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フルートライヴセッション Vol.2 in五反田(2020/3/7)

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『フルートライヴセッション Vol.2 in五反田』に伺いました。(2020/3/7@五反田文化センター音楽ホール)

このコンサートは2019年1月豊洲で好評を博したフルート界の大御所、工藤重典さんが中心となるフルートライヴセッションの第二弾として開催されました。 Vol.2ではフルーティストの白戸美帆さんと山内豊瑞さんの2人をゲストが参加し華やかな雰囲気に満ちたコンサートになりました。

工藤重典さんは1979年パリ高等音楽院を一等賞で卒業し、23歳の若さで第2回パリ国際コンクールに優勝。以降、世界各地で演奏活動を行っています。ゲストとして参加した山内豊瑞さんは武蔵野音楽大学卒業後渡仏し、日本フルートコンベンションデュオ部門および、アンサンブル部門で1位を受賞。ソロ、アンサンブルなどで幅広く活躍中です。白戸美帆さんはパリ国立地方音楽院およびオルネイ・ス・ボア音楽院を満場一致の一等賞を得て卒業し、フランスでのJeunes Espoirsコンクールや日本フルートコンヴェンションコンクールで1位を受賞しています。そして、東佳音さん、工藤美幸さん、坂本伽耶さん、瀧本実里さんは工藤重典さんに師事しており各地のコンクールで1位をとるなどの実力派です。

1曲目のハイドンは出演者全員が揃って演奏。曲名の「神への夕べの歌」の通り、清澄な響きが印象的なアンサンブルに心が奪われました。クーラウの三重奏曲、カゼッラの名曲の素晴らしい演奏を経てラヴェルのピアノ曲として有名なソナチネのフルート4重奏版が演奏されました。工藤重典さんの事前の解説でとても難易度の高いアンサンブルで曲になっているとありましたが、坂本さん、工藤美幸さん、秋元さん、東さんの精緻なアンサンブルはこの曲の新しい魅力を生み出していて、とても感動的な演奏でした。

白戸さんと瀧本さんの聴きごたえのある掛け合いが繰り広げられたテュルーの2本のためのフルートデュオ、山内さんが自ら編曲を行いソロを吹き、バスフルートをアンサンブルで吹くのは初めてという工藤重典さんの珍しい演奏が素晴らしかったバッハのフルート協奏曲、東さんと坂本さんの躍動感と美しさが伝わるアンデルセンの軍隊風アレグロなど、充実した響きに満ちたコンサートでした。プログラム最後のマウリーの曲は奏者が一人ずつソロを担当していく面白い曲です。出演者全員が持ち味を出し、会場は驚嘆と楽しい雰囲気に溢れました!

▼出演
工藤重典
白戸美帆(ゲスト)
山内豊瑞(ゲスト)
東佳音・工藤美幸・坂本伽耶・瀧本実里(以上フルート)
宮阪優奈(ピアノ)
▼プログラム
ハイドン:神への夕べの歌
クーラウ:三重奏曲 ヘ長調 作品13-3
カゼッラ:シシリエンヌとブルレスク
ラヴェル(神田寛明編):ソナチネ
モーツァルト:機械オルガンの為の幻想曲 ト短調 Kv.608
テュルー:2本のフルートのためのデュオ 作品72-2 ハ長調よりアレグロ モデラート
J.Sバッハ:フルート協奏曲 BWV1056
アンデルセン:軍隊風アレグロ 作品48
マウリー:7人のフルーティストの為の『チェンジズ』 

皆さんもぜひコンパスを使ってコンサートをお楽しみください!


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