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デザイナーは、どこにいる?①

博報堂を退職して、デザイン会社(文鳥社とカラス)を初めて2年が経ちました。

当たり前のことですが、デザイン会社にとって、「デザイナーを採用する」ということは死活問題となる経営課題です。だから、砂漠で水を探すかのように、僕はいつもデザイナーを探しています。

こんなことを言うと、デザイナーの人たちから怒られるかもしれないが、「本当のデザイナー」というものは滅多にお目にかかれない類の生き物だと、常々思います。デザイナーの名刺を持っている人はたくさんいる。デザイナーを名乗っている人もたくさんいる。しかしデザイナーという職業は、弁護士や医師と違って、認定や資格も特に存在しません。誰でも、今すぐに、デザイナーを名乗ることはできます。だけど、本当の意味でデザイナーであれる人は、とても少ないのが実情だと思わずにはいられません。

そもそも、デザイナーとは何をする職業でしょうか。近年ようやく認識されるようになってきた通り「ただ表面的な最終的な絵をおこす人」ではありません。デザイナーの仕事はあまりに広範囲にわたり、あまりに革新をつく重要な仕事です。

その仕事をひとことで定義するとすれば、

よりよいものをつくりだす人

という、元も子もないとてつもなくシンプルな定義に落ち着いてしまいます。よりよい形状は何か、より美しいものは何か、より効率的に機能する構造は・・・現在より、よりよい未来をつくりだすこと。それがデザインという概念の根幹にあります。

しかし、「よりよいもの」つくりだすためには、とても複雑で、とても険しい道のりがあり、それを乗り越えるための意志と思想と技術が必要です。

大きく整理するとデザイナーは、次の三つの能力を有する必要があります。

1. 複雑な現状を把握し、正確に問題を捉える力
2. 過去からの延長ではない非連続な解決手法(アイデア)を生み出す力
3. それを正確にカタチにする技術と美意識

そういった、優れたデザイナーが持つ力、可能性は大きく、具体的なものづくりはもちろん、サービスづくり、経営の根幹にまで活きるものです。国全体のデザインへの意識が底上げされれば、人々の暮らしが同時に豊かになることは間違いありません。


<理系・文系・デザイン系>と呼ばれる社会へ

しかし、日本における(と言っても世界がどうなのかよく知らないが)、デザイナーという職業への認識や評価はとても低いように思います。義務教育ではもちろん、普通の大学でもそれを学ぶ人は少ない。「理系、文系、デザイン系」と並ぶくらいに、デザインをもっと一般教養として広めるべきだと思います。

「ものづくり」はビジネスの基本ですが、ものづくりに必要なデザインを学んでいるひとが少なすぎるように思います。「美術大学に進学する」ということが「変わっている」と思われる今の社会・教育文化は本当に変えていかなければなりません。

文鳥社/カラスでは、そのための事業もこれから増やして行こうと考えていますが、まずはベースの事業を通して、デザインの必要性を社会に伝えていければと考えています。

<デザイナー募集>

そんなわけで、文鳥社/カラスでは、切実にデザイナーを募集しています。現在は8人ほどのチームで仕事をしており、デザイナーは5人ほどです。

現在行っている業務は

◇ クライアントの長期的なブランド育成、成長に貢献するためのデザインワーク (旬八青果店など)
◇ 企業のコミュニケーション/キャンペーンの 企画立案と実施 (コンビニや自動車メーカーやお菓子メーカーなど)
◇自社の商品開発/サービス開発 (文鳥文庫 / ニュージャーナル など)

というようなものであり、アウトプットの一例は下のようなものです。

とにかく、デザインすることが好きな人を求めています。考えることが好きで、手を動かすことが好きなデザイナーです。プロダクションで2年くらいの経験がある方で、次のステップに進みたい、と考えている方にはちょうどいいと思います。ADには博報堂出身の柴田がいるので(上のデザインは全て柴田のもの)、勉強になり、成長につながると思います。ただ、楽な仕事ではないと思います。寝る暇を惜しんででも、デザインをしたいと思い、成果と成長を望むような人を期待しています。

ご連絡は、代表の牧野(  k.makino@karasu-a.com ) までお気軽にご連絡をください!

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