなの線
妙高高原駅~直江津駅(新潟県側) : 妙高はねうまライン

※妙高高原駅は新潟県にあります。

妙高高原駅では、この通り2つの路線の列車を見ることができます。
(左:北しなの線、右:妙高はねうまライン)

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この写真を撮影したときも、週末パスで旅行をしています。
北しなの線も週末パスのフリーエリア内ですので、ご安心ください。


ちなみに、しなの鉄道では軽井沢駅~篠ノ井駅間を結ぶしなの鉄道線も運行しています。
こちらも元は信越本線ですが、移管された時期は長野新幹線の開業時です。
長野新幹線は、北陸新幹線が金沢延伸する前の通称です。

そんな背景があり、現在の信越本線は下記の通りに分断されています。
(太字が現在も信越本線として営業している部分)

高崎駅~横川駅    : JR信越本線として現存
横川駅~軽井沢駅   : 廃止
軽井沢駅~篠ノ井駅  : しなの鉄道線
篠ノ井駅~長野駅   : JR信越本線として現存
長野駅~妙高高原駅  : 北しなの線
妙高高原駅~直江津駅 : 妙高はねうまライン
直江津駅~新潟駅   : JR信越本線として現存

高崎駅~新潟駅と言うと、現在では上越新幹線が最速ルートです。
しかし、信越本線は上越新幹線と大きく異なったルートを通っています。

どうしてでしょうか?
気になった方は、調べてみると面白いと思います。
調べていくと、From AQUAの話にも辿り着くかもしれません。

最後に、しなの鉄道線上越新幹線も週末パスのフリーエリア内です。
安心してご利用ください。


◆山形鉄道

冒頭の地図で、山形県に1つだけ描画されたピンク色の線があります。
この路線が、山形鉄道フラワー長井線です。
赤湯駅~荒砥駅を結ぶ路線で、赤湯駅山形新幹線つばさの停車駅です。

フラワー長井線には、おりはた駅があります。
ここは、『鶴の恩返し』の舞台になったと伝えられるお寺の最寄り駅です。

フラワー長井線は、赤湯駅ではJR奥羽本線(山形新幹線)と接続をしており今泉駅ではJR米坂線と接続をしています。
米坂線(よねさかせん)は、山形県の米沢駅から新潟県の坂町駅を結ぶ路線です。

少しマニアックな使い方かもしれませんが、坂町駅から米坂線に乗って山形方面へと向かいたいときはフラワー長井線でショートカットができます。
米坂線で米沢駅まで行くよりも、フラワー長井線で赤湯駅に行った方が時間短縮になります。
※ダイヤによっては、利用する列車が変わらない場合があります。

実際にショートカットしたときの様子が、こちらです。
紅花が描かれた、山形県らしい車両がやってきました。

赤湯駅で「山形新幹線つばさ」に乗り換えて山形駅方面に向かいましたが、乗り換え時間は3分でした。
週末パスなら改めて券を購入したりする必要はなく、赤湯駅では階段を昇り降りする手間があるくらいです。
あらかじめ特急券を購入していれば3分は余裕だと思います。

同じ行程を辿る方がいらっしゃるかもしれないので、お伝えしました。
詳しい様子は、はてなブログの方で共有させていただくかもしれません。

このツイートをしたときも、週末パスで旅行をしています。
フラワー長井線も週末パスのフリーエリア内ですので、ご安心ください。

◆最後に

この記事では、下記の3つの鉄道会社とその路線を紹介しました。

えちごトキめき鉄道
 - 妙高はねうまライン
 - 日本海ひすいライン

しなの鉄道
 - しなの鉄道線
 - 北しなの線

山形鉄道
 - フラワー長井線

これらのうち、日本海ひすいラインだけは週末パスのフリーエリア外です。
旅程を組む際は、十分にご注意ください。

フリーエリアや制約を確認した上で、週末パスでの旅をお楽しみください!


最後までご覧いただきまして、ありがとうございました!
明日以降の「勝手に鉄道検定」も、よろしくお願いします!

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