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算定と検証の実際

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躓きやすい算定ルールや検証の現場の話を紹介します。
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2023年8月の記事一覧

CBAM抜け道の指摘

先月のFTに、次のような記事が掲載されていました。 簡単に言うと、「現在のCBAMルールには抜け道があるから、目的・効果が達成できないばかりか、グリーンウォッシュも助長する」ということです。 記事では「溶解したものであれば、バージン・スクラップに関係なくゼロ排出とされることから、中国などの低コスト高排出の地域で生産されたアルミ製品が流入する可能性がある、と主張している」とあります。 「業界団体であるEuropean Aluminiumによると、EUの製錬所はアルミニウム

Jブルークレジットのスゝメ(4)

Jブルークレジットの申請説明シリーズ4回目。 3回目からは申請の具体的なステップに入っています。 さて、「どんなプロジェクトが対象になるのか」を判断する際には、次の2つのポイントがあるのでした。 そして「1.プロジェクトの属性」には「追加性」と「ベースライン」という要件がある、3回目では「追加性」までご案内しました。 なので、今回は「ベースライン」の説明から入っていきましょう。 「ベースライン」もクレジットでは頻出ワード。 クレジットが生まれる基本が「ベースライン&

Jブルークレジットのスゝメ(3)

Jブルークレジットの申請説明シリーズ3回目。 2回目は、Jブルークレジットの特徴的な点をご案内しました。 ご覧になっていない場合は、1回目と併せて、ご参照ください。 ひと言で言うと、こういうことでした。 大切に育てたいという「親心」からのプロセス。 ウォッシュの誹りを受けないように、取り組んで行きましょう。 さて、今回は「どんな活動主体がクレジット申請できるのか」から。 まずは、国の機関は出先機関まで含めてNG。 で、条件2は「貢献していない人はダメ」ということ。