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出回らない魚“クエ”を食卓に届けたい!仲卸にもお客さんにもやさしい「共同購入」への挑戦

こんにちは、クックパッドマート PR担当の冨永です!このnoteではクックパッドマートに出店していただいている生産者や専門店に、ECでの販売で工夫していることや成功事例について伺います。クックパッドマート出店をご検討中の方も、既にご参加いただいている方も、ぜひ活用のヒントとしてご参考いただければ幸いです。▷クックパッドマートとは?

第2回:川崎北部市場「川崎丸福」さん

<PR担当 冨永の推しコメント>
川崎丸福さんは「楽しいお魚やさん」です!いつも魚のことをわかりやすく教えてくださいます。この前は「アクアパッツァがしたい」と話したら、天然の「メイタガレイ」を市場で目利きして販売してくださいました。ふっくら美味しくて、川崎丸福さんの目利きは間違いないです。個人的にも、とても信頼している川崎丸福さんのストーリーを取材させていただきました!

川崎北部市場 水産仲卸「川崎丸福」さん

Q.湯山さんの自己紹介をお願いします。

湯山さん:こんにちは、湯山宜光です。川崎北部市場の水産仲卸「株式会社川崎丸福」で外販事業を担当しています。川崎丸福には入社してちょうど10年になるのですが、その前までは旅館、旅行代理店、不動産、ソーラーパネルなど、いろんな商材の営業をしていたんです。

もともと生まれが小田原で海や漁師が身近な環境で育ちました。おふくろが栄養士だったり、父親が食品製造をやっていたり、料理漫画にも囲まれる幼少期を過ごしたので、食という絶え間ないニーズを大切にする価値観はもともと持っていましたね。

まさか自分が市場で働くなんて想像もしていなかったですが、縁あって入ってみるとすごく「水が合う」感覚があって、市場の人間関係にも仕事にもすんなり馴染んでいきましね。何より弊社社長の田平のカリスマ性に惹かれて入社して、この10年間も社長の側でモチベーションが上がり続けるような状態です!本当にのびのびとやらせてくれる社長で、怒鳴られたことなんて一度もないし、とにかく社長が見ている世界が面白くて、それをサポートできることが楽しいんです。早起きが得意だったことや、昔から海の近くにいたことが、市場に馴染めた理由かなと思っています。

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(インタビューさせていただいた湯山さん)

信頼関係が命。出逢いで成長する水産仲卸に。

Q.川崎丸福さんはどんなことをしている会社ですか?

湯山さん:全国から集まった水産品を扱う水産仲卸です。川崎北部市場内に販売店舗と加工場を構えています。メインの事業は料理のプロ向けの販売で、飲食店・スーパー・鮮魚店・学校給食・社員食堂・病院・福祉施設などに鮮魚や加工品を卸しています。

お客さんとの出逢い、信頼関係を大切に商売をしていて、「こんな魚が欲しい」と言われたら満足していただけるように、誠心誠意商品をご用意します。どうしても見つからなければ、豊洲市場まで探しにいくこともあります。

飲食店向けに大きな魚を提供することもあれば、町の保育園にしらすを100g単位で提供することもあります。仲卸というと大きな取引をするイメージがあるかと思うのですが、僕たちは細かな対応をしているというのも特徴だと思います。

この仕事をして「人との出逢い」のありがたさ、面白さを毎日感じています。市場という場所には、飲食店、学校・福祉施設、一般消費者、またはクックパッドのような提携先にも足をお運びいただきます。その全ての方々から、新しい視点をいただいたり、時には初心に帰らせてもらったり。お客さん商売だからこそ、人との繋がりが欠かせない仕事だなと感じますね。

新しいチャレンジとして「小売」を開拓したかった

Q.クックパッドマートをはじめたきっかけを教えてください。

湯山さん:代表の田平がいつでも「なにか面白い楽しいことがしたい」という人間で、販路の拡大という意味と「チャレンジし続けたい」という想いで、小売販売にはもともと興味がありました。そんな時に、知り合いで既にクックパッドマートに参加していた事業者さんの紹介で、クックパッドマート営業の花田さんから話を聞くことになりました。

「クックパッド」という誰もが知っているIT企業から連絡があって、「この会社が仕事の事業提携のパートナーになるのか!」と驚いたのをよく覚えています。これが一般消費者向けの販売に一歩踏み出すタイミングだろうということで導入開始しました。

サムネイル候補(川崎丸福)

(クックパッドマートのチームと一緒に市場で撮った写真)

Q.業者向けではなく、一般の方に小売販売してみてどんな反響がありましたか?

