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シリコンバレー式 自分を変える最強の食事

最強の食事 表紙

●感想
“完全無欠“とキーワードにただ痩せることを目的にしているのでは無く、仕事や私生活のパフォーマンスを上げることを最重要としていることが特徴のように感じた。そしてそれは食生活にとどまらず普段の生活(睡眠や運動等)から見直しを図ることは結果的に食事にも大きく影響しているのだということだと思う。
とはいうものの、いざ行おうと思うとかなりの費用や労力がかかるのは事実(ココナッツオイルやグラスフェッドのバターなんて高すぎで身体が健康になる前に家計が不健康になってしまう!)。
だから個人的には「0か100」ではなく、気軽に取り入れられるポイント、例えば完全無欠コーヒーなら仕事前の一杯にチャレンジできる内容だと感じたし、やみくもに果物や野菜を選んで買うのではなく極力、青野菜を摂取する等を行っていけば充分だ。
但し現状、肥満で本気で痩せたいor仕事が忙しく明らかに栄養が偏っているというビジネスマンにはこの完全無欠ダイエットを2週間本気で行ってみる価値は充分にあると感じた。
今後はこれらのポイントをかいつまんで一般の人に気軽に提供できるような環境を構築していく。

●あらすじ
シリコンバレー発の起業家は20代の頃、仕事で成功を収めつつあったもののボディメンテナンスに関しては疎かにしてしまい、起業家精神で減量を図ったものの贅肉だけ落ちず、血液中も悪く、いつ最悪の状態になってもおかしくないと医者に告げられたことがすべての始まりだった。
そこから約10年の歳月と3,000万円以上の費用をかけて身体のありつあらゆる症状をシリコンバレーの最先端技術を駆使しつつ様々なダイエット法を試し、最適な方法は何なのか?ぐっすり眠れ、頭の回転が速く記憶力も増大、更に引き締まった身体になるという完全無欠ダイエットの実現ということに心血注いだ集大成を記したのがこの本の概要である。


●10分読書
チャプター1
「あなたの食事をバイオハック」
身体へマイナスな影響を与える自然由来の反栄養素は複数存在する。100%悪いものという訳ではないので適度な摂取を心掛けることが重要である。以下は一部である。
・頭痛、関節痛を起こす、レクチン (豆、ナッツ、穀類)
・ミネラルや鉄、亜鉛等の吸収を阻害するが、抗酸化物質(他の分子が酸化したダメージを負うことを防ぐ)でもあるフィチン酸(穀類、ナッツ、種類)
・血中カルシウムと結合され体内に蓄積されると筋肉痛が起き、腎結石の原因にもなりうるシュウ酸(ケール、ホウレン草、黒コショウ、パセリ、チョコレート)、シュウ酸の感受性が高い人は陰部等でも触れれば炎症を起こす。見えないカビが頭を鈍らせるカビ毒、第一に人は慢性的に微量のカビ毒を摂取している。カビ毒が蓄積されると高血圧やガン、心筋症等の症状が生じる。例えばコーヒーは付着しやすく日本は韓国では国でカビ毒の安全基準(ppb、十億分率)を設けている。カビ毒は主に穀物やナッツ、果物やチョコレートやワインに汚染していることが多いが、低炭水化物ダイエットが効果的なのはカビ毒の体内濃度が減ることで減量につながるともいわれている。
そのような反栄養素があるということを見つけていくうちに痩せるか太るかは腸内細菌で決まることがわかってきた。太る腸内細菌を移植された痩せたマウスは数週間で過食症になったという結果も見つかっている。瘦せ型細菌を増やす成分こそがポリフェノールである。

また、もう一つたどり着いたのがレプチンというホルモンであった。これはエネルギー消費や食欲を調整することで体重減に大きな役割を果たし、身体のエネルギー需要が満たされた時に「食べるのを止めろ!」と指示を出してくれるものである。(脂肪細胞から生成され、レプチン値は体脂肪率に比例する)。肥満の人は常にレプチンの指示を浴びすぎて麻痺をしてしまっているのだ。
同様に重要な分子であるのが血管作用性腸管ポリペプチド(通称:VIP)である。VIPは腸、膵臓なや脳下垂体や視床下部等の組織で生成されるものであり、胃腸管内を働きをコントロールしているものになる。毒素にさらされたりストレスフル下ではVIPの生成が止まり体調に悪影響を起こすものである。
人体の大部分をコントロールするレプチンとVIPこそが健康的な生活を送る重要要素であると定めた。

