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かっこいい定規
定規を買った。五百五十円のコクヨの定規だ。二ヶ月ほど前からかなり欲しかった。でも衝動買いは本だけと決めているのでそこで買わなかった。ずっと心の奥に、あの定規に対するワクワクがあって、次あのお店に行った時は買っちまおうと思っていた。
定規は銀色で、少しピカピカしている。目盛りはくっきりと描かれているので、小さなものを計るのに便利だ。まだ小さいものを計ってはいないが、いずれ使おうと思っている。
スケジュールをノートに書くのだが、その時にこの定規で線を引いている。線をきれいに引けるので、とても気持ちがいい。定規が薄っぺらいので、指で押さえるのは少し気を使わなければいけない。ここだ!という所に定規をもっていき、少し気を使って定規を当てる。
まっすぐに線が引けると、よし、やったぞ。という強い気持ちになる。嬉しいというより、こうでなくっちゃ、とうなずくような感じである。
この定規はステンレスで出来ているらしい。だからしっかりとしているのだろう。刀のような雰囲気もあってかっこよい。
母はこの定規を幼い頃から見ていたらしく、私が嬉しそうに買ったものを見て、気が抜けたように笑っていた。何度も見ていたから、これっぽっちも欲しくはないのだろう。でもめちゃくちゃ嬉しそうに私が買ったものだから、あきれ笑いをしているようだった。(真意は分からない。本当に無の反応だったのかもしれない)
とりあえず、欲しかった定規を買えて満足である。毎日見るのであまり心は動かされなくなってきたが、好きなのには変わらない。
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