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とある若者の選択 ~何度も結婚、離婚を繰り返した母と18歳の息子の話~

相談にやってきた親子
18歳の好青年。同年代の彼女らしき女性も一緒に。
母親と3人で相談に。

息子が非行を

と、母。何をしてしまったのか?たずねてみると

原付の無免許運転

とのこと。
青年の成育歴を聞いてみた。
現在は大学生。小、中、高と成績は中くらい。
非行歴なし。
家族関係を聞いてみた。
実父母は、早々に離婚。実父の動向は知らない。
兄弟はいない。親権は母。
母は、これまで5,6回ほど、結婚、離婚、再婚、
内縁関係の男性と同棲歴もある。
現在は単身。
若者本人は、ずっと母の許で生活していたとのこと。

要するに、
母親の男性との交際歴は、不安定。見方によれば
だらしない。
いつも血のつながっていない男性が同居。
今、単身なのは、むしろ偶然

子どもにとって、身近な親はモラルのものさし。
人間としてのモデルである。
親のモラルは家族、子どものモラルになる。

私だって、両親ともどもヘビースモーカーで、お酒好き。
アルコール依存だったかもしれない。
そんな中で育った私は、中学のころから
ビール、水割り、をジュース代わりに飲んでいた。
自然に、不自然な習慣と感性が、身に付くものだと思う。

ごく自然に、私が思ったことを18歳の青年に聞いてみた。

「こんなことを尋ねると変かもしれないけれど
よく、ここまで、この程度の非行で済みましたね」

若者はこう答えてくれた。

「よく、言われることですけど。
母は母。自分は自分ですから。」

と、清々しく答えてくれた。

対人援助の仕事に就かせていただき
最初の頃のケースの体験

どんな人も、その人が選択したことで
道が開けていくものだと確信した。
環境が影響するとは思う
しかし、影響されない領域もあるのだと思う。

これこそ、自己責任
どんな環境のなかに置かれていたとしても
その人が、どう選び取っていくかによって、その後の人生は決定付けられる。

こんな親だから、仕方がないっていう方を選ぶのか。
親は親。自分は自分。という受け止めの方を選ぶのか。

よい学びを、このケースから頂いた。
今でも、感謝している。

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