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ミスターK&Q 【OPEN YOUR MIND】出会い編Ⅰ

BGMは【JUST THE TWO OF US】を聴きながらどうぞ


「空が飛びたい」
暖かな風に花びらが舞う、ある春の日の午後のことだった。僕は、大好きなふわっふわドーナツが詰め込まれたドーナツボックスを抱えてご満悦だった。パソコンをポチポチしながら「なにかいいビジネスの種はないかなあ」とネットの中を自由気ままに歩き回っていた時、その動画に出会ったんだ。

うわ。なんだ、これは。
僕は雷に打たれたような衝撃を受けた。
僕と同じKEYの妖精が、ほうきにのって空を飛んでいる!

あ、自己紹介がまだだったよね。僕の名前はミスターK。パソコンのキーボードのキー、・の妖精で、世界企業KING財閥の御曹司だ。
わけあってLという女の子と世界放浪の旅の真っ最中。僕は旅をしながらビジネスの種を探している。今いるのはコペンハーゲンだ。Lがしばらくここにいるつもりみたいだから、僕もLと一緒に、アパートメントの最上階の一室で暮らしている。僕にも彼女にも事情はいろいろあってさ。この辺の話をすると長くなるから、とりあえず今はその話は置いといて。

先日、たまたまネットで見かけて、僕は衝撃を受けた。僕と同じ、キーボードのKEYの妖精・ミスターAが、夜空をほうきにのってカッコよく飛ぶ動画を。

その動画では、ミスターAと彼の統率するチームA(メンバーは5名くらいかな)は、星々がきらめく夜空を、空飛ぶほうきに乗って、自由自在に飛び回っていた。雲を突き抜け、星々に手が届きそうなほど高く上昇したり、流れ星のように美しい煌めきをほうきの穂先から迸らせ、急下降して海面ギリギリで水しぶきを上げたり、仲間同士で掛け声をかけあってフォーメーション飛行をしたり。その様子が、自由で面白そうで最高に楽しそうなんだ。

僕もあんな風に飛んでみたい!
そしてあわよくば、あれをビジネスにしちゃうとかさ。
だれだってあんなふうにかっこよく飛べるなら
習いたいって思うよね!

そこで早速調べてみたら、空を飛ぶには、専用のほうきと帽子とマントが定番スタイルらしい。

了解だ。何をするにも、良い道具は大事だ。
僕は早速、ブラックカードでハイブランドの帽子とマント、空飛ぶほうき「ブルーム202X」という最高級品を揃えた。説明書もしっかり読んでやってみたけど……


全く飛べない。
何をやっても飛べない。
なんでだ。何がいけないんだ。
空を飛ぶって、そんなに難しいことなのか。

努力は明確な目標がなければ続かない。
って執事は言ってたな。
もっと明確な目標を立てたらいいのかも。

そこで、月刊魔法使いマガジンで見つけたイベントに参加する、という目標を立ててみた。

よし。これで大丈夫なはずだ。
満月の夜まで、まだまだ日数はあるんだから、毎日がんばればきっと……


なんでだ。何がいけないんだ。
努力すれば大抵のことはできるようになるって
執事は言ってたのに。

あ、そういえば。
良い先生を見つけるのも大事だって言ってたな。
良い先生ってどうやってみつけるんだ?
今までの先生は執事が見つけてきていたから、探し方がわからないな……


これか?これでいいのか……?
無料って怪しくないか?
ただほど高いものはないって執事が……

いや!ストップマイ脳。この考え方はだめだ!
僕は実家のK財閥から独立するために旅に出たんじゃないか(つまり家出中)。執事の教えを思い出すのは、いい加減に卒業だ!

僕は僕の道を切り拓くのだ。

とにかく、出来る人たちが集まっているところへ、行ってみよう。
何かいい情報があるかもしれない。

そんなわけで、満月ほうきツーリング会場へ来て……驚いた。


みんなすいすい飛んでる……!!
めっちゃすいすい飛んでる……!!

ちょっとまて?
飛ぶってそんなに簡単な事なのか?
それができない僕ってどうなのかな……






















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