見出し画像

割り切らない~コンビビアルなマネジメント㉕

 ここまで理想論にも聞こえるようなことをお話してきましたが、わたしは「理想」だと思っていません。日常に垣間見える希望を感じているからです。しかし現代社会、現実は矛盾に満ち溢れてもいます。そして「転倒」を認識すれば、より多くの矛盾と格闘しなければなりません。

「割り切りとは、魂の弱さである」

 この言葉は、文芸評論家の亀井勝一郎のものです。
 矛盾を矛盾のままにせず、些細な違和感を大切に仲間と対話し、ひとつずつ昇華していくことが、子どもたちに次世代を引き継ぐ立場のオトナに求められていることです。
 このような矛盾を昇華していく所作は日本古来の文化(和文化)によく現れています。和文化は主客非分離の結晶のようなものです。割り切らない魂の強さは和文化から学べることができると思います。

続く

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?