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下肥(Night Soil)

肥料として使う人糞尿のこと。肥料として濃厚ではないが速効性があり、基肥と追肥の両方に用いられる。ただし新鮮な下肥は作物に有害で衛生上も寄生虫などの危険があるため、貯蔵して腐熟を待ってから使用する。腐熟には夏は1~2週間、冬は3~4週間を要する。江戸時代から利用された重要な肥料源であり、定期的に回収されることで都市部の衛生状態を保つ効果もあった。なお栄養価の高い下肥ほど高い値段で買い取られていた。明治以降は化学肥料の発達と衛生的な理由から使用は減少した。

新鮮な下肥の肥料成分は普通の日本人の場合、次の成分構成となっている。
水分 95%
窒素 0.5~0.7%
リン酸 0.11~0.13%
カリウム 0.2~0.3%
※ほかに少量の石灰・苦土・ケイ酸と約1%の食塩を含む

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