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どっと。1st ALBUM 「A LA CARTE」ツアーinTOKYO(2019/6/21)

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『どっと。1st ALBUM 「A LA CARTE」ツアーinTOKYO』に伺いました。(2019/6/21@近江楽堂 オペラシティ3階)

「どっと。」は佐藤紀雄さんと山下俊輔さんによる本格派クラシックギターデュオです。コンセプトは「世界を驚かす日本発のクラシックギター作品を作る」こと。二人は国内に留まらず国外のフェスティバルへの参加や単独コンサート行い、世界での反応や各国の基準を肌で感じてきており、その経験がこのコンセプトに反映されています。

佐藤紀雄さんは1971年に現東京国際ギターコンクールに優勝後、同時代の国内外の作曲家の作品を積極的に演奏、初演してきました。1997年にアンサンブル・ノマドを結成し、音楽監督として現代音楽の紹介に力を注いでいます。山下俊輔さんは、2006年にデビュー。これまでアメリカの主要都市など国内外での演奏活動を行う一方、映画やテレビCMの作曲でも
活躍中です。

プログラムはブラームス、クライスラー、ショパンのピアノ曲などの名曲を佐藤さんがアレンジしたものや、アタナス・ウルクズノフ作曲のリフレクト2などの珍しい、とても印象に残る曲が取り上げられました。ひとつの旋律を2人で交互に細かく弾き分けながら演奏する場面などでは響きが立体的になり、そしてそれが単に技巧的などという範疇を超え音楽表現として強く訴え、音楽の持つ求心力の強さに圧倒されました。久石譲作曲の揺れ動く不安と夢の球体というミニマルミュージックの形式の音楽は音が循環し交錯し変容していく様が二人の演奏で神秘的に響き、とても印象に残りました。それぞれのソロ演奏もあり、現代音楽に精通している佐藤さんによる精緻な武満徹の曲や、山下さんの温かい人柄が凝縮されたシューマンのトロイメライは、ライブならではの心に残る音楽体験となりました。ピアノ曲の編曲ものについてはこれが原曲であるかのような説得力があり、ぜひ多くの方に実際に聴いて頂きたいと思いました!

・どっと。のCD発売中です!

皆さんもぜひコンパスを使ってコンサートをお楽しみください!


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