サウジアラビアを視察してきました(その壱)
前回は、基本情報で終わっていたサウジ報告。
今回から、内容に入っていきます。
成田から12時間かけてドバイ、それから2時間かけてリヤド。
ようやく辿り着いた、14年ぶりのサウジは、世界が変わっていました。
皇太子による改革の効果もあり、とにかく、開放的。
空港では、カメラを取り出しても、どこからも視線を感じない(笑)
ごった返す程の旅行客は見られず、普通の途上国の国際空港といった感じ。
自国民、旅行客含め、肌を露出させた女性が普通に見られたのが驚き。
嫌が応でも、期待が高まります。
で、最初に訪問したのは、the King Abdullah Financial District(KAFD)
今年開通予定のメトロのイエローラインの終着駅です。
2005 年から 2015 年までサウジアラビアを統治した Abdullah bin Abdulaziz 国王にちなんで名付けられた地区で、世界クラスの金融ハブを目指しているとか。ビジョン 2030 の中心的施策に位置づけられています。
地区内を周回するモノレールが開通しており、先述のメトロとも直結しています。駐車スペースも十分確保されているそうなので、青図通りに進捗すれば、アクセスは容易になるでしょう。
もちろん、持続可能性を念頭に置いて設計され、エネルギー効率の高い建物と包括的な廃棄物管理システムにより、環境への影響を最小限に抑えているとのことなので、環境コンサルとしては「よし」としつつも、「そもそも、砂漠のど真ん中である必要があるか?」という疑問は残ります(^_^;)
この予備知識の下、実際訪れてみると、どこもかしこも工事中。
観光客が訪れるところではありません。
訪問時は金曜日で休息日ということもありますが、観光客にとっては関係ないわけで、それでも閑散としているということは、推して知るべし。
職住近接となる予定なので、立派なモスクを併設。
なお、STARBUCKSはありますので、ご心配なく(^_^;)
ただ、中東アルアルの「高層タワー」は健在。
地区内に、リヤド一の高さ(385m)を誇るPIFタワーが屹立してます。
観光客が必ず訪れる、キングダムタワー(2002年)は302m、フェイサリアタワー(1999年)は267mなので、後発の強みで抜き去った形ですね。
ちなみに、サウジ一は、メッカにあるクロックタワーで601mです。
今回の視察は、ビジョン2030を始めとする改革によって、変遷を遂げつつある「サウジの今」を自分の目で確認することが目的でした。
なので、政府や企業訪問は予定しておらず、ビジネス目線の訪問先はこちらのみ。14年前は砂漠だったところに、160万㎡の巨大なビジネスセンターが建設されていたことに驚きはするものの、虚しさも感じます。
NEOMなどは、壮大なプロジェクトですよね。
環境問題を語るとき、途上国や新興国からは「発展してはいけないのか」という疑問が投げかけられます。もちろん、そうではないのですが、環境に負荷を与えてきた先進国と同じ道筋を辿る必要は無いと思います。
「先進国が持っているから自国も欲しい」と豊富な資金力にものを言わせるのではなく、それぞれに適した、将来の国の姿を実現するべきと考えますし、微力ながら協力したいと思いました。
次回は、サウジ王家の最初の首都があったディルイーヤ地区訪問記です。
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