"VIVITA ROBOCON in CO-SAKU谷 2021" レポート④
「VIVITA ROBOCON in CO-SAKU谷2021」プロジェクト、10月3日(日)に開催したロボコン大会の様子をご紹介!
今回の大会は、オンライン開催。ロボコンステージとロボットはコーサク室にあり、競技者である子どもたちは、自宅からリモート操作をするのです。天井の俯瞰カメラ、スタートエリア前に設置した固定カメラ、手持ちの移動カメラ、そしてロボットに装着したカメラ、これら4つのカメラ映像を駆使し、ステージに散らばるボールを狙います。ロボットの駆動装置”VIVIWARE Cell”は、カメラ映像の切替装置にも大活躍していました(詳しくはこちらの記事でどうぞ)。
当日は、コーサク室内にスタッフが集まり、YouTubeの生配信を行いました。 バックヤードでは、ZOOMで競技者とコミュニケーションしながら、出場前のロボットチェック。見えていないところでも、たくさんのサポーターがこのプロジェクトを支えてくれていました。
さあ、出場したロボットたちをご紹介しましょう!
「キメランドビートル」 by 魔針廻(ましんかい)
複雑に組まれた脚まわり、アームはリフト構造のようです。スタートエリアに登場した勇姿に、会場(と画面の向こう)から「うおぉぉぉ〜」という期待と感嘆の声が聞こえます。
実は、本番直前までほとんど動かせなかったようなのですが「うごけぇぇぇぇぇ!」という皆の念が届いて、バッチリ、複雑な脚をシャカシャカシャカシャカ動かして見せてくれました! その動きは動画でチェック!
「風林火山号」by はっしー
このロボットを製作したのは小学4年生。アーム部分に手こずり、何度も何度もやり直しを重ねました。長くしたらぶつかって壊れて、悩んだ末に、短くして軽量化。ブルドーザーのような下アームにも工夫が見えますね。
坂を登ろうとして、バランスを崩してひっくり返ったり。それでも、果敢にボールを取りに向かった風林火山号! 残念ながら得点には至らなかったのですが、改善ポイントを掴み、次への新たなアーム構想をすでに持っている様子。風林火山号の名のとおり、状況に応じた動きができるすごいロボットに改造してくれることでしょう。次の大会が楽しみです!
「試作1号機」by きぬ
アームにご注目ください。3Dプリンターに初挑戦し、フィラメントも数種類試し、念願の柔らかにしなるアームを作り上げました。そして本番でありながら「試作1号機」というネーミング、これは相当にポテンシャルを秘めていそうです。
オンラインロボコンでは、競技者が画面を通じて見るロボットの動きと実際の動きには、タイムラグがどうしても発生してしまいます。この「タイムラグ」をも計算してロボットを操作するという難題に立ち向かい、見事、得点をゲットしました!
「+1号(ぷらいちごう)」 by そーた
今回のロボコンには「ボールを高台に持っていくと通常得点に1点加算する」という新たなルールがもうけられました。製作時からこの「+1点」獲得作戦を宣言、アームを何種類も作り操縦して確認しながら一番ボールを取れるアームを見出しました! 宣言どおり、確実に高台へボールを運んでいきます。
窪みにあるボールも、器用にしっかり掴んでゲット。もちろん高台ゴールへ! ステージでの操作練習を誰よりもたくさんしていましたが、練習をすればするほど、アームの機構部分が壊れたり、サーボが焼けてしまったり。試行錯誤を重ね、丈夫で確実にボールを掴むロボットへと仕上げ、最高得点をたたき出しました! おめでとうございます!
「モクモ」 by うみ
どうです、この”もふもふ”ボディとつぶらな瞳。「癒やし系の可愛いロボットを作りたかった」という言葉どおり、一瞬で癒されてしまいました! この姿になる前の材料を知っている私たちとしては、「あの材料が!」と驚きを隠せません。頭の中にあるアイデアを形にしていく力に、脱帽です。
可愛いだけじゃないんです。なんと、後ろにあるしっぽで高台のボールを狙います! もふもふボディへの取り付けに苦労したそうですが、カギ型でボールをひっかけやすくしてあったりと、このロボットは、人を魅了するデザインとボールをとる仕掛け、ともに実現しているんです!
「テペキン号」 by テペキン
テペキン号の特徴は、ボールをキャッチしたら逃がさないハコ型アーム。スペーサーとネジを接続してボディの高さを調整したり、細部のここかしこに試行錯誤と工夫が見えます。
高台のボールへも、前後のアームを駆使して果敢にチャレンジ。高いボールをとるためのアームは、きちんと平行に取り付けられています。さらにロボット全体の重さバランスを考えて後ろのアームを空洞化したそう。目標としていた5点をしっかり獲得しました!
「ツキロボ2」 by つっきー
大きなタイヤと触覚のようなアーム、ボディには光るメッセージボード。VIVIWARE Cellのモーター、サーボ、コアを使えば、ロボットは動きます。このツキロボ2はもう一歩踏み込み、ボールとの距離を測ってアームを操作する距離センサーも使っていました。
そして最初から、果敢にトンネルに挑んでいったツキロボ2。距離センサーでトンネル内のボールの位置をつかみ、キャッチする作戦です。オンラインということもあり、トンネルに挑むのは相当に難しいはず。会場も、画面の向こうで応援する人たちも息をのみ、見守ります。トンネル内には最高得点の赤ボールが待ち受けます。取ったのか、どうなのか? 続きは動画で!
魔法の道具? ! VIVIWARE Cell
VIVITA ROBOCONで使用しているプロトタイピングツールVIVIWARE Cellには、動きを読み取ったり、LEDで光らせたり、様々な機能があります。いわば、自分のさまざまなアイデアを実現・表現できる魔法のような道具なんです。魔法の使い方は、まず触ってみる、やってみることから。ツキロボ2は、そんなことを教えてくれたように思います。そこでさっそく! 「LEDとColor Pickerを使って色と光で遊ぼう!」というワークショップを用意しました。10/24(日)コーサク室OPEN DAYに開催。ぜひ、VIVIWARE Cellの魔法にかかりに来てください!
「会社員一号」by 元カイチョー
3Dプリンターで作られたかっこいいアーム、写真では見えないけれど、実は四輪駆動。大人気ないオトナ代表として登場した「会社員一号」。この夏、子どもたちのロボット製作をしっかりサポートしてくれた、コーサク室の頼もしいスタッフでもあります。
ところが、自慢のアームが、高台ボールを狙った際に引っかかり、壊れてしまいました! その後、潔くアームを取ってしまった元カイチョー。四輪駆動でスイスイと坂道を登りボールを転がすも、惜しくもここでタイムアップ!
こうして、「VIVITA ROBOCON online in CO-SAKU谷 2021」は幕をおろしました。初めてのオンライン開催で、課題も山積みでしたが、たくさんの方々の支えと子どもたちの熱量に励まされ、無事に終えることができました。楽しかった! でも実は、まだFINISHじゃないんです。何を企てているかは、近日中に発表しますので、ご期待ください!
また、この大会の表彰式を10/24(日)に、シモキタFABコーサク室OPEN DAYにて開催します。子どもたちのロボットも実機をご覧いただけます。見学はどなたでもOK! どうぞ、お立ち寄りください。