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2023年6月の記事一覧

平井堅『太陽』 具体的な単語を排し、神話的な世界観を築く。 「この鎖がいつか解けたら」で作中主体が鎖に繋がれた状態が示唆され、続く「大空を羽撃けたなら」で神話性が増幅される。 あなた(太陽)を慕い、危険も顧みず「雲間を抜け」て飛んでいこうとする姿はイカロスも想起させる。

蝶々P feat. GUMI『心做し』 愛されなくて苦しむ恋歌は多いが、これは愛されて苦しむ恋歌だ。 人の心をもたない「僕」が無条件の愛に触れて狼狽する。機械人間(←比喩にせよ実景にせよ)と人間の愛の物語だが、歌詞は物語調ではなく、「僕」から「君」への語りかけのみで進む。

*Luna feat.IA『憧憬の翼』 言い訳を探す癖をもつ「僕」の独白と、そんな主人公を鼓舞する「声」とで歌詞が構成される。 後ろ向きな「僕」が最終的に前を向けたのか、曲中では語られない。「僕」が今後どう生きていくのか、リスナーが「僕」と一体化して決めるしかないのだろう。