見出し画像

「Dune: Part Two」初見で思っちゃったのは内容より上映フォーマットのことだった。

「Dune: Part Two」(デューン 砂の惑星PART2)を観た。
邦高洋低アニメ独走の現代興行からすると、SF大作洋画がドーンと公開されるのはうれしい。

でもさ、この映画には「上映サイズ」にまつわるモヤモヤがある。正解出にくいので難しいのね。

本作のアスペクト比は劇場によって分別されていて、最も制作者の思いが伝わる(と想像する)のは1.43 : 1のIMAX GT Laserだ。昔のテレビのような四角い画面サイズってことだ。で、これがスクリーンいっぱいに広がる劇場は109シネマズ大阪エキスポシティとグランドシネマサンシャイン池袋しかない。ギョーカイ人やミーハーなインフルエンサーは試写にも呼ばれて、大画面を見上げたわけです。だから「この劇場で見なさい!」って居丈高に宣伝するのですね(全編フルサイズじゃないけど)。
一方、日比谷や新宿のTOHOシネマズらはIMAXレーザー。これは日本国内で数多く普及している方式だ。高解像度と大音響の迫力があるが、先のGTと大きく異なるのが画面サイズが1.90 : 1ってところだ。これは今の横長テレビと大体同じってことになる。もちろんこれでも大迫力だし、IMAX対応の映画はこのくらいでちょうどいいと思ってる。そもそも本編がIMAX用になってないのにむりくりIMAX劇場でかける例もある(邦画によくある)ので要注意だ。ちなみに都内に古くからある品川のIMAX(メルシャンの看板だったね)は5chという規格で、残念ながら3世代前の仕様である。

じゃあ、「DUNE2」はどこで見ればいいのだろう。
都内グランドサンシャイン以外で見るのはホンモノじゃないのか?
来週公開する通常版を近所の劇場で見るのはアホなのか?

答えは否、である。

どこで見たっていいんだ。たかが映画じゃん。
今回、日比谷のIMAXレーザーで見てつくづくそう思った。
映画も今や流行イベントの一環で、「体験した」「すごかった」と拡散するのが鑑賞とセットになってしまっているのよね。はしゃぐのは結構だがな。

池袋は「PART1」上映でも体感したが、「NOPE」を見た時の方が断然没入感はあった。「NOPE」はバカらしくもエキサイティングで面白かったもん。「DUNE」は凄まじい物量で見せてくれる大作だが、所詮あの物語なのでゆったりと進む。はっきり言ってスピードが遅くチンタラしてるので、冗長に思えることがある。神話であり歴史絵巻であり、宗教的な予言や奇跡の積み重ねなので、あれこれ盛り込んでいるうちに時間ばっかりかかるんだ。で、結局166分もあるわけです。PART ONEが155分なので足すと321分(5時間21分)。40年前のデイヴィッド・リンチ版は同じ内容を137分でやっちゃってたことを思うと、はたしてどれがいいのかしらねw。

とはいえ、今年最大のイベント映画の一つであろう。もちろん池袋GTレーザーはいいチョイスだと思う。日比谷のIMAXレーザー上映は劇場のスクリーン目一杯に全編1.90 : 1なので気が散らないし、音響も最上級なので文句なしだった。
僕はもう一回行くとしたら来週以降に通常版(2.39 : 1)を選ぶかな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?