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農業分野における課題:担い手の減少と高齢化

農業は私たちの食生活を支える重要な産業ですが、現在その担い手が減少し、高齢化が進んでいるという深刻な問題に直面しています。この問題はどのようにして生じ、どれほど深刻なのでしょうか?

基幹的農業従事者の年齢階層の推移

「基幹的農業従事者」とは、15歳以上の世帯員のうち、普段の仕事として主に自営農業に従事している人々を指します。この定義には、雇用者は含まれません。これらの人々の年齢構成の変化を見ることで、農業に従事する人々の高齢化と減少の実態が浮かび上がります。

1960年代の農業従事者

1960年代の基幹的農業従事者の年齢階層を見てみると、20歳代から30歳代の若い世代がもっとも多くを占めていました。この時代、農業は多くの若者にとって魅力的な職業であり、地域社会の中心的な役割を果たしていました。

2000年時点の状況

しかし、1960年時点の主力であった世代が、そのまま2000年時点の最多層となってしまいました。これはつまり、1960年代に若かった農業従事者が、40年後の2000年には年齢を重ね、70歳代になった今も依然として農業の中心的な役割を担っていることを意味します。新しい世代が農業に参入せず、既存の従事者が高齢化しているのです。

グラフ:基幹的農業従事者の年齢階層の推移(出典: 農林水産省, 2024)

担い手の高齢化と減少

総じて、農業の担い手は高齢化が進んでおり、さらにその数も減少しています。このままでは、農業の未来が危ぶまれる状況です。若者が農業に魅力を感じ、積極的に参入するための施策が求められています。具体的には、農業の効率化やスマート農業の推進、農業従事者の待遇改善などが考えられます。

まとめ

農業分野における担い手の減少と高齢化は、日本の農業の未来にとって大きな課題です。過去と現在のデータを比較することで、この問題の深刻さが明らかになります。今後、若者が農業に参入しやすい環境を整えることが、農業の持続可能な発展の鍵となるでしょう。

参考文献

  • 農林水産省. 「スマート農業をめぐる情勢について」. 2024. URL. 参照日: 2024年7月26日.

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