チャプター2
「その習慣でいいの?」
あらゆる定説が異なっていることを検証していく。まず第一に「ダイエットが出来ないのは意思が弱いせい」ではないことである。人間の脳は3段階に分かれており、それぞれをハックしていくことが重要である。それは体温調節や生き残る為のエネルギー供給を支持する「爬虫類の脳」、食料探索や生殖行動等人類が生き延びる為の本能を司る「ラブラドールレトリバー脳」(特にここの緊急事態を感じると食欲が爆発してしまう)、最後に行きつくのがいわゆる理性の部分である「人間脳」だ。摂取する食事により3段階の脳にどのような影響を与えるかを理解していく必要がある。
また既存のダイエット法(低脂肪ダイエットや、果物の過剰摂取、長期的な運動の推奨)は縦割りされた各専門分野の科学者が提唱してまっているからこそ、身体全体を見たときにこのような事態に陥ってしまうのである。

チャプター3
「カロリー計算を止めてもっと脂肪を食べよう」
前提として、正しい脂肪を摂取する分には多少量が多くても体重増加等は怒らない。なぜなら内蔵の各器官は脂肪でできており、正しい脂肪を摂取することは内臓及び脳を活発化させることになる為である。正しい脂肪酸としては「飽和脂肪酸」が挙げられる。なぜならば酸化することなく脂肪酸として安定し続けている為である。(酸化した脂肪は体内で老化を促進させ、炎症を起こし効果的でない細胞膜を生成する。)。次に安定しているのが「一価不飽和脂肪酸」である。「不飽和脂肪酸」は最も安定しておらず炎症性が高いものの、「オメガ3、6(主に鳥肉に6が多い)」が含まれており、抗炎症作用を持っている。
また、タンパク質は他の主栄養素より消化が遅い為に過剰摂取すると炎症を起こしやすい。また、「タンパク質は健康にいい」という短絡的な情報が食品メーカーによりはびこっている為に低質なタンパク質が社会に蔓延している。
では高質なタンパク質として挙げられるのがオーガニック(有機栽培)で牧草飼育(グラスフェッド)の肉やバター、乳製品を摂取することが病気予防や減量、脳機能の改善につながる方法の一つである。その為、キャノーラ油やコーン油、ひまわり油等は控えた方がいい。また、野菜に関しては食べすぎといういことな無い。(果物はNG!一日にリンゴ2個程度の果糖が相当)。
そして炭水化物を抜くことは身体のサイクルをこわす(ドライアイや、効率的な睡眠に必要なブドウ糖が欠乏する為に睡眠の質低下)為、小~中量の摂取は必要である。

チャプター4
「同じものでも『食べる時間』で毒になる」
第一に朝食に果物(カリウムを多く含むもの。ナトリウムはOK)やヨーグルトというのはエネルギーが急上昇し、急降下する為に食欲への渇望が大きくなってしまう為に避けた方が良い。
その代わりの朝食として推奨するのが「無カビ毒のコーヒー+グラスフェッドバター(大さじ1~2杯)+NCTオイル(大さじ1~2杯)の完全無欠コーヒー」である。カフェインはエネルギーを与えると同時に脳内の炎症を防ぐ事で認知症予防につながる。バターはコーヒーに溶かすことでミセルという状態になり、脂肪をエネルギーに変換する作用を持っている。そしてNCTオイルは「太らせる腸内細菌」の活動を抑制させる働きがあるのだ。
その他に「断続的ファスティング」(一日のうち、6~8時間内ですべての食事を終える事)は多方面で健康的である。また、ファスティングをすることで自食作用が活発になり体内のタンパク質が脂肪をエネルギーに変換することで体重減へと導いてくれる。
例(③が最もダイエット効果が高く、①が日常的に取り入れることができる方法である。)
①簡易版完全無欠ダイエット
朝食:完全無欠コーヒー それ以外は健康に良い脂肪50%、20%をタンパク質、20%を野菜、5%を果物(夕食時)にする。
②完全無欠断続的ファスティング
朝食:完全無欠コーヒー 昼食以降に①を実施
③完全無欠タンパク質ファスティング
朝食:完全無欠コーヒー それ以外は①を実施(ただしタンパク質は15gに抑える)

