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経営者のみなさん!若者たちのために今こそ「できっこないをやらなくちゃ」 by雇用編

有効求人倍率から見る雇用環境

3月31日に厚生労働省から発表された今年2月の有効求人倍率(仕事を求めている人1人に対して企業から何人の求人があるかを表す)は1月から0.04ポイント下がって、1.45倍(季節調整後)とのこと。

日経新聞によると、
" 有効求人倍率は1月に0.08ポイント下げた。2カ月で0.1ポイントを超える下げ幅になるのは、2008~09年の金融危機以来となる。"
とのことなので、本当にヤバイ状態になりつつあることがわかります。

ただ、3月はさらに悪化することが予想されますし、さらに今後はさらなる企業業績への負のインパクトがあると考えると、正直不安が募ってしまういます。

私は、バブル崩壊後かつITバブル崩壊後の就職氷河期の真っ只中の2002年に新卒として就職したわけなんですが、当時の有効求人倍率は、なんと0.54という低数字でした。前後の年を見てみると1993~2005年までの13年間は軒並み1.00以下だったので、どれだけ長いトンネルだったかが分かります。
その後、経済が盛り返したこともありましたが、2008年のリーマンショックと2011年の東日本大震災の影響もあり、2008~2013年の6年間も同じく1.00を下回る状況でした。
(有効求人倍率: eStat「一般職業紹介状況」を参照)

この頃と比較すると、まだ1倍を超えてはるかに1.45倍もあるんだから平気ではという声もあるかもしれませんが、2018年12月の過去最高1.73倍から1年2ヶ月で0.28ポイントも下落していて、それが急速に下がてきている状況をみると、バブル崩壊やリーマンショックを超えるレベルまで深くそして長期間にわたって雇用環境は厳しくなると暗~く感じてしまうかもしれません。

いつも辛い思いをさせられる内定者

就職氷河期の就職活動中にも友人から伝え聞いたり、メディアで報道されていた「内定取り消し」についても、悲しいことに3月に入って報告されるようになりました。
3月で卒業し就職する大学生の内定率は2月時点で92.3%と過去最高となっていましたが、、3月末時点で23社の58人(ここには高校生も含まれる)が内定取り消しを受けているとのこと。
(参照元: 時事ドットコムニュース
さらに、「内定取り消し」という言葉は使わず「入社日延期」という言葉で逃げている企業もいるようです。
(参照: 沖縄タイムス+プラス
そう考えると、実態はもっとひどいのかもしれないです。

この状況を感が見えて、加藤厚生労働大臣は昨日31日の記者会見で「解雇や内定の取り消しが増加しており、今後の動向を注視しなければならない」と懸念を伝え、経団連は、「第二の就職氷河期世代を作らない」と方針を伝えたり、翌年の就活生向けに「学生の不安を和らげるため弾力的な採用を行うなど、特段の配慮を行うことを申し合わせた」とのこと。

しかし、大臣が何か言ったからといって企業の業績が戻るものでもないですし、経団連がいくら声高に方針を掲げても本当に?って感じだし。そもそも「弾力的な採用」ってなんという抽象的なキーワードなんだろうってのも、
これじゃあ、ますます、就職活動生や新入社員の方も不安になりますよね。

今こそ経営者は立ち上がろう

では、こんな状況下で経営者は何ができるんだろうか?
むしろ、こんな環境にこそ、経営者が立ち上がるべきじゃないですか!

確かに、この環境だからやむを得ないと同情したり、うちの会社もそうせざるをえないと追随を考えてたりする経営者が一人もいるのかもしれない。でも、それは本当に悲しいこと。とうか、悲しいというよりそんなんじゃ経営者失格じゃんて素直に思う。

私自身も就職氷河期に就職したものの、驚きの10ヶ月後に会社が倒産し路頭に迷うという経験をしました。その時の経営者は、従業員をものの見事に見捨てて逃げくという。
いやぁ、今思い返しても最低だなぁと思う。
でも、捨てる神あれば拾う神あり
素敵な経営者の方から温かい声と支援をいただき、無事に夢をもって新たな道を歩むことができました。その時の経験を通じて自分もそうした経営者になって「経営難で苦しむ経営者・従業員」がもう世の中に出てこないですむような世の中を作ろうと思って自らも経営者となり今に至るわけです。

で、そんな自分に何ができるかと考えてみたところ、

●内定辞退となった学生の採用をする
って、そもそも現実的ではないので、自分にできることと言えば、そうした救い手となる企業を広めることなわけです。

家電量販店の「ノジマ」は早速ひとりの女性を救っているようです (参照: NHK )。

他にも、こんなに緊急採用選考に手をあげてもいます。

新型コロナウイルスの影響で内定取り消しを受けた人に向け、緊急採用選考を実施する企業10選
(参照元:みんなのライフハック @DIME)
※選考期間はサイトおよび各企業にお問い合わせを!

ほんとに、捨てる神あれば拾う神だってあるんです!
不安に思われている学生・就活生・新卒の方、諦めないで!

●資金繰り支援・助成金活用を支援する
大手企業であれば、救済として採用することもできるかもしれませんが、中小企業だと新たに採用ということはできないことが多いと思います。でも、絶対に若者こそを救うべきなです。そのためにできることは…

政府が実質無担保・無利子をうたい日本政策金融公庫や信用保証協会を活用することもできますが、日本政策金融公庫はものすごい長蛇の列のようで、融資されるまでに結構な時間を要する可能性がある模様。信用保証協会でもセーフティネット4号・5号などがあるけれど、結局借入だということで、なんじゃそりゃですよね。でも、やらないよりかはやっておきましょう。あと、一応、こんな環境下でも素敵な投資家もいるので、事業内容によっては返済が必要な融資ではなく投資を得ることもできます。

より「内定者」「若手社員」のためを考慮するのであれば、優先して取り組んでほしいのが、補助金・助成金申請。その場合、「雇用調整助成金」は必須。
通常時は、中小企業で3分の2(66%)までの助成率だったものが、4月1日~6月30日までの期間は感染拡大防止のため、さらに優遇されて特例措置として5分の4(80%)まで、さらに解雇等を行わない場合は、10分の9(90%)まで助成してもらえるんです。しかも、事後申請可能ですから今からでも間に合います!
これに合わせて、テレワークなどを活用されるようであれば、条件はちょっと厳しいかもしれませんが、「事業継続緊急対策(テレワーク)助成金」ってので250万円まで助成してもらえる可能性もあります。
ま、他にもあるはずなので、ちょっと検討してみてくださいよ。

できっこないをやらなくちゃ

(by サンボマスター)

とにかく、経営者のみなさん、やれることはまだまだあるはず。
徹底的にやってやりましょう。
できっこないと思っていることをやらなくちゃいけない時期です!
そして、多くの若者にこの苦境を乗り越える姿を見せて、夢を持てる社会を作りましょう。

中小企業を全力支援するために色々と共有していきます。日本一のサポーターの方々のご支援をお待ちしています!