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わらしべ長者風

 今夜の食卓には、手作りのバジル🌿ソースを使った鳥のササミサラダが並んでる。
 このバジル🌿ソースは、職場の同僚が家族のためだけに、自宅で育てているバジルを使って作る、私たち職場の者にとっては幻のソースだ。
 作り方だけは教えてくれたけど、同僚は家族のためだけに作っている。
 その同僚を、バジルの彼と呼ぼう。

 私は、ときどき、フリマアプリを利用する。
 昨日、使わずに持っていたネックファンをフリマアプリに出そうと思い、同じような商品を検索してみた。

 あらら💦売れとらんが。
 コリャ売れんかもなあ。

と、職場に持っていって、

 貰い手はおらんか〜、することにした。

 だれか私をもらってください。

 付箋を貼ってお茶コーナーに置いた。不審に思われないように、私の名前は書いた。

 まあ貰い手はつかないだろうと授業に行った。
 と、授業を終えて職員室に戻ってみると、

  ない‼️ないぞ‼️

 どなたかが貰い手になってくださったんか〜😭
 なんかとても嬉しかった。
 誰かな誰かな❓誰の首かな❓
 昨日はわからなかった。

 そして今日。
 バジルの彼がやってきた。手に小さなタッパーを持って。

 これ、お礼。

 え⁈お礼?あっ君か?君だったのか。

 マジか。私のネックファンが、幻のバジル🌿ソースになったの?
 これって、わらしべ長者みたい。
なんかすんごい嬉しい☺️

 うわー!ありがとう!

 このバジル🌿ソースは、なににも変えない。一回限りのわらしべ長者。

 バジルの彼の話によると、彼の小さな子供達が大喜びしたそうな。
 長男は、

 ぼく、ずーっと首にかけときたい❣️

 可愛い😍

 もっと小さい次男は、ベビーカーに乗るときに使うんだそうな。

 可愛い😍

 よかったよかった。わらしべ長者風だったなあ、と、ほっこりしながら、これから夕食いただきます。

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