シン・エヴァ 映画感想文
ぼくにとって映画館は、いつも特別な場所だ。
たとえば、少年期に友達と観に行った『ポケモン』や『ドラえもん』の映画。中学時代のクラスメイトと観た『ハリーポッター』シリーズ
入った途端に感じる外界から切り離されたような感覚。それ自体が、異空間のような気がする。
そのコンテンツの世界に没頭できる感覚は忘れられないもの
感想
先日、久しぶりに一人映画を観た。
ずっと待ち望んでいた『シン・エヴァンゲリオン劇場版』だ。
(あのエヴァシリーズのマジの最終作)
観ての率直な感想を書くと…
めちゃくちゃ淋しい。。。淋しい。。。
もうね、観終わった後の喪失感が半端ないのだ、この映画は
しかも、宇多田ヒカルの主題歌が心にズキズキ刺さるのなんのもう…
このまま喪失感を放っておけなかったので、自分用のメモというか備忘録?代わりに文章を書くことにした。
だれかに読んでもらいたいわけではないが、少なくともネット上に書くことでスッキリできるはず
これから観る予定の人にはネタバレになるので、具体的な描写は割愛する。
本作のテーマ
まず、本作は原作者こと庵野監督がエヴァを完全に終わらせるために創り上げた最終話であると言っていいだろう。
そのため、作中を通してこんなメッセージが暗示されている。
「我々は、エヴァという幻想世界を卒業し、現実を強く生きなくてはならない」
要は
「オタクどもは妄想をやめて、いいかげん現実をみろ」
…である。(なかなかキツい笑)
ぼくたち人間は、幻想世界や妄想に浸ることで、辛い現実を一時的に忘れられる。
しかし、妄想はあくまで辛い現実を乗り越える手段にすぎない。
妄想に浸ることが目的になってしまってはダメだ。
庵野監督は、エヴァオタクを日本に大量に生み出した偉大な創造主だ。
だが、庵野監督は強く危機感を感じたのだろう。
夢ばかり見て、現実を生きようとしない人たち
…の多くを
そのためには、創造主が作品に終止符を打つ必要があったのかもしれない。
エヴァはガンダムとは違い、新しい主人公が引き継いでいく作品ではない。
(今後はエヴァの派生作品が作られる可能性は相当低いのではないだろうか?)
本作は、シンジも、ゲンドウも、ミサトさんも、レイ(ポカ波)も、カヲルくんも
…全員が報われる終わり方になっている。
長年待ち続けたファンには、この事実だけでも十分に救いかもしれない。
ぜひ、観に行ってほしい。
さいごに
ここ数日、身内が危篤状態に陥り、決して心穏やかじゃない日々を過ごしていた。
不安と焦り
でも、もしかしたら戦時中や災害時もみんな似たような精神状態だったのかもしれない。
こんな時代だからこそ、今のぼくたちに必要なことは、幻想に浸らず厳しい現実を強く生きることではないだろうか?
この映画を観終わった後、強く生きることを決めた。
追記
久しぶりの快晴で富士山が見えた。(来月には引っ越すのでこれで見納めになるかもしれない)