父という存在
親子関係に詰まる時、あれこれ掘り返していくとどうしても突き当たるのが父親の壁。
私の父のこと。
私は父が怖かった。
すぐ怒るし、何が理由で怒るか分からないし、いつまでも怒っているしで、いつも振り回されてビクビクしていた。
なんせ体育会系、声がでかくてガタイが良くて大声で暴れて物を壊す。
母もそんな父に怯えて従っていた部分も大きかっただろうと思うが、「男の人は手のひらで転がすのよ」と良く言っていた。
でも母と同じ立場では接することができないし、とにかく私にできることは「従う」もしくは「そっと離れる」だけだった。
理不尽だろうが、なんだろうが、怒られたくないなら従うしかなかった。
でも良く怒られた。
逃げられそうな時は逃げた。
それでも父親には認められたかったんだと、今でも思う。
今でも、というのは、父は10数年前に他界しているから。
だから私のこの燻った思いは自分で捌くしかない。
そんな父と同じことを子供にしてしまう。
怒鳴り、否定的な言葉を浴びせ、コントロールしようとする。
上手くいかないから尚更エスカレートする。
多分、子供は私のことが苦手だと思う。
すぐ怒るから。
私が父に抱いた気持ちを、子供が私に向けるのが怖い。
嫌われたくない。
そう意識すればする程、父と同じ行動を取ってしまう。
こうなりたくない!と見つめすぎている。
私はやっぱりまだ父が怖い。
もういないのに。
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