イタリアの新型コロナの状況(11/30)

 週末にイタリアの新型コロナの州ごとの死者数を調べてみました。このところを陽性者数が増えているのと、中でも春(第1波)で被害が大きかったロンバルディア州でも陽性者数の増加が顕著だったからです。

 下は今日のworldmetrsのイタリアの新規陽性者の推移です。

画像1

累計では増えていますがこのところ新規陽性者数は減少しているのですね。月初のロックダウンの効果が出ているのかもしれません。そのことを確認するのに調べた際に見つけた、"宮本さやかさ"んというイタリア在住の方の記事が興味深かったです。比較文化論や異文化理解の点でも読んでみて損はない記事と考えます。

再ロックダウン??のイタリア。 感染拡大の原因はイタリア人が不潔だからという件について。」2020/10/24 パスタの国の人々 宮本さやか WorldVoice

中身は紹介しませんので気になる方ぜひ読んでみてください。

次はイタリア全土の新型コロナ(関連)の死者数(11/28まで)のグラフです。データの入手先は他にもあるのですが、州ごとのデータが欲しいのでGitHubにアップされてる"dpc-covid19-ita-regioni-latest.json"をせっせと集め使用しました。死者数はこれしか簡単に入手できないのですかね。結構大変です。

201130イタリア1

ざっと第1波を3.5万人、11月末を5.5万人とすると(5.5-3.5)/3.5でもう第1波の57%も亡くなられています。このところ陽性者数が減ってはいるものの本格的な冬の到来前にこれではどうしても悲観的に見てしまいますね。

 次は州ごとの死者数をグラフにしたものです。第2波での傾向を見やすくするため8/1以降のものの累計になります。

201130イタリア2png

データを図示していませんが陽性者数でみられるようにここでもロンバルディア州がずば抜けています。集団免疫的にロンバルディア州は流行は抑えられるのではと少し考えていましたが意外な結果です。ただ人口に関して考慮していません。そこで各州の人口(少し古いですが2019年のものになります。英語のwikiから入手しました)との関係を散布図で見てみましょう。

201130イタリア3

概ね人口と死者数(8/1以降の)が相関しています。

「気持ちロンバルディアは下の集団から引かれる回帰直線より下に触れてるようにも見えます。また上の方の記事で「第1波では感染を抑えられていたカンパーニャ州(州都ナポリ)では感染が急激に増えていて」とあり、Campaniaは回帰線の上の方にありそうです。多少第1波の流行が第2波での各都市の流行具合に影響がある可能性はありますね。統計的にはもっと厳密に考えるべきですが、1.どこの都市も人口あたりの死者数は似通っている、2. ロンバルディア州は人口が多いので被害が大きく見えてしまいがち、なことは言えるのではないでしょうか。」この「」内解釈を間違えていました。noteって取り消し線とか書けないのかな?

7/31以前の散布図で比べてみたり陽性者数で見てみるのもいいかもしれません。

なお"P.A. Bolzano"と"P.A. Trento"は合計して散布図では"Trentino-Alto Adigie"として扱っています。気になる方はwiki等で理由を調べてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?