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GXスタジオ参加してきました

2022年2月1日、 経済産業省 産業技術環境局より「GXリーグ基本構想」発表。2022年度は「賛同企業」によって設立の準備がなされ、2023年度より、「参画企業」によるGXリーグの活動を開始したことは、皆さんご承知のことと思います。

本格稼働した今年度、GX-ETSがその中心ではあるものの、その他3つの取組を推進し、2050年カーボン・ニュートラルを目指していくとしています。

公式WEBサイトより

この4つの取組の一つ、「GXスタジオ」の第3回目が開催され、ようやく参加することができました。第1回目及び第2回目の様子は、公式のnoteで発信されており、機会を狙っていたところでした。

第3回目も、こちらのnoteで紹介されると思うので、詳細については参照頂くとして、個人的な感想をお伝えしたいと思います。

1回目のテーマは「CFP算定における取組と課題」、2回目は「サプライチェーン全体の取組と課題」ときて、3回目となる今回は「ESG情報開示における資金供給者による評価の取組と事業会社における開示の取組について」というテーマでした。

プログラムとしては、経済産業政策局企業会計室 長宗室長の情報提供を兼ねた基調講演に続いて、ベストプラクティスの紹介として、アセットマネジメントOne及びオムロン、各社担当の方が登壇されました。

基調講演は「持続的な企業価値向上に向けたサスティナビリティ経営の重要性と情報開示」というタイトル。想定内の話でしたが、私と同じ認識である点に言及されていたのが、個人的にトピックでした。

それは、「投資家が求めている開示内容」と「企業が発信している開示内容」にギャップがあるということです。

東京都立大の松田先生のグループが「 ESG情報開示基準と企業における活用」という報告書を発表されており、なるほどと思っていたところ、長宗室長も同様の考えだったようです。

投資家における統合報告書内容への期待
企業が発信に注力している/注力したいと考えている内容

スケールが、それぞれ、100%、60%と異なっていることに注意が必要ですが、マッチしているのは「トップメッセージ」だけ。

その他は、投資家は一貫して財務KPIや商品開発など「収益」に関する「リアル」な情報を期待しているのに対し、企業側は、パーパスやビジネスモデル、環境に関する取組など、理念・ビジョンに関する情報に注力していることが分かります。

投資家が「短期」、企業は「長期」と言えなくも無く、どちらか一方だけが必要ということではないと思います。ただ、このギャップを理解していることは必要でしょう。やはり、事業を継続させる上で機関投資家の意向は無視できませんから。

ベストプラクティスの紹介については、語ることはあまりありませんので、引き続き行われた、開場参加の方だけが享受できたベネフィットについて、感想を少し。

1回目、2回目と同様に、前述したテーマについての会話を「ワールドカフェ形式」で行いました。開場参加は73名と満員御礼、12グループに分かれて、2セッションで実施されました。

上述の「ギャップ」を踏まえたかどうかは分かりませんが、それぞれのグループに、金融機関及び事業会社が割り振られ、コメントを書くポストイットも分けられていたなど、両方の視点による対話が進むような段取りはナイスでした。

だいたい、自己紹介が長引いてろくに対話できず、となりそうなところ、限られた時間内でも、脱線せず、多角的な視点から深掘りできたのは驚き。

10数名程度の方としかコミュニケーションできませんでしたが、参加された担当の方の問題意識、業務を自分事化しているレベルなど、素晴らしいと感じました。

サス担は孤独であることが多く、それでいて業務を推進するためには周りの協力が必要なところ、危機感を共有するのに腐心されているのではないでしょうか。

なので、GXスタジオのような場に、現場のキーマンなどを帯同して参加されてみるのも有効だと思います。2名参加も応募数によっては可能みたいですので、苦労されている方は、次回検討されてみるのも手でしょうね。

初めての参加でしたが、様々な気づきがありました。
参加された方々、事務局様、有り難うございました。
とても1回では語れませんので、折を見て、ご案内していきたいと思います。


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