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2021新譜

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#洋楽アルバムレビュー

Ulver 『Hexahedron - Live At Henie Onstad Kunstsenter』 (2021)

総評: 9/10 『Flowers Of Evil』(2020)は硬派なテーマ——ホロコーストと原爆投下——を過…

Kt.Fmk
2年前
10

No Rome - It's All Smiles (2021)

総評: 8/10 初のフルアルバム。とはいえ、たった27分。多くを詰め込むよりも、一つのテーマ…

Kt.Fmk
2年前
4

Far Caspian - Ways To Get Out (2021)

総評: 8/10 聴いていると心が無性にざわめき、居ても立ってもいられなくなり、友達にすぐ伝…

Kt.Fmk
2年前
5

The War On Drugs - I Don't Live Here Anymore (2021)

総評: 8/10 『Lost In The Dream』は夢想と夜霧のアルバムだった。『A Deeper Understandin…

Kt.Fmk
2年前
11

Jordan Rakei - What We Call Life (2021)

4/10 ★★★★☆☆☆☆☆☆ Jordan Rakeiってそもそも何が売りなんだっけ。どんな人なんだった…

Kt.Fmk
2年前
5

James Blake - Friends That Break Your Heart (2021)

総評: 8/10 これまで彼が感じてきた焦り、喪失感、自己嫌悪。それらが歌詞に色濃く反映され…

Kt.Fmk
3年前
14

Mansur Brown - Heiwa (2021)

総評: 6/10 背景に敷き詰められたアンビエンス、蛍のように虚空を舞うギター、ファンク調のベース、トラップを基調としたビート、そしてたまに斬り込むラスティなギターソロ。基本的な構成要素は前作同様だ。 本作では、精神世界の奥へ潜り込むような観念的な方向へさらに進化を遂げている。リヴァーヴの使用量が格段に増え、スペイシーなシンセがSci-fi近未来感を曲に与える。音数で圧倒するのではなく、アンビエンスの海に一音一音が溶け込んでいくような音作りがされている。昨今の過激なヒ

Foxing - Draw Down The Moon (2021)

総評: 6/10 事前の期待が新作へのハードルを過度に上げたのかもしれないが、思ったより「普…

Kt.Fmk
3年前
2

Deafheaven - Infinite Granite (2021)

10/10 ★★★★★★★★★★ ギターロックの「柔」と「剛」を完璧に体現する圧巻の名盤に仕上…

Kt.Fmk
3年前
13

easy life - life's a beach (2021)

総評: 8/10 いつの時代も、インディミュージックは現実派と非現実派という両極の推進によっ…

Kt.Fmk
3年前
12

Japanese Breakfast - Jubilee (2021)

総評: 7/10 離れて暮らす母親を失った慟哭。思いの丈を全て込めた無二の力作『Soft Sounds F…

Kt.Fmk
3年前
14

Alfa Mist - Bring Backs (2021)

総評: 7/10 「ジャズとは排他的でなく包括的な音楽である」というハービーハンコックの名言…

Kt.Fmk
3年前
8

Daniel Aged - You Are Protected By Silent Love (2021)

総評: 8/10 2枚目のソロアルバム。オーソドックスに手堅く仕上げてきたな、という印象。爽や…

Kt.Fmk
3年前
6

Communions - Pure Fabrication (2021)

総評: 4/10 2018年5月〜11月にかけてシングルを4曲、2019年2月に5曲入りのEPを1枚リリースしているが、フルアルバムとしては2017年2月の『Blue』以来4年ぶりとなる。本作収録後にギタリストとドラマーが脱退し、Rehof兄弟の2人体制となっている。 本作はいわゆるカミング・オブ・エイジものだ。成長に伴う痛み。流砂に消えゆく青春の骸。その中で見出した暫定的な答え。それらが本作にもまた詰め込まれている。「成長というテーマは、僕たちにとっては痛みと犠牲を伴