草ww破滅部活動日記#65 文化祭の話、かと思ったら?

2-A組教室

ホームルーム

          ◇◇◇

〈国分先生〉おい、ホームルーム始めるぞー

すると、みんなは席について静かにした。

〈国分先生〉よし、今日はついにあの話をするぞ、めんどくさいが......

〈椿〉あの話?

〈国分先生〉文化祭の話だ

〈一同〉やった!!!!

教室は、みんなが嬉しすぎて叫び、いままでの静寂な空間ではなく、野生の動物たちが吠えているかのようにうるさくなる。

〈国分先生〉おい、静かにしろ

みんなはとりあえず落ち着いた。

〈国分先生〉で、その話なんだが、出し物をこのクラスから出すことにした。なんか考えろ

〈要〉なんで命令口調? あ、めんどくさいからか

〈国分先生〉そこ! うるさいわ!

〈要〉へいへい

〈椿〉もう文化祭なんやなー

〈国分先生〉そうだぞー、だが......そのまえに......

〈椿〉その前に? なにかあったか?

〈要〉んー、わからん

〈椿〉体育祭?

〈要〉それはもうおわった

〈椿〉あ、そっか! 楽しかったな!

〈要〉色々あったけどな

〈葉音子〉そのおかげで私はここに来れるんだけど

〈要〉変な意味やないよー、よかった! っていう意味やで

〈葉音子〉そう、ありがとう......椿もありがとう

〈椿〉え? おう

葉音子は、本名小杉葉音子。以前学校で色々あり2年になってから不登校だったが、椿たちが体育祭を境に葉音子を誘った。最初は嫌がっていたが、椿たちのおかげで体育祭を一緒に出ることができた。その延長線で、学校にも再び通うことができるようになった。
元々体育会系。勉強もできる。ショートカットの黒髪でスポーツマンタイプの体をしている。

〈国分先生〉もういいか? 思い出に浸るのはまだまだこれからだ。いいか、お前たち! BGFが終わり、入学式が終わり、体育祭が終わり、遠足が終わり、そして、文化祭......の前に全生徒持久走大会が始まる!

〈椿〉なんだって!!

全生徒持久走大会、この大会は全生徒がグラウンドを持久走する大会。男子は3000メートル、女子2000メートルという男女で差がある大会だ。2年生は体育に響く大会だ。

〈要〉あ~、持久走な、これたしか絶対出ないといけないんだっけ?

〈国分先生〉そうだあ! 特に2年生は今後の体育の成績に響くとされるあの全生徒持久走大会だ。これが終われば晴れて次の日から文化祭の準備期間が2カ月やってくる。心して持久走に打ち込めよ!
(若干新担任の私はメンツもかかってんだ)

〈道久〉まぢか! やばいな! おれ走るの苦手なんだ!

〈要〉道久! 大丈夫や!

〈道久〉おお! 特訓に付き合ってくれるのか?!

〈要〉ふふふ、なんのなんの、これは気合いだ!!

〈道久〉気合いかよ! ハナッから手伝う気ない!

〈要〉ふっ......がんばれ!

〈道久〉おお! がんばるよ! なにしろ体育に響くからな!

〈国分先生〉あ、そういえば言っておくことがある

〈道久〉なんですか?

〈国分先生〉椿、要、岩堀、小杉、お前たちは2年からフィジカルトレーニングの科目をとっているそうだな?
フィジカルトレーニングの先生、疋田先生からお前たちに伝えたい伝言がある

〈椿〉伝言ですか?

〈国分先生〉そうだ、よく聴け。「フィジカルトレーニングを取った生徒は全生徒持久走大会で一本1分いないを切らなかったら、単位落とす」だそうだ

フィジカルトレーニングの科目は体育よりもっと厳しい体育にあたる科目でエクササイズや普段やらないスポーツ、体作りを目的とした教科の一つだ。先生は体育・フィジカルトレーニング科目専門の疋田瑛佑先生、男だ。ちなみにこの疋田先生は凄く厳しく怖い先生で有名で、過去1日フィジカルトレーニングをやった生徒がフィジトレを次の日から来なくなることが相継いだそうだ。鬼畜の中の鬼畜の先生。教頭先生、校長先生でも怒らせるのは得策ではない。と言い切るほどの怖い先生だ。

〈椿〉What's!!

〈国分先生〉すごいにこやかに堂々と容赦なく言ってたぞ

〈椿〉まじか!!

〈道久〉ふふ、どうやら仲間のようですね、椿くん

〈椿〉道久......心の友よ

〈要〉まあ......がんばれ二人とも

〈国分先生〉私はあんたらの単位が落ちようがどうでもいいけどな

〈要〉うわぁ~、教師の曇った鏡

〈椿〉しょうがない! がんばるか! 道久

〈道久〉はい! 椿くん!

二人は意気投合し、道久は体育のために、椿はフィジカルトレーニングの単位のために頑張る決意をした。

そして、次の日からその持久走の練習が体育内ではじまった。

全生徒持久走大会はあと一週間後の木曜日。

椿と道久はやりきれるのだろうか。

ー 65 文化祭の話、かと思ったら? ー 続く

では失礼する!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?