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VespaVXL 2023#11 エンジンオイル交換

スクーター、というタイプの二輪車を、誰が発明したのか、調べてみたことはない。
けれど、スクーターといえばベスパであり、ベスパを知らない社会人は、なにか足りない人、といっても言い過ぎではないように思う。
といったものの、ヘプバーンも松田優作も過去の人だから、時代感覚は変わっているかもしれない。
街中でVespa を見かけることは多くないのは、そういうことなのであろう。

このVXLというモデルも、イタリアで生産していないらしい。
そして、ぼくも直接触るのは初めてであり、オーナーも安いから買ったと言っていた。
安いから買った、まではよかったが、イタリア車に限らず、輸入車を面倒みてくれるショップは少ないので、メンテナンスに困っている人は多いようだ。

ショップが手を出したがらない理由は解らないでもない。
輸入車は、資料が出回らない、もしくは、出回っている資料が間違い含みであることが多く、部品の調達や作業の手順を時間をかけて調べてやらないとならないからだ。
かく言うぼくも、ネットで整備動画を探したが見つからなかった。
別型式のVespaの車両でオイル交換をしている動画はあったが。

もう一度言う、輸入車は資料、とくにネット上の資料は輸入車に限らず間違い含みや舌足らずのことが多い。
ぼくが観たVespaのオイル交換動画では、エンジンオイルを抜くのにストレーナのカバーを開けていた。
それは違うのではないか?との感想を持って、実際のVXLのエンジン下側を覗きこむと、たしかにドレンボルトらしきものが見つからない。
ないのか本当に?
と、時間をかけて探してみたが、ないものはない。

では、オイルストレーナカバーボルトを外すことにしよう。
このボルトは2面幅が24mmである。
デカい、国産原付車のホイールナットのサイズだぜ。

なかなか一般ユーザでは持ち合わせていないだろうけど、自分でメンテナンスしていくつもりなら、必須になりますね。
ご自分でやるときも地面に寝そべって作業したほうがよいですよ。
と、説明を加えながら外してみると、出てくるオイルが予想したよりも勢いがない。
はじめての車両で慎重に作業したからか?
と思ったが、全量が少ないせいなのかもしれない。
これくらいの勢いなら、ドレンボルトはなくてもよいかもしれない。
むしろ、ドレンボルトのような小さなネジ穴では、オイルを抜くのに時間がかかってしまうので、合理的な設計といえる。
ボルトが外れるとストレーナが見えるが、エンジン側にOリングつきでハマっているので落ちてくることはない。
ストレーナが汚れで詰まっていて、引き抜くと出てくるオイルに勢いがつくのかと予想もしたが、じっさいには時間をおいたせいか大量に残りが出てくるわけではない。

24mmのボルトを外せるかどうかが、自前で作業するかの分かれ目だな。

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