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私の昭和歌謡55 ちょっとお茶でもw ゴジラ-1.0に怒り狂う主人の話

七十年。昭和・平成・令和へと絶好調のゴジラの人気


ずっと昭和歌謡の連載をしてきたので、今回は、ちょっとお茶でも飲んで語りましょうか。

週末、IMAXシアターで「ゴジラ-1.0」を観た。
主人の運転で片道50分。

「ゴジラ-1.0」を映画館で観ようと主人が考えて、主人が予約をした。いつも、相談はないw

映画館のあるモールで食事をする。いつも、さぼてん!主人は迷わないw
その後、有隣堂で本を見る。で、看板の前で記念写真を撮る。
これが、わが家の映画小旅行の三種の神器だ。

観る前の記念写真

夏は、帰省した息子と3人で「ミッション:インポッシブル デッドレコニング1」を観た。今回は、夫婦二人でゴジラ。

昭和の夫婦だから、ゴジラのことはよく知っているw
とはいえ、お互い小学生時代のゴジラだけどね。

「キングギドラが出てきた時は、こりゃー強えーって思ったよ。だって、空を飛べるんだから、たまんねえな。ゴジラも。」と主人。

話しながらモールを散歩する。

そういえば、7年前の「シン・ゴジラ」はIMAXシアターがなかったから、近くのシネコンで親子3人で観た。(結構、映画館に行ってるじゃん。私)

だから、やっぱり、2つのゴジラを比べてしまう。
監督、庵野秀明と山崎貴の作品は全く違う。ゴジラも物語も。

「シン・ゴジラ」のキャッチコピーは、現実 対 虚構(ニッポン 対 ゴジラ)

シン・ゴジラのゴジラくん

「ゴジラ-1.0」のキャッチコピーは、生きて、抗え

マイナスワンのゴジラくん


「シン・ゴジラ」は、悪夢の民主党政権下で、ゴジラの襲撃と戦う日本人の姿を描いていた。かなりリアルに。それは亡安倍総理も東京国際映画祭のスピーチでユーモア交えて話していた。

(シン・ゴジラの時は安倍さんは生きてたんだなぁ)

「ゴジラ-1.0」の舞台は終戦直後の日本。特攻隊の生き残りが主人公だ。しかも、特攻からわざと逃げたという話だった。


全くの白紙で映画館に行った、私たち。

始まってすぐ、私は(まじーーっ)と思った。主人の頭には“特攻から逃げた主人公”がヒーローなんて考えられないからだ。

(どうしよ。立って出てっちゃったら)
ところが、ゴジラの襲撃シーンが、あまりにも素晴らしかったので、鑑賞は続くことになった。(ほっ)

見終えて、主人は言った。
「戦士に対する敬意がないのは、いやだな。」

私も、卑怯者に、栄誉ある「敷島(主人公の名前)」という苗字を使って欲しくなかった。

主人公を、なにもエヴァンゲリオンのシンジくんのような青年にしなくても、零戦の故障で特攻に行けなかったほうが、よっぽど流れは自然だった。

いやいや、もうこの際、時代が大戦なら変えてしまう方がかっこいいぞ。

終戦間近の日本軍。原爆実験もあと一歩の段階だった。ところが、終戦が近づき、研究が米軍に知られぬように、全資料を密かに日本海溝に廃棄する。

そこに眠るはゴジラ。

そのゴジラが現れ、主人公と整備士の2人しか生き残らなかった。

それのが、よっぽど、仕返しできてスキッとするな。

いやいや、やめよう。あんな敗戦なんかしたくなかった。
だから、そのゴジラは沖縄に、いや、硫黄島に現れるんだ!最後の一矢。

神風のように現れたゴジラが、敗戦間近に米軍を恐怖の底に陥れる。

ははは、思い知ったか!神風ヒーローゴジラじゃ。

とにかく・・・主人は無駄な時間を使ってしまったと、がっかりした。
軍配は「シン・ゴジラ」にあがった。

映画評論家は嘘をつく。でも高橋洋一や岡田斗司夫などが絶賛するなら、と期待していた主人は、「責任取れ!あいつら!」と怒り狂った。

「映画作成者のことは批判しないさ。ただ、ハリウッドで売るために作った?そう言ってたぜ、岡田は。あんな卑怯者は、ハリウッドじゃ、はじめの15分で死ぬんだ。こんな映画がアメリカでヒットしたら、もう世界がおしまいだ。」

「それに、岡田は、巡洋艦高雄との戦いがすごいって言ってたよな。あんな予告編みたいな短さでいいと思ってんのか!あの高雄の甲板に大勢並んでいるわけねーだろうが。戦闘配置についてるに決まってんだろー。もっといい戦いをさせて、前半のメインにしなきゃいけねえんだよ。」

と、次の日まで、怒りと落胆を隠せないくらいだった(こわこわ)

私だって言い出せばたくさんある。「隠蔽体質は日本のお家芸」というセリフとか、ピキピキっとひっかかる箇所がいくつもあったのは確かだ。

でも、私は物語じゃなくゴジラに会いに行ったんだからいい。

ゴジラはますます妖気に満ちて、怪物たる風情を画面いっぱいに披露してくれた。

それだけで、満足。
昭和に生まれたゴジラ。令和の今も生きている姿にホッとした。


【参考資料】



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