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SBTi参加企業数アップデート

毎月定例のSBTi参加企業数、4月度。
毎週木曜日にアップデートされますので、2023年4月20日現在です。
前回はこちら。

まずは、世界の全体数(2年以内に目標を提出すると約束する「Commitment Letter」をSBTiに提出した数と認証された数の合計)及び認証数です。
全体数の伸びは、先月若干鈍化したものの、巡航速度に戻ってます。
認証数は7月以降は一定で単調増加のトレンドは変わっていません。

ただ、先月からの変化量だけに着目すると、若干事情が異なってます。

○短期SBT
コミット数:世界 +239社 日本 +36社
認証数:世界 +165社 日本 +34社
○Net-Zero
コミット数:世界 +110社 日本 +7社
認証数:世界 +29社 日本 4社

世界に目を向けると、Net-Zeroの認証数以外は増加。
特に、短期SBTは世界も日本も激増と言って良いです。

年度末なので駆け込みか?と思ったものの、世界的には暦日が主流かと思うところ、何故でしょう。開示ルールの統一化や、開示要請の世界的な高まりが影響しているかもですね。

いずれにしても、短期SBTの審査を優先した結果として、Net-Zero認証数が伸びなかったのでしょう。

日本のNet-Zero認証数は、縦軸を世界に合わせているために見逃してしまいますが、ようやく10件を突破しています。

足かけ11ヵ月、やはり「ネットゼロ」はそれだけ困難な目標なんですね。

でも、Net-Zeroに至るパス、計画が、科学的根拠に合致していると認められたに過ぎません。これからが勝負です。着実に歩みを続けていきましょう。


さて、毎月報告している、SBTi認証数ですが、SBTiは「目標設定」のフレームワークです。目標年によって、短期あるいは長期、目標レベルによって、1.5℃やWell Below 2℃、もしくはNet-Zeroがあるのは、ご存知でしょう。

他方、TCFDの後継であるISSBが開発を進めているIFRS S1及びS2は、脱炭素化へむけた取組の程度を含めた、「非財務情報の開示項目」のフレームワークです。

つまり、この2つのフレームワークは、補完し合うものなのです。

ISSBについては、繰り返しご案内しています。
ご参照下さい。

ということで、この視点に立ったガイダンスを、SBTiが公表しています。
両ガイダンスを参照しながらのワークフローとなっており、実務的な内容になっているように思います。

今年23年の1月にリリースされているのですが、ご存知ない方が多いかと思います。残念ながら日本語訳はありませんが、活用されてみてはいかがでしょうか。

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