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モードスケール(教会旋法)

今回はスケールについての話です。
ちょっと文字ばっかりになりそうですが、ご容赦ください。

モードスケール

モードスケールとはメジャースケールから派生したスケールのことで、教会旋法やチャーチモードなどとも言います。

ロックやJ-POPなどではあまり意識して使うことは無いかもしれませんが、これまで同様に作曲やギター・ソロなどのメロディラインを自分で作る場合などは知っているとちょっとオトクなスケールになると思います。

モードスケールの種類

モードスケールは全部で7種類あります。
Cメジャースケールでの説明が一番わかりやすいので、Cメジャースケールで説明します。

まず、C△7(Ⅰ△7)の場合のモードスケールはドレミファソラシになります。Cメジャースケールと全く同じです。
このスケールをイオニアンスケールと言います。

Dm7(Ⅱm7)の場合はD(レ)から順番に7音でレミファソラシドになります。ドリアンスケールと言います。

Em7(Ⅲm7)の場合はE(ミ)から順番に7音でミファソラシドレになります。フリジアンスケールと言います。

F△7(Ⅳ△7)の場合はF(ファ)から順番に7音でファソラシドレミになります。リディアンスケールと言います。

G7(Ⅴ7)の場合はG(ソ)から順番に7音でソラシドレミファになります。ミクソリディアンスケールと言います。

Am7(Ⅵm7)の場合はA(ラ)から順番に7音でラシドレミファソになります。エオリアンスケールと言います。

Bm7♭5(Ⅶm7♭5)の場合はB(シ)から順番に7音でシドレミファソラになります。ロクリアンスケールと言います。

構成音はすべて同じですが、全音・半音の位置がそれぞれことなるので、微妙に響きが変わってきます。
ちなみに、エオリアンはマイナースケールでもあります。

メジャースケールとの違い

私もここが最大の謎でした。Cメジャースケールの場合、スケール内の音すべてをいつでも使えるという認識でした。
根本的にその認識も少しずれているのですが、コードとスケールの関連性が抜けていたのでこの疑問からしばらく抜け出せませんでした。

曲には必ずコード進行があり、今まさに奏でているコードがあります。
メロディーはそのコードにそって作られます。
そこで、少し前に説明したアボイドノートを振り返ります。

上の図は長く奏でると違和感があると言われるアボイドノートを外した図です。
コードトーン+テンション-アボイドノート=コードに合うメロディ
というイメージでしょうか。
例えばC△7のときはF(ファ)がアボイドノートなので、多様しないほうが良いと言われています。
この話はメジャースケールでメロディを作る前提の話になります。
しかし、モードスケールでメロディを作る場合は、上記が当てはまりません。むしろモードスケールでは、アボイドノートが特長的な音になり良く使われるからです。

モードスケールの特性音


イオニアン:4度
ドリアン:6度
フリジアン:2度
リディアン:4度
ミクソリディアン:7度
エオリアン:6度
ロクリアン:2度、5度

ミクソリディアンの7度、ロクリアンの5度以外すべてテンションノートに当たります。逆にコードトーンが特性音となっているミクソリディアンとロクリアンのほうが特徴的かもしれません。

音価

ダイアトニックコードの一番はじめの説明の時に音価の話を少ししました。
まさに、その話がよく分かる気がします。

例えば、C△7で3度の音を奏でるとします。音でいうとE(ミ)です。
次にDm7にコードが進行し、ここでもE(ミ)を奏でるとします。しかし、Dm7におけるE(ミ)は9度(2度)になるので、C△7のときのE(ミ)とは音の価値が変わってきます。C△7のときE(ミ)はコードトーンですが、Dm7のときのE(ミ)は9度のためテンションノートになります。このことを音価といいます。あくまで良し悪しではなく価値が変わると思ってください。
C△7における11度の音(F)はメジャースケールにおいてはアボイドノートのためできるだけ回避する音ですが、イオニアンスケールの場合は特性音として扱われています。スケールによっても音価は変わってきます。

文字だけの説明では、なかなか理解できませんが、知っている前提で音を奏でると色んな世界が広がるのではと思います。
参考になれば幸いです。


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