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コロナ禍

読み方がわからないとして話題になったコロナ禍。ここで禍は「か」と読みますが「わざわい」とも読むことができるようで、よろこばしくない、不幸な状況を表す言葉ですね。コロナウイルスによって引き起こされたこの災難のことを「コロナ禍」と呼ぶようになり、ウェブサイトや新聞などのニュースでも盛んに使われるようになりました。去年までは無かった言葉の代表格と思います。

禍の読み方がよくわからず、「コロナ渦(うず)」とか「コロナ鍋(なべ)」と勘違いする方も多くいたようで、これらの言葉もGoogle検索のトレンドに入っていたようです。さらに調べてみると、間違ったまま使われている例も発見してしまいました。いずれ直さされるかも知れませんが、以下の記事が『制限だらけで番組を引き継いだプロデューサーが語る コロナ渦でテレワークだからこそ考える「バラエティ番組」の役割』という題名になっています。

なお、間違いをあげつらうつもりはなく、この時代を象徴する一つの出来事として取り上げさせてもらっています。私も最初は「禍」にピンと来ませんでしたが、それだけあまり知られていなかった漢字だったということだと思います。

加えて、コロナ鍋はTwitterのハッシュタグでも人気なようで、こんなものまで作っちゃった人もいます(笑)

そのような誤解もSNS全盛のこの時代では長続きせず、あっという間に「コロナ禍」はその読み方も含めて一気に普及したように思います。

なお、禍という文字を使った格言に「禍福は糾える縄の如し」というのがあります。「禍福(かふく)は糾(あざな)える縄(なわ)の如(ごと)し」と読みますが、印象に残った言葉だったので紹介したいと思います。

「福」は禍の反語で、幸福なことで、「糾(あざな)う」は、撚(よ)り合わせる、縄などをなう、ということ。つまりは「幸福なことと不幸なことは、撚り合わされた縄のようだ」となり、良いことも悪いことも縄のように交互にやってくるのだよ、ということになります。

コロナウイルスによって亡くなってしまった方がいるのはとても不幸なことですが、それだけでなく外出を控えることによって多くのビジネスが大きな打撃を受けています。遊興施設や商業施設など人を集める商売をしているところには休業要請が出ていますし、飲食店も営業時間の短縮やそもそも外出しないのでお客さんが大幅に減っている。コロナにやられる前に経済が立ち行かなくなって生きる術を失ってしまう。そんな絶望してしまいかねない状況かと思います。

そんな時に「禍福は糾える縄の如し」という言葉を思い返してみても良いんじゃないかなと思います。「悪いことばかりは続かない、ここを踏ん張ればなんとかなるさ」と思ってみれば少し気が楽になる気がします。

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