チャプター5
睡眠をハックして、寝ている間に痩せる
レム睡眠とデルタ(≒ノンレム睡眠。身体を回復させる深い眠り)を何時間できるかで質の良い睡眠が決まってくるが、健康的な人は回復が早い為に睡眠時間は短くて済む。また、5~6時間以上長く寝る必要性は科学的に立証されていない。
では質の良い睡眠に必要なものは何か?というと体内の「ミトコンドリア」であり、睡眠中に脳の老廃物を排除してくれ質を高めてくれるのだ。そのミトコンドリアの機能改善(≒自食作用)をする為にも「完全無欠ダイエット」が効果的であるとつかんだ。グラスフェッドの動物性脂肪や高質なバター、ココナッツオイル(NCTオイル)に加え「MCTオイル」も質を高めてくれる。睡眠前にスプーン1~2杯を飲むと良い。その他にオメガ3脂肪酸の一つである「DHA(ドコサヘキサエン酸)」や「生はちみつ」等も有効である。
逆に就寝前に避けたいこととしては、
①就寝30分前に白い光を5分以上浴びる
②視覚で脳を興奮させない(ラブラドール脳が活発化してしまうのだ)。暴力的な映画等見ない
③運動は二時間前までに
④寝る8時間前以降のカフェイン摂取は避ける
⑤23時~2時までの寝付きにくい時間帯に寝ない
といったことが挙げられる。

チャプター6
運動を減らせばもっと筋肉がつく。
運動をたくさんすれば健康的という定説はボディビルダーを目指す人以外であれば異なっていることをまず最初に挙げる。もちろん運動自体はいろんな恩恵を与えてくれる(脳を活発にさせ、インスリン感受性を高め、心疾患のリスク低減等)が行いすぎるとテストステロン値(男性ホルモン)が下がるという結果も出ているのだ。また、強度なマラソン等の有酸素運動は心臓を弱らせ信金にダメージを与える可能性があり、逆に普段から階段をつかったり、休日に自転車に乗るという行為は「動き回る」ことに過ぎなく健康にプラスな影響を与えているとは言い難い。ではどうすればいいかというと、週に一回程度、完全無欠ファスティングを解除前の空腹状態にタイミングで有酸素運動(マックスの力で30秒走り90秒休憩を15分)かウェイトリフティング(ぎりぎり1回持ち上げられる重さの80%の力で20分)やることが最適である。そして夕食は通常より多めの炭水化物を摂取し、睡眠は通常より多くの時間をとることで筋肉や心配を強固なものにする。

チャプター7
ハイパフォーマンスモードをONにする
完全無欠ダイエットは女性にも十分に適用できる。昨今の断食は低脂肪の食品は身体に対して「飢饉だ!体力温存の為に生殖機能をストップさせろ!」と告げるようなんものなのである。逆を言えば生殖能力が高いほど様々な面でハイパフォーマンスを発揮できるのである。むしろ女性は妊娠、出産等男性には無い事を行う為に完全無欠ダイエットに必要な炭水化物を男性より追加摂取することすら必要なのである。(白米、サツマイモ、人参等)。生殖能力の強化として具体的なものとして「テストステロン」の増強が挙げられる。性欲及び生殖機能の維持及びタンパク質の合成を促して筋肉をつける働きがある。

チャプター8~Last
完全無欠ダイエット・ロードマップ
前提として全ての食品を「完全無欠」「やや注意」「ハイリスク」に分けることから始まる。そして何においても「野菜」は摂取することが大事である。但し青野菜がより身体に良い影響を与えることが分かっているのでそれらを基準に選んでいくのだ。
また、今まで健康とされてきたような果物や各種食品(バナナ等)は今一度改める必要がある。

チャプター11
ゆでれば「薬」になり、あぶれば「毒」になる
生で食べれるものは生で食べる事を推奨し、あぶった食品はタバコと同程度のダメージを受けると考えていいだろう。また、野菜等は茹で、ゆで汁を捨てることで同時に野菜に含まれている反栄養素の除外につながるのだ。

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