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Azure Winds 〜World Journey Concert〜(2019/9/15)

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『Azure Winds 〜World Journey Concert〜』に伺いました。(2019/9/15@戸塚区民文化センター さくらプラザホール)

Azure Windsは、木管五重奏編成(フルート・オーボエ・クラリネット・ホルン・ファゴット)のそれぞれの楽器を2名ずつにし打楽器を2名加えた合計12名のアンサンブルです。メンバーはフルートが後藤恵莉子さん・田中美緒さん、オーボエが藤田有理亜さん・小林玲奈さん、クラリネットが佐藤義人さん・藤本港さん、ホルンが鎌田渓志さん・河野陽子さん、ファゴットが塚田有果さん・殿岡芽依さん、打楽器が田中沙織さん・北島友心さんです。

プログラム冒頭は吹奏楽曲として有名なA.リードの「エル・カミーノ・レアル」から始まりました。吹奏楽編成ではトランペットやトロンボーンも活躍する華やかな曲ですが、木管アンサンブルで聴くととても見通しのよい爽やかな響きになっていました。木管セクションの鮮やかなパッセージ、中間部のオーボエの美しいソロ、疾走感のあるホルンのメロディーなど、全体として颯爽とした演奏で大変面白く聴くことができました。

ブラームスの「ハンガリー舞曲 第6番」では緩急をが特徴的な小気味良い演奏。
フランセの「木管四重奏」はフルート・オーボエ・ファゴット・クラリネットの4本による演奏で生き生きとした表情でした。
前半最後には全員による編成でボロディンの「イーゴリ公よりダッタン人の踊り」が演奏されました。吹奏楽でもよく演奏される曲ですが、広がりのある立体的な響きで聴き応えがありました。オーボエ、フルート、クラリネットのソロもよく歌い、この編成でも楽曲の魅力が充分に伝わってきました。

休憩を挟んで「ライオン・キングよりサークル・オブ・ライフ」がホルンの壮大な響きで始まりました。太鼓の音も響き渡り、勇壮で印象的でした。
ピアソラの「タンゴの歴史」はオリジナル編成がフルートとギターですが、今回はフルートを後藤さん、ギターの代わりに打楽器の北島さんがマリンバ、田中さんがカホンというトリオで演奏されました。伸びやかなフルート、特に北島さんのマリンバが素晴らしく、ギター伴奏よりもカラフルで楽しめました。
「ロード・オブ・ザ・リング」より「ホビット村の秩序」は、アイリッシュ風でのどかで柔らかな響きが心地よかったです。

「ブロードウェイ・メロディー」は、マン・マ・ミアー、サウンド・オブ・ミュージック、キャッツよりメモリー、ウェスト・サイド・ストーリーという聴き馴染みのあるメロディーが華やかに続きました。
プログラム最後は久石譲の「千と千尋の神隠し」。ホルン奏者の河野さんがピアノを演奏されましたが、とても印象的で美しいピアノソロによる導入で、久石さんが生み出す美しいメロディーが立体的なサウンドで展開されました。
アンコールには「ALWAYS 三丁目の夕日」がしっとりと演奏され、ここでも大変美しいピアノが見事でした。

全員平成生まれという若いメンバーによる気持ちの良いコンサートでした。編曲はすべてホルン奏者として出演されている鎌田さんによるもので、その手腕も素晴らしいと感じました。これからも活躍を期待しています。

皆さんもぜひコンパスを使ってコンサートをお楽しみください!


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