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ガストロノミー(Gastronomy)

食事・料理と文化の関係を考察すること。古代ギリシャ語の「ガストロス」(γαστρος、消化器)+「ノモス」(νομος、学問)から成る合成語。19世紀の法律家であり美食家でもあったジャン・アンテルム・ブリア=サヴァランの著書「美味礼讃」が、感覚と食べ物の関係を考察し、食卓での楽しみを科学として取り上げたことに遡り、同書の副題に「超絶的ガストロノミーの随想」と付けられて以後、「ガストロノミー」が広く知られるようになった。日本では美食術、美食学とも訳されることが多い。サヴァランは、グルマンディーズ(美食家)のことを「味覚を喜ばすものを情熱的に理知的にまた常習的に愛する心」だと定義している。
料理を中心として、様々な文化的要素で構成され、食や食文化に関する総合的学問体系と言える。美術や社会科学、さらにはヒトの消化器系の点から自然科学にも関連がある。その文脈から転じ、格が高いレストランや高級食材店名の冠としても用いられる。
ガストロノミー実践者の主な活動は、料理にまつわる発見、飲食、研究、理解、執筆、その他の体験に携わることである。料理にまつわるものには、舞踊、演劇、絵画、彫刻、文芸、建築、音楽、つまり芸術がある。加えて物理学、数学、化学、生物学、地質学、農学、さらに人類学、歴史学、哲学、心理学、社会学も関わりがある。

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