平本蓮ドーピング問題の終焉と考察

さて、世間を賑わせた平本蓮のドーピング問題もシロで決着し、落ち着いた昨今。今一度振り返ってみます。

マリーシア

ブラジルでは『審判に見つからない反則』は『技術』であるとされます。
『反則に取られなければルールの範囲内』という考え方です。
そしてそれは悪ではなく、『勝利に対して真剣である』という良い行為とされます。
なので軽い接触で倒れ込んでPKをアピールするのです。
それでPKになる可能性が1%でも上がるなら勝利に近づくわけですから。
自分の反則を自ら申告するような日本とは逆の感性です。
逆ですが、ブラジルも日本も、自らの美学に従って行動しています。
『絶対バレない強くなる薬があるのに使わないとか、本気でやる気あるの?』という考え方が世の中にあることを日本人は知る必要があります。

フェアネス

スポーツに置ける公平とは、一方だけに有利不利が無い、ということです。
そのためにルールが存在し、双方がそれに従うことになります。
しかし、上記の通りそのルールの捉え方が一様ではありません。
バレない反則を善とするか悪とするか、真逆の美学が存在しています。
そして、美学とは他人に強要するものではありません。自分の心です。
もし自分が『不正をしてまで勝ちたいと思わない』と思っていても、相手にそれを強要はできません。
逆にズルをする側からすれば『自分が成功したズルは相手もできたはずなのだから公平である』と言えます。

最後の違和感

戻って、超RIZIN3のドーピング問題。
自らの中にある日本人的な美学を離れ、もっと上からグローバルな価値観、宗教観を踏まえてできる限り達観すると大体のことは納得できました。
朝倉未来の無反応も、平本蓮の無言からの弁明も、榊原の苦渋も。
朝倉信者や平本キッズと呼ばれる人たちの想いも。
なぜそういう行動をするか、なぜそういう事を言うか。
共感はできないけれど理解はできます。
だがしかし、どうしても理解できない違和感が一つ残ります。

赤沢幸典の謎

赤沢幸典の告発の理由とタイミングが到底納得できるものではなく、謎が残ったままです。
そもそもなぜ会話をこっそり録音するのか?
最初になぜ匿名で、別ルートでの流出なのか?
なぜ加工した音声なのか?
試合後しばらく経ったあのタイミングでの『良心の呵責に苛まれて』とか、意味がわかりません。
普通に表に出ている情報だけでは、赤沢の行動の目的がわからない。
そして、これだけのことをやった赤沢を平本が全く責めない。
これはつまり、平本は赤沢の告発の理由や置かれた状況を把握していて、それに同情しているからでは無いでしょうか。
そして、その詳細は会見では言えない内容であると。

真相の考察

ここから先はすべて推測ですが、ヒントは平本会見の中でちらっと触れた『反社』というキーワードではないでしょうか。
結局、RIZINから金を巻き上げるために試合のずっと前から反社会勢力が動いていたと。
しかし、水面下で行われた反社からの恐喝にRIZINは屈しなかったので、その結果小出しの告発に至ったと。
赤沢はその勢力に弱みを握られてああいう行動に至ったと。
RIZIN陣営も平本もそのことを把握しているので、赤沢に同情し、叩かなかった。
という真相では無いでしょうか?
朝倉陣営がこの件に何も触れないのも、この情報が共有されているとすれば納得できます。

今後の展開

そして実際のところ『バレない程度のドーピング』というものは存在していて、現状それはシロとなりルールの範囲内となってしまうわけですが、RIZIN運営、ひいては格闘技界全体がそれをどう考えるかについては見守っていきたいです。

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