【誰得?】超RIZIN3での鈴木千裕VSパッキャオについて

昨日の発表で日本の格闘技界隈から非難轟々の鈴木千裕VSパッキャオ。
なぜこんなに誰も得しない試合が組まれるのか?
https://www.youtube.com/watch?v=mClBEz0aDa4
本日6/10 12時(開始が15分遅れた)の記者会見でなんとなく見えてきました。
まず榊原社長が最初にアピールしていたのはパッキャオのフィリピンでの知名度。それはもう日本における大谷翔平を超えていると。
しかしそのまま話しは別に進み、質問コーナーへ移ってしまいます。
そう『なぜパッキャオの知名度が必要なのか?』に触れず、伏線が回収されないまま会見が終わります。
聞いててもどうも日本の格闘技界隈を見ていない。そもそも日本のファンを対象にしていないように感じ。
ここから先は、この回収されなかった伏線の妄想です。
つまり榊原さんはフィリピンでRIZINを展開していくつもりなのではないでしょうか?

・フィリピン
ボクシングの軽量級のチャンピオンがほぼ日本、メキシコ、フィリピンで占められていることを考えると、フィリピンには格闘技を見る土壌があり、競技人口もいる。
だがしかしまだMMAの興行がビジネスとして成熟していない。
もう一つアジアにはタイという格闘技王国があるが、ここはムエタイと、MMAはONEが取ってしまった。
なので今、このタイミングでフィリピンのMMA市場をRIZINが取りに出たのではないか。

・興行論
結局、興行が盛り上がるにはスターが絶対に必要。
それをもうRIZINは知っている。
結局、世に云う『格闘技の冬の時代』とは、PRIDEが無くなってからRIZINができるまでの期間、ではなく『朝倉未来が登場するまで』の期間だった。
そしてRIZINはスターの作り方も知っている。
今のRIZINファンで、朝倉未来と戦う前に斎藤裕やドミネーター弥益を知っていた人がどれだけいるだろう?
だが現在、『朝倉未来に勝ったことがある斎藤裕』『朝倉未来にKOされたドミネーター』としてみんなが知る存在になり、知らない選手とやったとしても『朝倉未来にKOされたドミネーターが新居すぐるっていう選手とやるらしい』とか広がっていく。
こうやって一人スターがいれば次のスターを生んで、客が呼べる選手が増えていく。
客が呼べ、金が集まり、注目が集まり、ビジネスとして確立し、若者が目指し、成功のスパイラルが回り始める。

そしてそれは海外展開も同じ。
例えば、アゼルバイジャンではもう現地のスーパースターが出なくても、鈴木千裕VS現地の中堅どころでもある程度客が呼べる。
それは『ホームで英雄ヴガール・ケラモフをKOしたあの鈴木千裕』としてもう知名度が生まれたから。

それと同じことをフィリピンにも狙っているのだろう。
今回の戦いがうまくいくと、今後のイベントで『パッキャオと戦った鈴木千裕が今度はフィリピンのMMAファイターと戦うぞ!』がフィリピンでニュースになりえる。
そこでやはり最初の『日本における大谷翔平を超える現地の知名度』が生きてくる。
TVCMを何億使うより、パッキャオに戦ってもらう方が効果があるのだろう。

つまり、一見誰も得しなそうなこの試合も、大きな目で見れば大きな得を取りに行ってるのだろうということ。
もし本当にそうなら榊原さんと鈴木千裕の間では共通認識であって欲しい。
本気で世界を取りに行きたい鈴木千裕が『まずはこの試合でアジアの王になりますよ!』って言ってて共通の野望のもとに執り行われていて欲しい。
でなければあまりに意味がなさすぎて鈴木千裕が救われない。

全ては個人の妄想だけど、結果は数年後にわかるだろう。


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