湯山さん:僕たちは仲卸といえど、先程の「しらす100g」のように細かな対応になれている事業者なので、そういった意味で「うちは小売販売に向いているだろう」という感覚を持っていました。そういった意味ではオペレーションの負荷は、想定よりも少なく導入のハードルは低かった印象です。

とはいえ一般消費者向けに販売するのは初めてだったので、率直に驚きや学びがありましたね。toB向けの販売と最も違うのは、お客さんの反応です。飲食店などのプロと比べると、お魚について知っていることも買物の基準や欲しい商品も違います。クックパッドマートのレビューを見ても、喜ばれることや求められる商品が全く違うので、そこは学び直しながら試行錯誤をしているような感覚です。

toB向けには「仲卸」として、toC向けには「お魚やさん」として、それぞれで求められることに応えたいと思っています。

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(お客さんから大人気の「丸福おまかせ活〆2種(生食用)」)

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(お客さんからクックパッドマートに投稿されるレビューと返信)

どうしたら高級魚「クエ」を一般家庭に届けられるか

Q.先日「購入者が8人集まればクエを販売」という面白い取り組みをされていましたね

湯山さん:そうなんです。ある日、競り場に「クエ(九絵)」がいたんです。幻の高級魚ともいわれていて、程よい脂と淡白な肉質が本当に美味しいんです。だけど高級魚なので、当然のようにでかいし、高い。相場も毎日のように変化するし、生き物なので大きさもコントロールできません。でも本当に美味しいので、クックパッドマートのお客さんに食べてもらいたいと思ったんです。

通常、こういった魚を一般向けに販売しようとすると事業者には「売れ残るリスク」があります。それを考慮すると、損が出ないように単価を上げて販売せざるを得ないこともあります。そういった仕入れや価格の難しさがあるので、スーパーやお魚やさんにも並びにくいんです(販売できたとしても解凍品の場合が多いです)。でも実は、これって「売り切れる保証」があればカットできるコストなんです。

もし「食べたい人を募って、柔軟に売れるシステムを組めたら食べてもらえるな」ということで試してみたのが「購入者が8人集まればクエをお届け」(1尾を250gずつにカットしてお届け)という「共同購入」の仕組みです。人数が集まらなかった場合は、残念ながら欠品となってしまうのですが、適正価格で美味しい・珍しいお魚を届けるトライとしてやってみました。

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(販売した5kg超えのクエ。ボールペンと比較するとすごい大きさ)

Q.結果や反響はいかがでしたか?

湯山さん:おかげさまで売り切れました。仕入れたクエが想定よりも大きかったので、Twitterで追加購入者も数名募集したのですが、それもすぐに売り切れました。本当はもっとたくさんの人に届けたかったのですが、まずは小さくスタートできてよかったと思っています。

Twitterで解体の様子を発信したり、購入いただいたお客さんからの反響もTwitterで見ることができました。おいしいと言ってもらえるのが一番のやりがいなので、正直それだけでうれしかったですね。

本当は「クレームも欲しかった」とは思っています。それがあれば次に改善できるからです。「買えなかった人」「買わなかった人」は何が原因だったのか、そんな事を考えて次につなげたいと思います。クエ以外にも食べてもらいたい魚がたくさんありますから!

画面の先に「アナログな信頼関係」をつくりたい

Q.これからクックパッドマートでやってみたいこと/改善してほしいことはありますか?

湯山さん:僕はもともとPC作業が苦手だったので「これまで電話や対面でできていたこと」が、ネット販売だと映像や文章で伝えなければいけないというところに、まだ難しさを感じています。ネット販売特有の距離感といいますか、この環境の中で僕たちもお客さん側に寄っていきたいし、お客さんにも僕たちに寄ってきてほしいなと思います。

川崎丸福や市場としての売りはやっぱり、アナログさや人間関係なのでそういった「エモさ」の部分をどうやってデジタルで表現するかは、今後も考えていきたいです。

だからクックパッドマートには「繋がれるECサービス」であってほしいし、お客さんと事業者の双方向の結びつきが強くなるシステムを構築してほしいなって期待しています。他のサービスには真似できないようなことを、どんどんやっていってほしいです。

クックパッドマートをオススメしたい事業者

Q.どんな事業者にクックパッドマートがオススメだと思いますか?

湯山さん:変化に強い、変化を好む事業者さんだったら誰でも活用できると思います。小売販売がやりたい、お客さんと繋がれる場所をつくりたいというハートがある人には誰でもオススメです。

プロと一般の方では、見ているところや受ける感覚が違います。そういった意味で学び直しが必要だし、クックパッドマートのサービス自体がどんどん変わっていくので、そういった部分にも適応していく必要はあります。

ただもともと小売の経験がなかったとしても、進化と変化に柔軟で「こだわりを持ちつつも、こだわりすぎない」ということができる事業者ならきっと気づきがあるサービスだと思います。

お客さんの「そこがうれしかったんだ」「そこがだめだったんだ」という感情と向き合える事業者さんには是非オススメしたいです。

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※掲載されている情報は2021年12月15日現在です