コロナ倒産した僕が、みんなに伝えたいこと【番外1】-やさしさにふれて編-
これは、僕の物語を少し脚色して読みやすく書いてくれている記事「コロナ倒産した僕が、破産を決意した日のこと【1話】」との競作でもあります。もしよければそちらもどうぞ。
僕の会社は、タイで作ったゴム風船のセットを日本のコンビニやスーパーや100均で売って頂く商売をしておりましたが、2020年3月25日に事業をストップし、4月6日に東京地方裁判所に破産申告書を提出し、4月10日に破産開始決定となりました。後でわかりましたが、都内で6件目のコロナ倒産企業でした。
なるべく迷惑が少なくなるようにと様々な対策を施しましたが、倒産の結果、やはり債権者のみなさんには多大なご迷惑をおかけしてしまいました。改めて、お詫び申し上げます。そして、そんな僕に再度人生をやり直せるチャンスを頂いたことに感謝申し上げます。ありがとうございます。
そんなコロナ倒産した僕が、コロナ父さんとなり、みなさんに伝えたいことを少しずつ書いていきたいと思います。
<やさしさにふれて編>
今回は倒産そして破産を経験して、その中でたくさんの方からの励ましの言葉や援助を頂き、人のやさしさに触れる機会たくさんありました。その中のいくつかをご紹介したいと思います。
3月初めに倒産を決意し、月末にいよいよ事業を停止することになりました。その事業停止の直前に、大きく迷惑をおかけしてしまうことになる企業のトップの方に、事の経緯とお詫びを込めたメッセージを致しました。少し時間をおいて、その方から頂いたメッセージは僕にとって忘れられないものとなりました。
「あなたのがんばりは身近に見ていただけに、残念で残念でなりません。弁護士さんと協議した結果で、最善の結論なのだと思います。あなたは人の情を大切にしており、それは大切なことです。しかし、商売をするにあたり情が深すぎると、時にそれが仇となってしまいますね。まだ若いのでこれからの人生をあなたらしく、新しい道を歩んでください。落ち着いたらまた一緒に食事でもしましょう。」
多大なご迷惑をかけてしまうのに、こんなに優しい言葉を頂き、涙が止まらなかったです。
またある方のお話ですが、彼は僕よりもだいぶ年下です。連絡を頂き今の僕にとって一番必要としているお仕事を頂けることになり、訪問をしました。その時にそっと何かあったら使ってくださいと、商品券を渡してくれました。本人を前にして堪えましたが、涙を抑えるのに必死でした。昔からスゴイ人だなと思ってはいましたが、簡単にできることではありません。このことも決して忘れることはないです。
またこれはうちの妻ですが、一緒に倒産を経験し互いに仕事も収入もない状況においても、決して焦らずまた夫を焦らせることもせず、そっと見守っていつもそばにいてくれています。これはもう一生忘れることはないです。
会社の倒産の件が、東京商工リサーチの記事になってしまって内容にもんもんとしていた時に、気分転換にと妻と娘と桜を見に行った際の写真です。
そして、僕の今までの経験をこのようにnoteで書いてくことのきっかけになったオーマにも感謝をしております。オーマがいなかったらこの物語も世に出ることはなかったですからね。
このように沢山の人のやさしさに触れて、僕はいまリスタートの道を歩き始めております。ありがとうございます。
<コロナ父さんに任せなさい>
先日、知り合いの大学の先生からお声がけを頂き、ゼミの学生に僕の経験をお話しする機会を頂戴しました。zoomでのオンライン講義で、20名近くの学生に講義を致しました。そして講義後に先生がFacebookで報告をしてくださり、それを見て他の先生からも声をかけて頂くきっかけともなりました。
僕の経験が少しでも、どなたかの役に立ったり、頑張ろうと励みになったりしたらとてもうれしく思います。
何かあったら「コロナ父さんに任せなさい」。
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