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私の昭和歌謡63 ナオミの夢 1971

15歳。口ずさんでた原曲がヘブライ語だと知った驚き


ガザ戦争で、思い出した歌がある。

「ナオミの夢」

私は中学生を教えているが、イタリア語の歌も、ドイツ語の歌も、「先生、あの英語の歌だけど」と、いう子が必ずいる。

外国の言葉は、私だって、中学生の時は、英語だと思っていた。

「ナオミの夢」の日本語バージョンの歌詞には
🎵ナオミ Come back to me 🎵 がある。

歌いながら、この二人組は米国人で、元歌は英語だと思い込んでいた。

それにしては、ヘドバとダビデっていう名前は、変わってるな、ぐらいだ。

テレビの紹介で、イスラエルの歌手だと知った時も、英語だろうと思った。親米だし、ユダヤとアラブが混在している国だから共通した言語は英語だろうと思っていた。

原曲はヘブライ語で、今頃訳を読むと、日本語の歌詞とは違う、幻想的な言い回しだった。

まぁ、ナオミは多くの男たちから崇められる存在で、自分なんか、夢でしか会えないっていうのは伝わる。

でも日本語の歌詞だって捨てたもんじゃない。

これは、東京国際歌謡音楽祭でグランプリに輝いたので、レコード会社が発売を決め、帰国直前の2人を引き止め、日本語の歌詞を覚えさせてレコーディングしたという。

B面にヘブライ語版を入れることを条件に、レコードが販売された。100万枚だ。

🎵ひとり見る夢は すばらしい君の 踊るその姿🎵
🎵かすかに聞こえる 風のささやきも 窓辺にさびしく🎵
🎵夜は消えてゆき 朝のおとずれに 空は燃え上がる🎵

ヘブライ語の歌詞のニュアンスはそのままに、片桐和子さんの日本語歌詞は、たいしたもんだと思う。

西城秀樹の「この愛の終わるとき」
岩崎宏美の「黒いオルフェ」や「禁じられた遊び」

片桐和子の日本語歌詞は光る。
こういう資質は、クラッシック曲に歌詞をつける平原綾香に受け継がれていると思う。

私も及ばずながら、既存の曲を日本語で伝えることを趣味にしている。だから、こういう曲を見つけると、ふーむ、へえ!いいじゃん、そうきたか、この語サイコー、と読み耽る。口ずさむ。評価してしまう。

この歌謡曲は、片桐さんの功労賞でありますw


【参考資料】




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