見出し画像

小坪ブルーカーボンPJ始動

今までは、相談に乗ったり支援したりという形が多かった、ブルーカーボン。
ようやく、直接的に関与して生み出すプロジェクトを開始します。
残念ながら、今年度の創出は叶いませんが、来年へ向けてキックオフ。
まずは、現場を視察してきました。

今回一緒に取り組んで行くのは、逗子市の小坪漁協さん。

水産庁が「海や漁村の地域資源の価値や魅力を活用する事業であって、国内外からの多様なニーズに応えることにより、地域のにぎわいや所得と雇用を生み出すことが期待されるもの」を「海業」と定義し推進しているのですが、小坪漁協は、そのモデル地区に認定されています。

ただ、小坪漁協は、「国の補助金を活用する同事業では開発者が製造販売を行うことができず、商品の考案だけでは地域活性化に結び付かない」という課題意識の元、「こつぼ」という合同会社を設立するほど、ビジネスセンスを有した事業者の集まりです。

お隣の葉山漁協が一足先に、昨年度(令和4年度)Jブルークレジットを創出したことを受け、小坪でもと考えていたところに、タイミングよく私がお声かけした形になりました。

Jブルークレジットウェブサイトより

ですので、何と言っても動きが速い。
葉山漁協訪問もセッティングして頂くことになりましたが、別件で出張することをお伝えしたところ、二つ返事で「養殖場見に行きましょう」となりました。

小坪港は主要道路から離れていることもあり、「そうそう、こんな感じだよね」っていう趣のある港でした。

養殖場は、1区画100m×100mが6区画、1区画には40mの養殖ロープが24本。
1区画は葉山漁協へレンタルしているとか。すぐ隣が、葉山マリーナ。訪問したときは、ヨットが多数出ていて「場に入ってくるのでは」と思ってしまいました。

まだ種付けしてから1週間ということでしたが、すでにここまで成長していました。養殖は水温が低い冬の間だけということで、漁期は11月から4月。

収穫期になると、その日中に干して乾燥させる必要があるとのことで、「吊り具がいくつあるか」が制約事項になるらしいです。なるほど、一気に収穫できないんですね。ということで、その時期は、漁に出ることはなく、つきっきりだどか。

驚いたのが、東京湾や小坪の天然及び他種と組み合わせたものの、3種類が種付けされているということ。その心は、収穫期の分散。前述のように、集中してしまうと収穫しきれなくなりますし、ばらければ、それだけ販売時期が長くなるので、好適なのだとか。

「味が変わるんですか?」と素朴な質問をしたところ、「分かる人間はいないんじゃないかなぁ」とキッパリ。同じブランドで販売しているそうです。

逗子には、葉山マリーナと双璧をなす、逗子マリーナがありますし、お隣は、スラムダンクの聖地巡礼で賑わう江ノ島もあります。港は西に開いていますので、その向こうの富士山も見えるという、観光資源に恵まれた土地。


観光・漁業に「環境」の視点を取り入れた小坪漁協の取り組みは、「海業振興モデル地区」でも注目されています。「観光公害」が指摘されるところではありますが、Jブルークレジットを活用したサスティナブルなまちづくりを推進していけたらと思っています。

ブルーカーボンにご関心のある方がいらっしゃいましたら、お気軽にお声かけください。各地で創生させてこそ、地球全体でのGHG削減につながりますから。


もしよろしければ、是非ともサポートをお願いします! 頂いたサポートは、継続的に皆さんに情報をお届けする活動費に使わせて頂きます。