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私の昭和歌謡38  小指の思い出 1967

子供にはあなたがかんだ小指とは?意味はわからずちょっと恥ずかし


小学生の私は、もちろんテレビのヒット曲は、すぐに歌えることをモットーに生きていた。

曲によって、正々堂々と歌えるものと、恥じらいで戸惑いつつ歌うものとあったけれど、「小指の思い出」は、相当恥ずかしかったのを覚えている。

「伊勢崎町ブルース」の喘ぎ声より、こっちの方が数倍も感じるものがあったんだろう。

🎵 あなたがかんだ小指が痛い 昨日の夜の小指が痛い🎵

こんな歌詞をよく考えられたものだ。作詞の有馬美恵子さんは、南沙織の「17才」、金井克子の「他人の関係」、布施明の「積木の部屋」の作詞をした人だ。どれも、印象に残る歌詞だった。

作曲の鈴木淳さんと結婚して、おしどり夫婦だった時期の曲だからか、子供の私にもバンバン伝わってくるほどの熱々の歌だった。

テレビで聞いて、良い悪い、好き嫌いなどはどうでもよく、とにかくテレビで流れてるんだから歌わなくちゃという、使命感がww小学生の私にはあった。

だから、困った。私が歌うのは、家の階段の途中とか、お風呂とか、声が響くところを見つけて歌っていたから、近所にまで聞こえる。それが、熱々モノなのは、さすがに・・・でも、歌ったよ。

さて、歌手の伊藤ゆかりは、歌がすごく上手だった。この頃はもちろん昭和歌謡の歌手なんだけど、私はアメリカンポップスの歌手だと思う。

ヒット曲とか持ち歌とかではなく、米ポップスのヒット曲をメドレーで歌える歌手だ。

たぶん父親が演奏していた米軍キャンプで、子供枠で歌っていたからかもしれない。こんな歌手が日本にいたことを知っている人も、今はいないだろう。

ゆかりさんは、今もコンサートやテレビやラジオの活動を続けている。娘さんも一緒に。

76歳。彼女のトークでは、昭和時代の音楽や風俗が語られる。この活動は続けてほしいなぁと思う。

昭和は遠くなりにけり。

いいえ。私は今も昭和歌謡に恋しています。


【参考資料】


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