見出し画像

お風呂の話

お風呂という空間は、そこに住んでいる(た)人の記憶を追体験できるような気がする。
もちろんあくまでその感覚はこちらの想像の範疇で起きることで、実際とは異なるかもしれないけれど。

多分結構小さい時から、祖母の家にお泊まりした際などに水周り、とりわけお風呂に入るとなんだか懐かしいというか切ない感じがして悲しくなった。祖母や両親から何を聞いたわけでもないのに、自分が知らないはずの過ぎ去った時間を思って泣いてしまうのだ。
これは今となっては自分の自宅のお風呂も例外ではなくなっていて、自宅の場合は過去のあれやこれや(楽しいも悲しいも含めて)を思い出しては何故か無性に泣きたくなる。
思えば、パートナーの家でもそうだ。たまたま1人で留守番したタイミングがあって、その夜シャワーを浴びながら、アパートの静けさの中で彼の日々の暮らしを想ってもうなんだかわかんないけど泣いていた。

なんとなくこの感情に気がつくようになってから少しずつお風呂が億劫になっている。
疲れていてもお風呂の中での感情に振り回されたくなくて、朝まで入れない時もあったりでどうにかならんのかな〜と思うこの頃。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?