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Duo iAria フルート&ギターリサイタル(2019/3/30)

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『Duo iAria フルート&ギターリサイタル』に伺いました。(2019/3/30@横浜イギリス館

オランダ在住のフルーティスト武良 静枝さんが一時帰国中に開催された、ギタリストの東隆幸(Takayuki Azuma)さんとのデュオリサイタル。横浜の港の見える丘公園内にあるイギリス館の洋間に設けられた限定60席は満席となりました。

コンサートはエルガーの「愛の挨拶」、イベールの「間奏曲」から始まりました。フルートとギターのデュオは音量や音色の面でとても相性の良い組み合わせです。武良さんのフルートは柔らかな音色で歌い、常に自然で丁寧に演奏されているのが印象的でした。東さんのギターが確かな技術と誠実な演奏でフルートに寄り添います。

次に披露された荒川洋の『音楽物語「スイミー」』は、レオ=レオニー作(谷川俊太郎訳)の有名な絵本が題材となった朗読と演奏による作品でした。朗読はフリーアナウンサーの青柳愛さん。小さな魚が海の中を冒険する物語を、感情豊かな朗読と14の場面ごとに表情の違う音楽で紡いでいきました。

後半にはラヴェルの「ハバネラ形式の小品」、ロドリーゴの「エスパニョレタとナポリ騎士団のファンファーレ」。ロドリーゴの作品はギターとオーケストラのための楽曲ですが、ゴールウェイがアレンジしたフルートとピアノのため楽譜も存在するそうですが、東さんが今回のコンサートのためにフルートとギターのために新しくアレンジされました。聴き馴染みのある哀愁漂う美しいメロディーで非常に充実した演奏でした。

プログラム最後には、フルート&ギターでは定番のピアソラの「タンゴの歴史」全4楽章が演奏されました。フルートとギターの高度なテクニックがぶつかりあう白熱の演奏で聴衆の心を捉えました。

アンコールは毎回のコンサートで演奏してきたという「チコ・チコ・ノ・フバー」。数年ぶりの共演ということでしたが、お互いを信頼し合った軽快な音の会話が心地よく、聴いていて楽しくなる演奏でした。息のあった絶妙なアンサンブルの妙を間近に楽しみました。

皆さんもぜひコンパスを使ってコンサートをお楽しみください!


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