夜遊び羨望

今月はよく友人に会った。
とくに高校の友人たちは4年ぶりに会った。ひとりが結婚するのでお祝いも兼ねたご飯会だった。
みんな綺麗になっていてそれぞれ人生も謳歌していて楽しい会になった。

女が何人か集えば恋の話にもなる。
高校生の頃は地味なグループに分類されていたわたし達。当時は好きな人と目が合うだけで胸をときめかせて話をするなんてもってのほか、気持ちを表に出すことなく日陰で思いだけ募らせていたのだが、彼氏と続けるか悩んでいる話が出たりマッチングアプリで彼氏を探している話が出たり。
みんな大人になっていったのだと感慨深かった。
わたしは今交際している彼氏とずいぶん長く付き合ってしまったので男女の駆け引き的なものに縁がない。駆け引きを楽しむ彼女たちが少し羨ましかった。
大学生くらいまでは話に出てくるのはマッチングアプリぐらいだったけれど最近は合コンや相席屋の話題も上がるようになった。
かつて好きな人を前にしてまごついていた彼女たちが合コンを企画したり「こないだマッチした人全然話さない人で微妙だった。」と話す様子をみて遠くへ来たような気持ちになった。

家に帰り同棲している彼氏に合コンを持ちかけた。わたし達が幹事をやろうよと誘えば「ああいうのは駆け引きがあるから面白いんでしょ」と抱き寄せられた。「そういうのは来世でいいって決めてるの」彼氏の腕の中で温もりながら少し残念な気持ちと嬉しい気持ちとが渦巻いた。

彼氏は幽霊は信じていないのに来世は信じている。幽霊を信じてないのにホラー映画は怖がる。ちょっと変だと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?