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電力貯蔵システム(Power Storage System)

蓄えにくいという欠点を持つ電気エネルギーを貯蔵できるようにし、電力システムの円滑で高い信頼性をもった運用をできるようにしたもの。風力や太陽光など変動的再生可能エネルギー(variable renewable electricity、VRE)の割合が増えるに従い、重要な役割を果たしていく。具体的には次のような事例がある。
①揚水発電
上部調整池と下部調整池の 2つの貯水池を備え、昼間の電力需要がピークを迎える時間帯に、あらかじめ汲み上げておいた上池の水を落下させ、そのエネルギーを利用して発電を行う。大規模でコストがかかるのが難点。
②圧縮空気貯蔵(Compressed Air Energy Storage、CAES)
空気を圧縮して地下の空洞に貯蔵しておき、必要なときに圧縮空気を補助としてガスタービン発電機に流し込む。
③水素エネルギー貯蔵
電力で水を水素分解し、燃料電池で発電を行なう。水素自体は貯蔵が困難であるため、ガスボンベや水素を吸収・放出可能な合金を用いるもの、有機ハイドライドなどを用いるなどの方法がある。
④電池式電力貯蔵(BES)
リチウムイオン電池、フロー電池、NaS電池、塩化ニッケルナトリウム電池など、以前は寿命が短かったものが長寿命化かつ高性能化してきたため、コスト的にバランスしてくると用途が広がると期待されている。
⑤フライホイール
質量のある物質の回転を加速、減速して、回転運動エネルギーとしてエネルギーを貯蔵する。

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北林 功(Isao Kitabayashi)
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