欧州企業知財部と日本企業知財部の違い(1)

私が感じた違いと、私の感じたPros,Consをまとめます😌

もちろん、日本企業も欧州企業も1社ずつしか経験していないので、細かなルールの違いは含みません。

<前提>
新卒でいた日本企業の知財部はかなり大きかったです。現在の会社もヨーロッパでは大きい知財部だと思いますが、日本の企業に比べると5分の1以下の人数です。
私はまだこちらの経験が浅く、考察不足なこともあるかもです。

マネージメントの違い

日本:下から丁寧にブロック(例えば、新規案件、他社件検討など)を積み上げていって、山を作っていく。ひとつひとつのブロックのクオリティを上げることに時間をかける。
欧州:まず、どんな山を作るかを時間をかけてディスカッションする。一度決まったらあとは基本個人の判断任せ。


大まかにですが、これにつきます。
もちろん、日本企業の知財部でも計画というのはありましたが、ヨーロッパの人は議論好きなので、とにかく最初の計画の時のディスカッションに時間をかけます。正直、体系的な議論ができているかは置いておいて、なぜこうするのか、こうしたらどんな結果が生まれるのか、どんな問題が起こりうるのかなど細かく議論します。

Pros:全てをbigger pictureで捉えることで、自分たちがどこへ向かっているのか、他のチームがどう動いているのか、という全体戦略をお互いより理解し合えていると思います。
Cons:細かいところは、個人裁量なので、個人スキル・考え方によるところが大きく、ばらつきが大きくなるのではと思いますが、、今は自分に必死すぎるせいか私の同僚については問題を感じません。経験が浅い人の意見もフェアに聞くので、それはないでしょー、と言いたくなること多々あります。


役割分担の違い

日本の方がひろく担当してると思います。大企業では製品ごと、分野ごとに担当者が分かれていて細分化されているとよく言われていますが、こちらはJob Descriptionが存在していることもあり、さらに細分化されています。例えば、特許調査は各アトーニーにそれぞれサーチャーがついていて、サーチャーが調査を行います。権利化担当者がゴリゴリ検索式を作ることはないです。

Pros:専門性が高い
Cons:業務上は特になし
   日本では一人に色々やらせちゃえばいいところ、欧州では専門性の高い人を複数人雇うわなきゃいけないので、経済的に体力のある会社でないとクオリティを維持することが厳しいのでは?と思ったりします。

私はファーストキャリアで色々経験した後、今の担当ポジションを明確な目標があって選んだので、自分の研究課題に集中できてハッピーです😊
一人が経験できる業務範囲が狭いので、ポジションの変更も多いようです。

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