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おめでとう、蒼崎 新しい劇場版『魔法使いの夜』ティザーPVだ

新年ということで何か新しいことを始めようと思ったけど特に思いつかなかったのでとりあえず無軌道に日記でもつけてみるかという試み。

普段X(Twitter)ばっか使って脊髄反射でしか文章を発しないので自分の思考や日々の出来事について(比較的)ちゃんとした言語化を行っておきたいなと。
たぶんマスターデュエルについての話題が多いが他のゲームとか漫画の話とかどうでもいい日常の話とか諸々。

とりあえず一発目はまほよの話をしたい。

というのも、もう毎年恒例となった大晦日のFate特番のラストで映画まほよの新しいPVが公開されたのだ。

万が一まほよを知らない人がこの文章を読んでいる可能性を考慮して説明すると、まほよこと『魔法使いの夜』はTYPE-MOONから発売されているビジュアルノベルゲーム。

新作PCゲームとして発売されたのは2012年。そこから10年の時を経て一昨年にはPS4・Switchにフルボイス作品として移植。去年末にはSteam版も発売された。

奈須きのこの紡ぐ物語に素晴らしい絵と音楽、そして今以てノベルゲームの歴史でも屈指のクオリティと名高い演出。
傑作と名高いビジュアルノベルだ。

そして自分にとっては発売日当日に買ってプレイした時からずっと変わらず「人生最高のゲーム」でもある。
オタク人生を決定づけた一作、魂に焼きついた風景、心の故郷と言っても過言ではない。


そんな魔法使いの夜だが、2012年の発売以降しばらく音沙汰がなかった。

続編はおろかメディアミックスの話も全然出ない。まほよファンはFGOを筆頭にイケイケで派生作品を増やし続ける『Fate』や20年以上の時を経てついにリメイクが発売された『月姫』を横目に、たまに他作品でチラッと名前や設定が触れられることを救いとして糊口を凌ぐ生活を送り続けた。

そんな状況が一転したのが2021年末。
まさかの『魔法使いの夜』映画化&フルボイス移植発表である。

嬉しかった。ついにまほよが再び動き出す時が来たかと思って興奮した。

しかし、一方で「アニメ化…アニメ化かあ…」という気持ちも大きかったのが事実だった。

大好きな作品がアニメ化されるとなれば多かれ少なかれ不安を抱くことになると思う。
とりわけ、まほよという作品はとにかく雰囲気を大事にした作品だ。
型月らしい派手な戦闘シーンはもちろんあるが、それだけではない。
ありふれた街の風景が、どこか世間離れした丘の上の洋館が、なんてことのない日常が、さりげなくそこにある非日常が、全てひっくるめて美しさと静けさに満ちた『魔法使いの夜』という世界を形作っている。
映像という媒体で果たしてあの雰囲気が出せるものなのか。そんな想いを抱いていた。

また、先述したようにまほよというゲームはとにかく演出のクオリティがものすごい。
静止画を動かすという方法でありながら動画にも負けないほどの躍動感、まるで映画のような高級感。

だからこそ「もうめちゃくちゃ動くんだし別に映画にしなくても良くないか?」とさえ思ってしまうのだ。

もちろん静止画と映像では出来ることは違うだろう。
ゲームでしか出来ないことがあるように、映画でしか出来ない見せ方はあると思う。
ただ、下手に映像化されて「なんか原作と違うなあ…」なんて感想を抱きたくはなかった。
原作とメディアミックスは別と割り切るべきだと分かってはいるが、思い出に踏み入られるような恐怖心を感じてしまっていた。


そんな複雑な感情を抱いていたところに来たのが今回のPVだ。

まず出てきたのが物語の主要な舞台である洋館、久遠寺邸の風景。そこに鳴り響く電話のベル。
原作ゲームの冒頭と全く同じである。
何度もプレイして何度も見た光景、ほとんどそのままがそこにあった。ゲーム画面を映しているのかと錯覚するほどのクオリティ。

しかし、そこに蒼崎青子が走って階段を降りてくる。

この瞬間自分は『魔法使いの夜』アニメ化をようやく実感した。
ゲームそのままの画面に突然現れるアニメーション。これはアニメだったんだと思い出させる突然の来訪者。
この演出の十数秒だけで映像化への不安は半減した。
まほよの雰囲気を再現するという想い、それを保ったまま映像を作り出すという意思を確かに感じた気になったのだ。
その後随所で映し出される光景にも、確かに自分の知っているまほよがそこにあった。

そして、ゲームでは出来ないことも早速見せてくれた。

まずはキャラクターの表情。

原作もビジュアルノベルとしては立ち絵の表情差分は破格の量だ。プレイしていてそこに不足を感じたことはない。
だが、シーンごとにその都度書くことになるアニメで見せられる表情の多さはその比ではないだろう。
この1分半のPVだけでも良く知った蒼崎青子と久遠寺有珠の知らない表情を見ることが出来た。


さらに、激しく動く戦闘シーン。

ここは何度もFate作品等でそのクオリティの高さを見せてくれたufotableなので元々あまり心配はしていなかったがやはり実際に見るとテンションの上がり方が違う。
まほよは全体的な雰囲気としては「静」のイメージの方が強い作品ではあるが、だからこそ要所要所の「動」が映えるとも言える。
そこをしっかり抑え、さらに派手に高クオリティに仕上げてくれるならそれだけで映像化の意味があると言っても過言ではないだろう。

そんなこんなで、『劇場アニメーション・魔法使いの夜』への期待を大いに高まらせてくれるPVだった。
もちろん実際に公開されるまでは懸念が完全に消えることはないだろう。
だが、それ以上に早く見てみたいという気持ちがどんどん膨らんでいるのも確か。
半ば不安な気持ちで待っていた公開を、今は楽しみに待っている自分がいる。

唯一現時点で不満があるとすれば、

それは知ってるから具体的な時期を教えてくれ。

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