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私の昭和歌謡54 鉄腕アトム 1963

憧れのアトムの時代今となり人の劣化を日々日々思ふ


わが町内の、わが組のこと。

私が嫁いだとき15軒ほどだったのが、今は7軒。3軒は数年前に代替わりで若い夫婦になった。

町内の役と商店会の役は、嫁の私がやっている。

それが、わが夫の配慮だと思ってあげることにした。ホントは会合とか嫌いなんだ。わかってる。でも、やればできる(なんか息子に言ってるみたいw)ってわかっている。

毎年、納会をやって組長を引き継ぐ。古式豊かな組だ。

仲のいい古参の二人の思い出話は、毎年毎年同じ。

塗料店のあーちゃんが
「たーちゃんには小学校の時、よく遊んでもらったよなー。学校終わって、たーちゃんは大将だったから、あれやれこれやれって命令されてなー」
と話し出す。すると、

洋服店のたーちゃんが
「そうだよなあ。よく遊んだなぁ。でもな、大勢いた子分が、6時になるとな、誰もいなくなるんだぜ。どこへいってるか?テレビ持ってるあーちゃんちに寿司づめさ。ゲンキンなもんだぜ。」

1963年日本初の30分TVアニメシリーズ『鉄腕アトム』が放映開始された。1月1日の18時15分、フジテレビにて本作はスターートーーwww

私も、やっぱり、ミシン屋のユウちゃんちに行って見ていた。

テレビはあったよ。ラーメン屋だったから。デモ、野球やボクシングやレスリングやニュースを流すのがおつとめのテレビだった。もちろん白黒。

動くマンガが見たい!この欲求は、今考えても、ものすごく強かった。

自分が21世紀まで、もしかして元気に生きているという期待感もあった。こんな世界に自分がいることになる。この画面の向こうの日本に歩いているかも。自分の時代のことのように感じて観た。

テーマ曲が流れる。
歌詞は谷川俊太郎。子供の私が知るわけない。大人になって知って、へぇっと驚いた。

心やさしい科学の子 十万馬力だ鉄腕アトム
心ただしい科学の子 七つの威力さ鉄腕アトム
心はずむ科学の子 みんなの友だち鉄腕アトム


子供は見たことを、見たこと以上に膨らませて自分の心にしまう。

昭和の日本のヒーローは鉄腕アトムだったし、たくさんの魅力あるヒーローが登場したけれど、21世紀になっても、私の心のヒーローはアトムだ。




【参考資料】


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