「やりたいこと」はどこにある?
「自分のやりたいことがわからない」
進路に悩む若者はもちろん、いい歳した大人だって大勢が悩み続けています。逆に若くして明確な目標を持って活動している人もいたりするので、こういうのに年齢は関係ないのでしょう。
ではどうすれば「やりたいこと」が見つけられるのか。
もちろん明確な正解なんて存在しないのであくまで一例ですが、僕がやりたいことに気づけた時の話をさせてください。
僕は「イラレ職人コロ」の名でAdobe Illustrator というデザインソフトの使い方を研究し、その成果をSNSや書籍という形でみんなに伝えて生活しています。
普通にデザイナーとしてクライアントワークで稼ぐより、技術を研究してコンテンツを作ったり、人に教えたりする方が自分の性に合っていたんですね。
そうやってクリエイターさんたちの仕事を支え、デザイン業界を少しでも良い方向に持っていける手伝いができればな、と思ってこの仕事をしています。
さて本題。そんな僕も、最初から明確にやりたいことが定まっていたわけではありません。
SNSでの情報発信そのものは、グラフィックデザイナーとして会社員をしている時からしていました。「インフルエンサーになりたい!」「デザイン業界を良くしたい!」という意識はなく、「今の底辺デザイナーのままじゃまずい気がする…」「何かを変えるきっかけが欲しい…」という非常にぼんやりとした危機意識ゆえの行動でした。
当然バズったり何かが変わったりすることもなく、フォロワー300人程度のありふれたアカウントのまま数年が経過しました。
しかし細々と活動を続け、「本日のイラレ」というコンテンツが運よくヒットしたことをきっかけに一瞬でフォロワーは膨れ上がり、流されるまま活動をしていくうちに今の形に納まった、という感じです。
はい。ここに至るまで「やりたいこと」はほとんど意識していません。もちろんある日突然に天啓を得たわけでもありません。
今改めて考えれば「ああ、自分はこういうことをやりたくて(やりたくなくて)そう行動したのだろうな」とも思えますが、当時の自分としてはただただ自分にとってのベストは何なのかを探り探りで行動し続けた結果です。
最初は「なんとなくデザインって面白そう」でした。
デザイナーとして学ぶ中で「イラレって面白い」「人にイラレを教えるの楽しい」と気づきました。
そしてイラレ職人コロとしての活動を通して自分が何に喜び何に苦しんだのかを知り、「やりたいこと」は僕の中で少しずつ言葉になっていきました。
僕にとって「やりたいこと」はどこかで拾ったものではなく、彫刻のように掘り進めて初めて形になったものでした。
もちろん僕とは異なり、どこかで「これだ!」というものに出会えた人もいるでしょう。
しかしそれを見つけられず、悩んでいる人たちへ。
最初は「嫌いじゃない」「なんとなく」程度のぼんやりとした感覚でも全然OKです。そのわずかなキッカケを手放さず体験してみてください。自分が何を望むのか選択し続けてみてください。
その結果「これは面白いかも」となれば最高ですし、「なんか違うな」と感じたこともまた、あなた自身の形を知るための気付きになるかもしれません。
余談ですが、最初のキッカケすら思い浮かばない人は、子供の頃や学生時代にハマっていた遊びなどを思い出してみるとヒントになるかもしれません。
僕は高校生の時にブログを書くのにハマっていました。正確には、ブログの記事で多くの人に喜んでもらい、それが数字(アクセス数とか)として結果に出るのが嬉しくて仕方がなかったのです。今やっていることと何一つ変わってないなと、自分でも思います。笑
エサをください。